編集部

こんにちは、旅を広める会社である株式会社TABIPPOが運営をしている「旅」の総合WEBメディアです。世界一周のひとり旅を経験した旅好きなメンバーが、世界中を旅する魅力を伝えたいという想いで設立しました。旅人たちが実際に旅した体験をベースに1つずつ記事を配信して、これからの時代の多様な旅を提案します。

この記事では、TABIPPOがつくりあげた3冊目の旅の本、『女子が旅に出る理由』のコンテンツをTABIPPO.netをご覧の皆様にもご紹介したいと考え、本誌に掲載している一人旅体験記を厳選して連載しています。

今回の主人公は、ギリシャへ一人旅をした宇津さやかさん(当時27歳)です。

世界には、様々な理由やきっかけによってを一人旅を決意して、自分の心と体で世界を感じてきた女の子たちがいます。

手に入れたのは、どんなに高価なアクセサリーよりも魅力的な自分らしさ。

そんな女の子たちが、初めての一人旅のときに「なぜ旅に出て、どう変わっていったのか」。

すべての女性に読んでほしい、女の子一人旅ストーリーをまとめました。

 

\こちらの記事は、書籍化もされています/

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旅行フリークになった私は

「さやかちゃんも一緒に来る?」。

昔、ワーホリでパリに住んでいた職場の先輩が久しぶりにパリの友達に会いに行くと言った。「いいですね! 私もパリ行ってみたいです!」。

 

トントン拍子に話が進み、有給8日間でパリへ。航空券だけの何もシナリオのない旅行は初めてだった。空港に着いてタクシーに乗り、先輩の友達の家に向かう。その間先輩は、ドライバーと流暢なフランス語で会話をしていて、それがとってもかっこよかった。

(今度は私も、一人で世界を旅してみたいな)。会社を辞めて旅立つことを決意した。

 

旅行フリークになった私は、気づいたら今までの訪問国が50 ヵ国を越えていた。そのうち、だんだん自分が行った国の数を数えるのが楽しくなってきて、なんとなく目標 100 ヵ国に設定して、とにかくいろんな国に入国しようと考えた。

バックパッカーデビューは、インド1ヵ月間の旅。予約していたホテルが存在しなかったり、場所を聞いても全員違う答えが返ってきたり。とにかく誰も信用できない。

(あ、これが一人で旅することなんだな)(自分の身は自分で守ろう)。

 

私の価値観は 100% 壊れていった

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私の価値観は 100%この旅で壊れた。雑踏に紛れて、スパイスの香りとホコリと排気ガスの中、バックパックを背負って歩く。旅中の服はカーゴパンツにスニーカー。日本ではワンピースやハイヒールの靴、ブランドが大好きだった私だけれど、この旅をきっかけに、一切ブランドものに興味がなくなった。

最初はとにかくいろんな国が見たくて、世界遺産や可愛い建物、郷土料理、とにかく興味がある国にピンポイントで行った。

 

それから、だんだんベラルーシやコソボという名前も知らない国に行ったり、アフリカに住む唇に穴を開けてお皿をはめ込む民族をテレビで見て、行ってみたり。思いつくままに航空券を買って、一人でルートを決めていた。

 

旅に出て、お金を貯めて旅に出て

旅に出て、お金を貯めるために働いて、旅に出て。それを繰り返して3年。まずはメキシコからベリーズ→グアテマラ→エルサルバドル→ホンジュラス…とひたすら中米を飛び回った。

イギリス領だったベリーズとジャマイカ以外、全部スペイン語圏だ。道を尋ねてもスペイン語、買い物する時の数字もスペイン語。今思えば、よく無事に旅をしていたなと思う。ジェスチャーや単語帳などを駆使して乗り越えていた。

中米の国すべてに入国して、ベリーズのキーカーカー島の綺麗な海やグアテマラのティカル遺跡を見て、感動して、とても楽しかったけれど、不完全燃焼な部分が一つあった。

 

今度は夢の南極を目的に南米を旅した。アルゼンチンの世界最南端の町、ウシュアイアで南極に向かう船を探し、激しい揺れと共にドレーク海峡を渡る。何十時間もかけて南極大陸に上陸した。地球上の物とは思えない程、大きくて分厚い氷河。

自然の偉大さ、美しさ、そのスケールの大きさが恐怖にまで思えてきて、南極で大きく泣いたりもした。

(ようやく南極まで来たか)(これで全大陸を制覇だ)。夢が叶って、ちょっと燃え尽きた感。まだ訪問国数は 80 ヵ国だったので、全然目標達成できていなかったけれど。

 

言葉は必要ない、なんてわけがない

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その後は、ボリビア、パラグアイ、コロンビア、エクアドルと南米を北上し、コロンビアに入国した。

「HOLA!(オラ!)」「コンニチハ!」。なんだか街中の人が妙にフレンドリーで驚いた。実は、残念なことに、今まで南米を旅していた時は「中国人野郎!」などと、ひどい言葉をぶつけられたり、宿でもひどい扱いをされたことがあった。でも、コロンビアではそんなことが一切なかった。

 

ご縁があって、首都ボゴタに次ぐ、第二の都市メデジンに滞在。ここは、麻薬やマフィアのイメージが大きい街。

実際のところはというと、緑も多いし、可愛いカフェやショップも多い。適度に発展もしている。しかも女性の8割が超絶美人! とっても素敵なところだった。

 

私が滞在したのはたった2週間だったけれど、素敵な人に出会ったり、サルサを踊りにいったりした。本当に素敵な街だった。でも、やっぱり何かが足りない。

そう、語学だ。

 

これだけ南米を旅していたら、さすがにスペイン語で、値段交渉や挨拶などのトラベル会話はできるようになってくる。普通に旅するだけなら困ることはない。

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