ライター
三浦 えり フォトグラファー

雑誌、webメディアを中心にフォトグラファーとして東京で活動中。ポートレートと季節を掛け合わせた写真を個人の作品として制作したり、社会課題、特に女性の生き方について写真で向き合うことに挑戦しています。趣味は美術館めぐりと将棋鑑賞。 ▼Eri Miura Portfolio site https://erimiura.com/

ビーズ愛が止まらない店主と一緒にオリジナルブレスレット作り


お腹もしっかり満たされたところで、私たちは「ヒトツブビーズ店」へ。ビーズを使ったブレスレット作りをしました。


お店に入ると部屋一面にビーズがたくさん並んでいます。

「3000種類ほどのビーズがあって、新しいものから100年ほど前のビンテージのものまで揃えてあるので、自分だけのオーダーメイドを作れますよ」と迎えてくれたのはヒトツブビーズ店の店主の三好なおみさん。



色も大きさも何通りもあるたくさんのビーズを目の前に「どれにしたら良いかわからない!」と気になったビーズを並べて真剣に悩む参加者を見ながら「迷いつつ自分で選ぶのがビーズの楽しみなんです。たくさん悩んでくださいね〜」と三好さん。



私は悩みに悩んで、普段から身につけられる自分の服装に合ったものをとビーズを選びました。

「このベージュのビーズはお月様をイメージしていて、陰影が月の満ち欠けのようになってるんですよ」と三好さんが教えてくれて、そのビーズに込められた意味も素敵だと思い選びました。

自分でつくったという愛着もあるし、お守りのようなアクセサリーになりました。



メンバーの完成したブレスレットを並べると、個性豊かなブレスレットが集まりました。

男性陣からは「普段だったらあまり挑戦しないアクセサリーづくりだけど、色や形など選ぶ楽しさを知れて、新しい視点や発見があった」と好評でした。

三好さんはビーズが好きすぎてこのお店を始めたそうで、「ビーズ自体は12万年前、ビーズと名前が付いたのは1000年前ととても歴史があるのに、小さい子供からおじいちゃんおばあちゃんも楽しめるし、何回もリメイクし続けられる。ビーズ…すごくないですか!!!」とビーズ愛を語り出すと止まりません。

「ビーズの人と言われて死にたい!」と最後は名言まで飛び出して、はじめのうちは三好さんの話に笑っていた参加メンバーも最後は三好さんの偏愛っぷりに「尊敬しかない…」と感動していました。

■詳細情報
・名称:ヒトツブビーズ店本店
・住所:香川県仲多度郡琴平町上櫛梨1132-5
・地図:
・営業時間:11:00~17:00
・定休日:木曜・金曜・土曜
・電話番号:0877-89-4301
・公式サイトURL:https://www.hitotububeads.com/

古い街並みのなかにあった琴平のアートに触れる出会い


この日は午後からみんなで琴平の街歩きをしました。

参道を中心にいまでも古い街並みが残っており、琴電琴平駅前を流れる金倉川と川に掛かる橋がとても風情があります。



参道を歩いているとTABIPPOのメンバーが。

もう何度も訪れているTABIPPOの代表しみなおさんは琴平アンバサダーと言っても過言ではないくらい琴平町のこと知っていて、おすすめの飲食店をたくさん教えてくれました。(そして、どれもが当たりでとても美味しい!)


今回のモニターツアーの拠点となる「Kotori」の建物の2階から上が廃墟ですごく気になっていたのですが、どうやらアーティストやクリエイターを支援する場所作りが始められているということで、訪れてみました。


迎えてくれたのは「ぎんちゃん」こと岸本浩希さん。

「アーティストやクリエイターが琴平町と関わり合いながら作品を創作・展示・販売・交流できる場を作りたい」と考え動き出したプロジェクトだそう。



まさにビルは現在進行形で改装が進んでいるところ。「作り手はもちろん、応援してくれる人やアートが好きな人が集まれるような場になれば」とのことでした。

わたしの周りでもアート好きな友人はたくさんいて、瀬戸内国際芸術祭を訪れる人はたくさんいます。そんなアート好きな人たちがもっと身近にアーティストの制作現場を見られたり、話を聞ける場ができれば、より香川のアートに触れる旅も色濃くなるのでは、と感じました。

【3日目】まだまだ続く琴平の「好き」が広がる人との出会い





1日目2日目と「好き」を追い求める個性豊かな人たちとの出会いと、自分たちの「好き」と向き合える体験で、濃厚な日々はあっという間に終盤に!

参加メンバーとも数日前にはじめて出会ったとは思えないくらい親交が深くなり、自分たちの人生についてや、普段思っていることなど深く話をする機会も度々あり、それは琴平の新しいことにチャレンジしている人たちとの出会いに刺激を受けている影響のような気がします。やはり琴平の「好き」パワーはおそるべし、と改めて思います。

文房具店で表紙や紙を選んでオリジナルノート作り


午前中は参道にある「琴平文具店」でオリジナルのノート作りをしました。表紙や紙、リングを選んで、自分好みのノートを完成させます。



どんな場面で使いたいかや、紙の書き心地の好みなどで悩みつつも一番に悩んだのは表紙の箔押しの言葉。

私は琴平の旅をいつでも思い出せるようにと「KOTOHIRA」と入れてみました。そして、今回は特別にカウンターの中にも入らせてもらい、機械を使ってノートを綴じるところまで体験させてもらいました。


完成後にはみんなで記念撮影。ヒトツブビーズ店でつくったアクセサリーもしっかりつけて、琴平色に染まっています。



今回のモニターツアーでは観光だけでなく、人との出会いやものづくり体験をたくさんすることができました。

ものづくりの体験をしているあいだ、「自分の大切にしていることはなんだろう」と考えたり、「好き」を追求している人から教えてもらうことで、新しい視点や刺激をもらえて、東京に戻ってから自分ももっと頑張ろうと思える瞬間がたくさんありました。

■詳細情報
・名称:琴平文具店
・住所:香川県仲多度郡琴平町183
・地図:
・営業時間:13:00-17:00
・定休日:火曜、水曜
・電話番号:0877-58-8188
・公式サイトURL:https://kotohira-bungu.com/

「こんぴらさん」をお参りし、旅の仲間との絆を深める時間


一生に一度は「こんぴらさん」ということで、フリータイムには参加メンバーと金刀比羅宮へお参りにいきました。

歴史ある参道にはレトロなお店がならんでいます。TABIPPOのしみなおさんが「こんぴらさんに登るなら、池ちゃんに会ってほしい!」と言われて訪れたのは「五人百姓 池商店」。



金刀比羅宮の境内で商いを許されている、776年も続く歴史あるお店です。

28代目の池ちゃんこと池龍太郎さんからは参道にお店ができた歴史や、境内で販売している加美代飴についてお話を聞きました。


店先で販売している「飴屋さんのソフトクリーム」は冷やし飴シロップがかかっていて絶品!

■詳細情報
・名称:五人百姓 池商店
・住所:香川県仲多度郡琴平町933
・地図:
・営業時間:9:00~18:00
・定休日:年中無休
・電話番号:0877-75-3694
・公式サイトURL:https://www.ikesyouten.com/


その後も参道を登り進め、金刀比羅宮に到着。

「奥社はパワースポット」なのでぜひ登ってほしいと琴平の人たちに教えてもらい、そのまま奥社に進みます。


奥社に向かうまでの道のりではメンバーと「自分がどうありたいか」「いまこんなことを考えている」など2日前に出会ったとは思えないような深い話しが続きました。

こんな話ができたのは、琴平の面白い人たちとの出会いや、「好き」を追求するものづくりの体験でいろいろな価値観に触れて刺激を受けたからなのだと改めて思いました。


そして、無事に奥社に到着!お参りをして、香川の景色を堪能しました。

3日間の旅を通じて感じた「何度も訪れたい」と思える新しい旅のあり方

あっという間の2泊3日のツアーが終わります。最後は3日間の拠点となった「Kotori」で夕食を食べながら旅の振り返りをします。


夕食は琴平にあるビストロ「果桜軒」。

こんぴらさんにある「神椿」のシェフだった東川さんがはじめたお店で、東海3県の創業100年以上続く老舗洋食店のみに伝わるとされる「ミヤビヤ」を「マヤビヤ」として出した料理が大人気。今回のディナーでも「マヤビヤ」を堪能しました。


カメラを向けると笑顔で答えてくれたシェフの東川さん。ちょっとお話しただけでもユーモア溢れる面白い人で、次に来たときはぜひお店に伺ってみたくなる人柄と美味しいディナーでした。

■詳細情報
・名称:果桜軒
・住所:香川県仲多度郡琴平町266
・地図:
・営業時間:11:30~14:00 18:30~22:00(LO.21:30)
・定休日:毎週火曜日 第1、第3水曜日
・電話番号:0877-85-3998
・公式サイトURL:https://www.kaohken.jp/

伝統のある琴平町の「いま」を感じられた3日間のモニターツアー


今回のモニターツアーでは歴史ある観光地で新しい観光のあり方を琴平のみなさんやTABIPPOと一緒に考えるのが目的です。

琴平での3日間のモニターツアーで感じたことや、課題、こんなことをしたらさらに琴平をたくさんの人に知ってもらえるのではと振り返りました。

会話のなかからは「アーティスト&クリエイターinレジデンス」のぎんちゃんや、ビーズ店の三好さんたちとの交流でまさにいま琴平が進化しつつある瞬間を見れた気がする。

これから琴平がどんな町になっていくのか、何度も訪れてその過程も楽しみたい」との声がありました。



観光地をまわるだけでなく、移住先の琴平で自分の「好き」を追い求めながら新しいことに挑戦をしている人や、伝統のあるお店を守りながら古き良きものと新しい面白いものを融合して届けようとしている人などたくさんの人との出会いがありました。


そんな自分の「好き」に夢中になる琴平の人たちと一緒に過ごすことで、「東京に戻ったら、あんなことをやろう、こんなことをやろう」とたくさんの刺激をもらえました。

また、琴平のみなさんの「好き」を通して、一緒に旅をしたメンバーとの深い絆も生まれ、東京に戻ったいまでも連絡を取り合ったりしています。

琴平町のLINEオープンチャットではいまでも旅の思い出を振り返ったり、賑やかな会話が繰り広げられています。

多人数での旅をしたことは何度もありますが、こんな風に旅から帰ってきてからも交流が続く関係はいままでなく、旅の最中はもちろん旅が終わった後もこんなにも人との繋がりを感じられるんだと驚きとともに、これからの新しい観光のありかたを感じることができたモニターツアーでした。


「観る」だけの旅では物足りないと感じている人に、ぜひ琴平町の「好き」で広がる新しい魅力に触れてほしいです。

※本記事に掲載しているお店の営業時間については、情勢に合わせて変更になる場合がございますので、各店舗へ直接お問い合わせいただくか、公式サイトをご覧いただけますようお願いいたします。

All photos by Eri Miura

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三浦 えり フォトグラファー

雑誌、webメディアを中心にフォトグラファーとして東京で活動中。ポートレートと季節を掛け合わせた写真を個人の作品として制作したり、社会課題、特に女性の生き方について写真で向き合うことに挑戦しています。趣味は美術館めぐりと将棋鑑賞。 ▼Eri Miura Portfolio site https://erimiura.com/

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