定年後は京都に住めば退屈しないで暮らせる、毎日どこかの神社かお寺でイベントをやっているから。という話があるくらい、町中がテーマパークのような京都をはじめ、関西には伝統のある祭礼が多くあります。
京都の三大祭をはじめ、凄いお祭りをご紹介しましょう。
祇園祭
油照りと言われる京都の暑い7月は祇園祭の季節です。1日の吉符入りから始まって31日の疫神社夏越祭まで八坂神社は行事が相次ぎます。
祭りの見どころは17日午前9時からの山鉾巡行と1週間後の後祭でしょう。17日夕方に四条御旅所に渡御した神輿が、24日に還幸されるのが後祭で、午前9時半からは山鉾巡行もあります。ただし、17日の逆順でまわります。
葵祭
5月に行われる葵祭は上賀茂、下鴨両神社の祭礼で、賀茂祭とも言います。1000年以上前から国家の安泰と五穀豊穣を祈って行われてきた祭りは、平安時代にはただ祭りと言えば葵祭を指すほどで、源氏物語の車争いの場面にも登場します。
ハイライトは15日の行列ですが、それ以外にも、1日には上賀茂神社で「賀茂競馬足汰式」、3日には下鴨神社で「流鏑馬神事」、4日は斎王代の御禊、5日は下鴨神社の「歩射神事」と上賀茂神社の「賀茂競馬」など見どころの多い祭りです。
時代祭
明治28年に平安神宮が造営された紀念祭として始まった時代祭りは歴史の浅い祭りですが、10月22日の時代風俗行列は海外からの参観者も多い京都を代表する祭りです。
行列の先頭は明治維新に武功のあった山国隊がつとめ、順次歴史をさかのぼりながら京都にゆかりの人々が行進していきます。特に時代婦人列は華やかで、江戸に降嫁された皇女和宮、源義経のお母さんの常盤御前、木曽義仲の愛妾巴御前など日本の歴史を繰り広げます。
三十三間堂通し矢
京都市東山区にある蓮華王院は南北120mの長い建物で、内陣の柱と柱の間が33あることから三十三間堂と呼ばれています。堂内には千体の千手観音立像が並んでいることでも有名です。昔はこの長さを利用して弓の名人が腕を競いました。
三十三間堂通し矢はこの故事にならい、1月中旬の日曜日に本堂の西側で60m向こうの的に矢を射る行事が行われます。参加できるのは称号者と新成人だけなので全国から希望者が集まります。特に、成人式を迎えた女性の晴れ着姿での競射はりりしくて、カッコいいです。