こんにちは、絶景ハンターのまゆみです。
諸外国の入国制限が次々に緩和され、ようやく海外観光復活の兆しが見えはじめた今日このごろ。とはいえ、まだまだ「じゃあ、海外に行こう!」というノリにはなれない人が多いのも事実でしょう。
そんなモヤモヤした気分を晴らせるスポットとしてコロナ禍以降、注目されたのが“日本にいながらにして海外気分を味わえるスポット”ですよね。
今回は、そんな気分が味わえる、高知県大月町の絶景・柏島をご紹介します。
見出し
“まるで地中海!”海外を彷彿とさせる噂の柏島とは
Photo by Mayumi
高知県南西端に位置する大月町。さらにその西の最果て、宿毛湾の南に突き出た大月半島の先端に位置するのが「柏島」です。周囲約4km、総面積約103平方kmの小さな島には集落が2つあり、住民約400人が暮らしています。
Photo by Mayumi
そんな柏島を全国に知らしめたのは、このどこまでも透明なエメラルドグリーンの海!
あの「船が宙を浮いているような光景」で有名になったイタリア地中海のランペドゥーザ島を彷彿とさせる、驚きの透明度を誇ります。
これがまさに、「日本にいながらにして海外気分を味わえる」といわれる柏島最大の魅力のひとつです。
「船が宙に浮いて見える」スポットは柏島橋
Photo by Mayumi
柏島には、大月半島との間に2つの橋が存在します。
ひとつは、現在は生活道路として利用されている南の「柏島橋」。もうひとつは、平成23(2011)年、柏島と国道321号を結ぶ幹線道路・県道柏島二ツ石線として新しく開通した北の「新柏島大橋」です。
このうち、「船が宙に浮いて見える」と噂される絶景スポットは柏島橋。
Photo by Mayumi
橋のたもとの「まえの浜」に面した海に広がるのは、海水浴客で賑わう柏島ビーチです。
Photo by Mayumi
「船が宙に浮いて見える」、その幻想的な光景に遭遇するには、よく晴れた日の、波が穏やかで、太陽が高く南中に差し掛かる時間帯。さらに、船の浮かんでいる位置などにも左右されます。
しかし、それでなくともこの輝くエメラルドグリーン!思わずため息が漏れますね。
Photo by Mayumi
画像は、柏島橋の上から望遠レンズで撮影した様子。遠くからでもこれほどくっきりはっきりと熱帯魚やウニなどが視認できる驚異の透明度、それが柏島の海です。
柏島の海がこれほど高い透明度を保つ理由としては……
・柏島には生活用水や土砂などが流れ込む河川がないこと
・柏島の人口がそもそも少ないため海が汚されにくいこと
などが考えられるのだとか。
また、柏島周辺の入江は比較的浅瀬であること、海底の砂が白砂であることから太陽光が反射しやすいことなども要因のひとつだと考えられています。
もはや南国!隠れ家ビーチの「柏島白浜ビーチ」
Photo by Mayumi
柏島橋側の海に気を取られて、意外に見過ごされがちなもうひとつの絶景、「柏島白浜ビーチ」。
新柏島大橋のたもとにある細い階段を降り、鬱蒼と生い茂る草むらを抜けると、そこにはシークレットビーチのような白砂とエメラルドグリーンの「柏島白浜ビーチ」が広がります。
波が穏やかな遠浅の海は、小さな子どもから大人まで安心して楽しめる海水浴エリア。
ビーチにマリンショップはありませんが、周辺の旅館や民宿、ダイビングショップなどでシュノーケリングセットや浮き輪、SUP、カヌーや釣り竿までレンタルできるようですよ。
柏島のパノラマビューが楽しめる「大堂山展望台」
Photo by Mayumi
柏島をはじめ、東に太平洋、西に豊後水道、宿毛湾などが360度大パノラマで一望できるのが「大堂山(おおどうやま)展望台」です。柏島に向かう途中、大月半島側にそびえる標高約247mの大堂山山頂に存在します。
山頂へ通じる道は細い一本道なので、運転にはくれぐれもご注意を。
Photo by Mayumi
柏島の入江一面に設置されているたくさんの生け簀。
これは柏島が威信をかけて取り組んでいる本マグロの養殖場です。「大月といえばマグロ」、そんな日が来るよう、まちを挙げて全国にPR展開実施中です。
大小の生け簀が並ぶ養殖場の姿がまるで海のパッチワークみたいで美しいですよね。
柏島は海の中もスゴイ!
Photo by PIXTA
黒潮と豊後水道が交差する柏島の海。
一年を通して温暖で、その特殊な地理的条件からもたらされた海域には、日本の魚種の約3分の1、およそ1,000種もの魚が生息しているのだそう。
加えて、海底に広がるのはテーブルサンゴの群生地。その神秘的で色鮮やかな「マクロ王国」が楽しめる柏島の海は、世界有数のダイビングスポットとしても知られています。
柏島名物「ところてん」も外せない!
Photo by Mayumi
「大月町といえばマグロ」、それ以外にも、実は古くから大月町に伝わる名産があります。それが「柏島のところてん」。
柏島は昔からところてんの原材料であるテングサ(天草)の産地として知られ、その良質なテングサは主に岐阜県の寒天業者などへ卸されていたそうです。
それを地元柏島でも振る舞うようになったのが、「きみちゃんのところてん」の愛称で親しまれる食堂「お好みきみ」です。
Photo by Mayumi
下処理に手間暇をかけ、大釜を使って丁寧に仕上げる「きみちゃんのところてん」は、「柏島に来たならぜひ食べていって!」といわれる、地元では定番の人気メニュー。
歯ごたえは、通常のところてんに比べてややハード。少し甘めの特製のかつおだしにショウガ、大葉、ごまの薬味を加えていただく「きみちゃんのところてん」は、爽やかで喉越しツルツル、何杯でもいけそうな、胃に優しいおいしさです。
ちなみに、柏島産のテングサは近年不漁のため、最近は柏島産と遜色ない室戸産のテングサを使用しているのだとか。
きみさんはご高齢で、「一人でやるには正直しんどい」とおっしゃっていましたが、体力が許す限り続けていきたいとのこと。ぜひ、柏島を訪れたら、柏島名物「きみちゃんのところてん」を味わってみてくださいね。
・名称:お好みきみ
・住所:高知県幡多郡大月町柏島149-2
・電話:0880-76-0453
・地図:
・アクセス:高知市内から車で約3時間、宿毛市から車で約40分、大月町内からは車で約20分
・食べログURL:https://tabelog.com/kochi/A3904/A390404/39005685/
日本にいながら海外気分を味わいたい!そんなあなたはぜひ柏島へ
まさか四国に海外みたいな海があったなんてと、驚く方も多いのではないでしょうか。
高知県は吉野川や仁淀川、四万十川など一級河川に恵まれた水の美しいまち。川が美しいなら、海も美しいのも納得ですよね。
日本にいながらにして手軽に海外気分を味わいたいなら、ぜひ柏島を訪れてみてはいかがでしょうか。