ライター
yui ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。

 

トラブルが起きると「ほらね!」と思う

 
――アルバイトはいろいろやってきたけど、会社員としてのビジネス経験はなかったわけだからね。今までの旅経験を生かせる部分は多かった?

そうですね。「何が起こっても楽しめる」というのは、仕事で役立ったところかもしれません。

海外でひとりで仕事をするとなると、予想もしなかったようなトラブルが必ず起きるんですよね。1都市につき1つは起きるといってもいいくらい。

最初はあらゆるリスクを想定して防止しようとしてたけど、それも無理だと気付きました。それからは発想を転換して、「何が起きるかわからないから、起きたときに対応する」という考え方にシフト。旅も同じですよね。トラブルも楽しむのが旅なんだから。

今では「トラブルは起きるものだ」と思っているので、トラブルが起きると「ほらね!」とワクワクするくらい(笑)。トラブルの捉え方は完全に変わりましたね。

 
――すごいポジティブ!海外出張で気をつけていることは?

意外となくて、「寝坊しない」「忘れ物しない」くらいだけど……(笑)。あえていうなら、危険なエリアをあらかじめ調べておき、その周辺を避けて行動すること。特にホテル選びは重要です。

それと、仕事ができる場所の目星をつけておくこと。国によってはwi-fi環境が整っていないこともあるので、コワーキングスペースやカフェなどを調べておき、到着したらすぐに確認し行きます。滞在中はそこ以外では仕事をしません。

 
――それはなぜ?私なら毎日場所を変えて、新鮮な気分で仕事したいかも。

意思決定の数を減らしたいからです。毎日違う場所を探していると、仕事の時間を圧迫してしまうかなと思って。

 
――なるほど!スティーブ・ジョブズが黒い服しか着ないみたいな考え方ね。事前調査はネットで?

もちろんネットもあるけど、こんなときに本当に便利なのがトラベロコ!(笑)

「無料Q&A」という機能があって、特定のエリアに住んでいる人に同じ質問を投げかけることができるんです。たとえば「バルセロナで仕事ができるおすすめカフェを教えてください」と質問すると、少なくとも10人くらいから回答をもらえる。その回答がよかったら、その人と会って現地を案内してもらうなんていう楽しみ方もあります。

 

仕事探しにおいてワークスタイルよりも重視すべきもの


 
 
――ロコの方に現地を案内してもらうという話が出たけど、海外出張のとき、観光できる時間はあるの?観光の時間を減らせばもっと仕事に集中できて、成果を出せるかもとか思っちゃいそう。

1都市に1週間ほど滞在するので、行きたいところには行けていますね。

自分の好みの「観光」が、街歩きだというのもあるかもしれません。海外にただいる、街をブラブラするのが好き。わざわざ観光地を回るというより、生活の時間をそこで過ごすのが好きなんです。東京にいるときに、友だちと高円寺の飲み屋街に行くのと似た感覚です。

「さすがに(スペインの)サグラダファミリアは見ておかないとな」と思って見に行きましたが、(フランスの)エッフェル塔には行ってないですね。

 
――じゃあ、旅と仕事のどちらを優先するか、みたいな考え方もない?

そうですね。ただ居場所を変えて、そこで仕事をするというだけ。それが僕の旅のスタイルであり、仕事のスタイルでもあります。

日本国内でも、東京だけでなく、四国や関西に行って、そこに住んでいる友人と一緒に仕事をすることも。東京でのリモートワークは1人ですることがほとんどですが、その地の友だちと交流しつつ、仕事もできるのは楽しいですね。

 
――仕事と遊びが一気にできるってことだよね。東京では1人だということだけど、東京にいるときの1日の過ごし方はどんな感じ?

お昼前から仕事を始めて17時~18時くらいまで仕事をして、夕ごはんを食べた後も21時~1時くらいまでがっつり仕事してます。それに加えて、定例のオンライン会議が週に1回。

 
――仕事が好きなんだね!慧隼くんみたいな働き方に憧れる学生さんは多いと思うけど、そんな方にアドバイスするとしたら?

僕にとっての「仕事」って、8-9割は「パソコンを開いて何かをすること」。常にパソコンの前にいるんだから、正直なところ、リモートワークかオフィスワークかはあまり関係ないんですよね。

オフィスワークとの違いは、仕事が終わったときに会社以外の場所にいられることくらい。ワークスタイルは変わらなくて、ライフスタイルがちょっと変わるだけ。

だから僕が言いたいのは、「さほど違いがないなら、ワークスタイルよりも、やりたい仕事かどうかで選べばどうですか?」ということ。学生なら、理想のライフスタイルやワークスタイルが何なのか、まだ十分に想像できないはず。僕も何が正解か全くわからない。

だからワークスタイルよりも、「いい会社だな」と思える会社や「好きだな」と思えるサービスを提供している会社で働くほうが、帰属意識が高まると思う。帰属意識が高いとスキルの吸収が早いし、スキルが身につくと視野が広がると思います。

 
――大人なアドバイスに納得しました。慧隼くん、ありがとう!

 

最後に

2019年7月1日、株式会社トラベロコは新たに、海外在住日本人プロカメラマンと旅行者をマッチングする新サービス「Traveloco. Photo(トラベロコ・フォト)」をリリースしました。海外旅行中、プロのカメラマンに思い出の写真を撮ってもらい、帰国後世界に一つだけのフォトブックにしてお贈りいたします。

本サービスは、写真プリントのパイオニア「Digipri(デジプリ)」を運営する株式会社プラザクリエイトと提携し開発しました。同社が持つオンラインプリントサービスの高い技術と、海外在住日本人とのマッチングプラットホームであるトラベロコの特性を組み合わせることで、旅先でプロに撮ってもらった思い出の写真を高画質フォトブックとしてお贈りするサービスを実現しました。

 
 
photo:長沼茂希
text:西嶋結

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出版社出身のライター・編集者。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。

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