ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

2019年には、関西空港に乗り入れる長距離便が次々と復活することが決定。とてもうれしいニュースですが、整理が追いつかない旅人もいるのでは。

今回はどのように関西空港が変わろうとしているのかを検証します。また、あまり知られていない関西空港に関する情報もお伝えします。

現在の関西空港の現状は?

Photo by Nitta Hiroshi

まずは関西空港の簡単なおさらいからスタートしましょう。関西空港には第1ターミナルと第2ターミナルがあります。航空会社別に分けると以下のとおりになります。

第1ターミナル:ピーチ、春秋航空、チェジュ航空以外の航空会社が使用。
第2ターミナル:ピーチ、春秋航空、チェジュ航空

メインは第1ターミナル。第2ターミナルはピーチと春秋航空の専用ターミナルがあります。第1ターミナル(エアロプラザ横)~第2ターミナル間を結ぶ無料バスが運行されています。所要時間は約10分です。

さて関西空港からの飛び立つ国際線はどれくらいか知っていますか。関西空港が発表しているプレスリリースによりますと、2019年夏期スケジュールにおける国際定期便は週1500便以上! この便数は1994年の開港以来、初の数値です。

行先方面別の割合は以下のとおりです。

中国:32.3%
韓国:25.4%
東南アジア:14.1%
台湾:9.6%
香港・マカオ:9.1%
北米:3.8%
欧州:2.5%
オセアニア・グアム:2.3%
その他:0.9%

関西空港は圧倒的に中国・韓国方面に強いことがわかります。また2016年夏と比べると、より興味深い結果が出ます。

2016年夏スケジュール→2019年夏スケジュール(方面別便数 週/便)

中国:327便→453便
韓国:255便→357便
東南アジア:128便→198便
北米:48便→54便
欧州:33便→35便

アジア方面が大幅な増便であるのに対し、北米、欧州便は小幅にとどまっています。一方、関西空港に乗り入れる国際線LCCは20社28都市にものぼり、「LCCに強い関西空港」というイメージが定着しています。

長距離便が帰ってくる関西空港

Photo by Nitta Hiroshi

どちらかというと長距離便に弱い関西空港ですが、来年は次々と復活します。2020年3月2日には、スイス航空:関西~チューリッヒが就航しました。2020年3月現在、以下の便の設定が予定されています。

・欧州、ロシア方面

アエロフロート・ロシア航空:関西~モスクワ(2020年6月1日~)

・中東方面

ターキッシュ・エアラインズ:関西~イスタンブール(2020年4月14日~)
カタール航空:関西~ドーハ(2020年4月6日~)

主に中東、ヨーロッパ、アフリカ方面が便利になります。イスタンブール、ドーハはアフリカ、ヨーロッパ方面への航空機が次々と離発着するハブ空港。現在、関西中東便はエミレーツ航空のみですから、利便性が高くなります。

また、関西便が新設されることは羽田空港や成田空港を使う関東の旅人にとってもいいニュースです。西日本からの旅人は関西便を利用することから、混雑緩和につながります。また残席のペースも遅くなることから、安い航空券が入手しやすくなるかもしれません。

ヨーロッパ直行便は2018年のブリティッシュエアに続いての復活。特に関西・モスクワ便が復活することから、東欧、旧ソ連諸国などあまり馴染みがない地域へ行きやすくなります。

ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

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