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1996年東京生まれ。ステキな人やモノを広めるライター。2019年にフリーライターとして独立し、インタビュー記事、地方取材記事、イベントレポート、プレスリリースなどの執筆を手がける。短期間でサクッと行く旅と音楽が好き。普段は多国籍なシェアハウスで暮らしています。

「若者が旅したら絶対にハマる」と噂されている町、香川県琴平町をご存知ですか?

そう、「一生に一度は、こんぴらさん」で知られる金刀比羅宮がある町ですね。でも、「琴平って他に何かあるっけ?」と思った方もいるのではないでしょうか。

琴平は金刀比羅宮はもちろん、趣のある町並みや老舗のお店がたくさん並んでいます。

そして、「好きがコトひらく町」をモットーに、好きなことを突き詰めるエネルギッシュな人が多く集まっている場所でもあるんです。

今回は琴平がどんな場所なのかを解説すると同時に、琴平にいる魅力的な人もご紹介。さらに在住者の方に、琴平の魅力もお伺いしました。

香川県琴平町ってどんな街?


琴平町は日本一面積の小さな香川県の中で、2番目に面積が小さい市町村です。町全体を徒歩で巡れるほどの大きさで、人口は約8000人。

古くから「こんぴらさん」という愛称で親しまれる金刀比羅宮の参拝、通称「こんぴらさん参り」をする観光客で賑わってきました。

でも琴平は金刀比羅宮だけでなく、若者向けの新たな魅力もあるんです。好きがコトひらく町にはどんな魅力があるのか、ご紹介します!

刺激を受けること間違いなし!琴平町の魅力


琴平駅に着くと大きな鳥居と高さ27メートルの日本一高い灯籠があり、そして日本最古の芝居小屋や寛永年間に創業した老舗のお店が並ぶ、趣のある町並みが広がっています。


琴平町は小さい町ながらも伝統のあるお店があったり、うどんの打ち方を学べる場所があったりと、あらゆる楽しみや魅力が詰まっている町。


さらには、スイーツやコーヒーをいただきながらほっと一息つけるおしゃれなカフェや、昔ながらの純喫茶も並びます。


一般的な観光には車や電車などの交通手段が必須ですが、街全体を徒歩で歩きながら周れるのも、コンパクトタウンならではの魅力です。

さらに、琴平が今注目されている理由のひとつとして挙げられるのが、魅力的な人が集まっていること。

自分の好きなことを仕事にして、観光事業を営む意欲的な人たちが多く集まる琴平では、現地の方々と話すことで新たな発見や刺激をもらえることも、町の新たな魅力になっています。

好きがコトひらく町、琴平町


琴平は古くからの観光名所で、観光を生業にしている商人文化・気質がずっと育まれてきた町。

そのため、好きなことを突き詰めることや新しいことにチャレンジする人を応援する文化が根付いていると言われています。

そんな「好きがコトひらく町」には、他県から琴平に移住して新たな挑戦をしている方も。

エネルギー溢れる琴平の在住者にインタビュー

今回は琴平の魅力をもっと伝えるべく、琴平で挑戦をしているエネルギッシュな方々に、メールインタビューでお話を伺いました。

お話を聞いたのは、ハーブやスパイスを使用した料理を提供する「麻心 琴平」で働くトーイさんと「ヒトツブビーズ店」を営む三好さん。

トーイ
大学時代にバックパッカーを経験し、ゲストハウスに魅了される。鎌倉にあるオーガニックレストラン「麻心」スタッフやホステルでの勤務を経て、「麻心 琴平」の立ち上げスタッフに。
三好なおみ
小学生の時にビーズに出会い、それからずっとビーズが大好き。学生時代よりハンドメイドアクセサリー販売を始め、2017年に「ヒトツブビーズ店」をオープン。

お二人に琴平での生活についてや、おすすめスポットなども教えてもらいました。

「麻心」トーイさん

ーーまずは今のお仕事に就くまでの経歴や、琴平で生活をすることになった経緯を教えてください。

トーイ:大学時代にバックパッカーでアジアを中心に旅をしていたときにゲストハウスに魅了されて、大学中退後から鎌倉のゲストハウスで働き始めました。3年勤めたあと、同じ鎌倉にあるオーガニックレストラン「麻心」で働いたことで食と健康の大切さに気付かされたんです。

その後横浜のホステルに就職したのですが、コロナ禍になってしまって。リモートで仕事を請け負いつつ生活をしていたのですが、この先の観光や宿泊事業のあり方に悩んでいました。

そんなとき麻心のオーナーに、「香川県琴平に2号店とゲストハウスをできる物件があるから、一緒にやってほしい」と誘いがあり、2号店立ち上げ準備のために昨年12月より琴平と2拠点生活することになったんです。

麻心の人気メニュー「麻心薬膳カレー」

ーー現在琴平で取り組まれていることを教えてください。

トーイ:今年1月より「麻心 琴平」の運営全般に携わるようになり、10月より一棟貸の民泊として、「まごころゲストハウス 朋友」の運営を開始しました。

まごころゲストハウス 朋友 Photo by トーイ

他にもご近所の松尾寺さんと共に花祭りや瞑想会、写経会などのイベント企画をしています。

ーー琴平町に初めて訪れる人にぜひ行ってほしいスポットはありますか?

トーイ:こんぴら山参りはもちろん、あまり知られていませんが裏参道ルートは自然に溢れているのでぜひ足を運んでみてほしいです。木造の空海さんがいる松尾寺や、本と栞とカレーのお店「栞や」さん、食パンと珈琲の「kotier」さんもおすすめです。

ーー最後に、琴平の好きなところを教えてください。

トーイ:琴平の歴史ある建物が多く古き良き街並みが好きです。住んでいる方々もフレンドリーな方が多く、移住してきた僕も溶け込みやすかったです!少しずつお店も増えてきていて、これからどんどん盛り上がっていきますよ!

「ヒトツブビーズ店」三好さん

ーー今のお仕事に就くまでの経歴や、琴平で生活をすることになった経緯を教えてください。

三好:幼少期からものづくり全般に興味があって、大学在学中にビーズアクセサリーの販売を開始しました。20代の頃にオリジナルのビーズやパーツをオーダーして職人さんに作ってもらうようになったと同時に、職人さんが手間暇かけて手作りしてくださっているビーズの製造工程などを知られてないことが勿体ないと思うようになったんです。

「ヒトツブビーズ店」というお店をオープンできたのは、「ビーズが大好き」「楽しそう」「香川県には同じような店はない」など、些細なきっかけやチャンスがちょうどいい具合に重なって「タイミングがよかった」から。


三好:はじめは実店舗に否定的だったのですが、旦那さんが見せてくれた物件に行ってみると、「たくさんのビーズが詰まった瓶で壁一面を埋め尽くしたらすごく素敵になる!」と頭の中に鮮明にイメージが浮かんで、すぐ契約しました。

実際に始めてみると、大好きなビーズに囲まれながらいろんなお客様とビーズやアクセサリーのお話ができる実店舗にすっかりハマってしまいましたね。

そのお店は6畳くらいの小さなお店だったので、ご家族連れなども来られるようもう少し広いところに移りたいと、香川県内全域で物件を探し、元々料理人だった旦那さんと現在の琴平町上櫛梨の物件でカフェのあるビーズ店としてオープンすることになりました。

ーー現在琴平で取り組まれていることを教えてください。

三好:琴平に移住するまで、正直琴平は数年に1回行くかどうかの場所でした。でも住んでみたら個性的なお店が少しずつ増えてきて、今は昔ながらの観光地と、新しいお店が狭いエリアにまとまっていて、面白い街なんです。

だから琴平にもっとたくさんの人が来てほしくて、町内のお店をまとめたスタッフの手描きイラストの地図を作ったり、InstagramなどのSNSに町内のお店を載せて紹介したりしています。

当店のYouTubeチャンネルやインスタライブ配信ではアクセサリーの作り方などのほかに、琴平町の町ネタを配信することもありますね。ヒトツブビーズ店がきっかけになって、琴平町に行きたいと思ってもらえたらうれしいです。

ヒトツブビーズ店で人気のネックレス

ーー琴平町に初めて訪れる人にぜひ行ってほしいスポットはありますか?

三好:新町商店街付近ですね。のんびりした雰囲気で、地元の人に愛されるお店が並んでいます。

ーー最後に、琴平の好きなところを教えてください。

三好:狭い琴平の街の中に、古来より歴史のある金刀比羅宮、何代も続く老舗のお店、20代の若い経営者さんの新しいお店、本格的なグルメ、香川と言えばの讃岐うどん、世界中のビーズが集まるヒトツブビーズ店まで多彩なお店があり、色んな年代の経営者がゆるっと繋がっているのが琴平です。

あと、観光地だけど生活感があって、観光客の方の横で花壇の水やりをしてたり、学生さんが放課後に観光地で買い食いしてたりするのを見るのは結構面白いと思ってます。たぶん今が琴平町の過渡期なので、どうなっていくか私も楽しんでいます。

まだまだいる!好きを突き詰める琴平の人たち

琴平で好きを突き詰めて生業としている人は、他にもいます。

栞や 岸本さん

岸本さん(右から2番目)とスタッフの皆さん

こんぴらさんの麓で営む、栞と本とカレーのお店「栞や」。旅人の“道しるべ”になる場所にしたいという思いを持つ岸本夫妻を中心に営んでいるお店です。スパイスカレーが食べられるカフェの運営や古本の販売も手がけています。

古本の販売は本のタイトルや表紙をあえて見えないようにし、『大人になったあなたへ』などの宛名だけが書かれた状態で選ぶという少し変わった形式。誰かの想いが込められた1冊を手に取ることができます。

琴平文具店 伊藤さん


小さい頃から文具が好きで、関東から琴平に移住して琴平文具店をスタートさせた、伊藤さん。

琴平文具店ではさまざまな文具が購入できるだけでなく、紙の種類や綴じ方まで自分で決められるオリジナルノートブック制作も可能です。

琴平×TABIPPOで新たなチャレンジを企画中!


町並みや観光、グルメ、そして人といったあらゆる魅力が詰まっているスポット、琴平。

「好きがコトひらく町」と言われているように、好きを突き詰めていたり新たな挑戦をしていたりして、とてもエネルギッシュでパワーのある町です。そんな琴平に実際に行ってみたくなった人も多いのではないでしょうか。

Photos by Shigeki Naganuma

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1996年東京生まれ。ステキな人やモノを広めるライター。2019年にフリーライターとして独立し、インタビュー記事、地方取材記事、イベントレポート、プレスリリースなどの執筆を手がける。短期間でサクッと行く旅と音楽が好き。普段は多国籍なシェアハウスで暮らしています。

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