額縁のようなイーフビーチ(沖縄・久米島)
ライター
かわい まゆみ 絶景ハンター&トラベルライター

秘境絶景ひとり旅好きな絶景ハンター。国内47都道府県、世界89カ国、訪れたスポットは2000以上。フットワークの軽さと胃腸の丈夫さが自慢。マニアックな絶景スポットを発掘するのが好き。"ちょっと出かけたくなる"、そんなきっかけを作れるような情報発信を心がけています。

美しい風景を見ると、思わず切りたくなるシャッター。

どうせ撮るなら他の人にも共感してもらいたい、自分もそこに行ってみたいと思ってもらえる、そんな写真が撮れたら嬉しいですよね。筆者の場合、アングルや条件、周囲にあるものも考慮しながら、想像力を膨らませて「自分だけの絶景」を探すよう心がけています。

今回は、琉球一美しいと謳われた沖縄の「久米島」で、自分だけの絶景を探ってきました。

琉球一美しい島「球美の島」、久米島とは

久米島(空撮)Photo by 一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー
沖縄本島の西方約100km、フェリーで3~4時間ほどの海上に浮かぶ「久米島(くめじま)」。

島の周囲約48km、人口7,000人ほどの小さな島は 、琉球王朝時代には諸外国との交易の要衝として栄え、またその美しさから、琉球列島でもっとも美しい島「球美(くめ)の島」と謳われています。

そんな「球美の島」久米島で出会った数ある絶景のうち、自分なりの視点で切り取った「自分だけの絶景」をご紹介します。

久米島で切り取った絶景たち

ハテの浜

ハテの浜(沖縄・久米島)Photo by 久米島町観光協会
島東部の沖合に横たわる、久米島のシンボル「ハテの浜」。

ハテの浜は、全長約7kmにおよぶサンゴ洲島(サンゴ砂礫や有孔虫の死骸などが堆積した砂州の島)で、正確には「メーヌ浜(前の浜)」「ナカノ浜(中の浜)」「はての浜(果ての浜)」の3つの砂州で構成されています。

きめ細かな純白の砂と360度ターコイズブルーの海が織りなす絶景は東洋一とも謳われ、 まさにその姿は“天国のビーチ”ですよね。

ハテの浜(沖縄・久米島)Photo by Mayumi
1年中見られるハテの浜ですが、とはいえ、やはり天候や干満の差で表情が変わります。

この時はちょうど干潮のタイミング。であれば、どこかで砂紋の絶景が生まれているはず……と探し歩いて見つけた絶景でした。

ハテの浜(沖縄・久米島)Photo by Mayumi
砂州にはサンゴのかけらや貝、流木だけでなく、さまざまなものが漂着しています。

そうした中で、ふとした拍子に見つけた小さないのちの芽生え。思いがけない出会いや発見もまたビーチ散歩の楽しみのひとつですね。

■詳細情報
・名称:ハテの浜
・住所:沖縄県島尻郡久米島町奥武
・地図:
・アクセス:船でのみアクセス可能(ツアー参加が一般的)
・久米島町観光協会公式サイト:https://www.kanko-kumejima.com/members/hateno-beach

イーフビーチ

イーフビーチ(沖縄・久米島)Photo by Mayumi
島南東部に位置する「イーフビーチ」は、「日本の渚100選」にも選ばれた、沖縄屈指の絶景ビーチ。

全長約2kmにおよぶ天然ビーチは、きめ細やかな白砂と遠浅の海、そして波の穏やかさから人気の海水浴場として親しまれています。

額縁のようなイーフビーチ(沖縄・久米島)Photo by Mayumi
そんなイーフビーチの入口にあったコンクリート製の東屋にて。

額縁効果を狙った1枚は、イーフビーチをより美しく切り取れている気がします。

イーフビーチの朝日(沖縄・久米島)Photo by Mayumi
朝焼けの名所でもあるイーフビーチ。

目の覚めるブルーの海も素敵ですが、夜明けとともに赤く染まる朝焼けの表情もまたじつに神々しく、ロマンチック。早起きした甲斐のある絶景を切り取れました。

■詳細情報
・名称:イーフビーチ
・住所:沖縄県島尻郡久米島町比嘉
・地図:
・アクセス:久米島港から車で約10分
・久米島町観光協会公式サイト:https://www.kanko-kumejima.com/members/hateno-beach

畳石

Photo by PIXTA
地表に噴出した溶岩流がゆっくり冷えて固まり、その過程で形成される五角形や六角形の柱が密集した柱状節理。

柱状節理そのものはそう珍しくはないのですが、ここ久米島では世界でも珍しい、柱状節理による岩畳が存在します。それが、島東部に隣接する奥武島(おうじま)の「畳石」です。

長い年月をかけて波浪で削られた柱状節理は断面が平らに磨かれ敷き詰まり、その姿はさながら亀の甲羅のよう。さらに、1つひとつが1~1.5mと巨大で、その数1,000個にものぼるともいわれています。

畳石の夕日(沖縄・久米島)Photo by Mayumi
国の天然記念物にも指定された島の宝の絶景。

畳石の全容が現れる干潮時がオススメですが、それに朝日や夕日を掛け合わせるとよりダイナミックで自然の偉大さが伝わる絶景が切り取れます。

■詳細情報
・名称:畳石
・住所:沖縄県島尻郡久米島町奥武
・地図:
・アクセス:久米島港から車で約15分
・久米島町観光協会公式サイト:https://www.kanko-kumejima.com/members/tatami-rock-formation

ヤジヤーガマ洞窟

ヤジヤーガマ洞窟の入口(沖縄・久米島)Photo by Mayumi
島西部の集落から離れた森のなかにひっそりたたずむ「ヤジヤーガマ洞窟」。貝塚時代やグスク時代の土器や貝製品などが出土した古代遺跡であると同時に、明治期まで風葬に利用された洞窟墓として町の文化財にも指定されています。

手つかずの鍾乳洞は見ごたえ充分ですが、いかんせん観光洞窟としては未整備で、全長約800mの洞窟内には照明もなく真っ暗闇。個人で行くのは危険なため、ガイドツアーが一般的です。

ヤジヤーガマ洞窟の天井穴(沖縄・久米島)Photo by Mayumi
そんなヤジヤーガマ洞窟のハイライトが、この天井が抜けた天然ホール。密林に覆われた洞穴に降り注ぐ神々しい光、何とも言えない神秘的な絶景が眠っていました。

ちなみに、洞窟入口やこのホールには島の祖先が祀られた風葬跡(骨壺)がそのまま残され、島民にとっては神聖な場所とされています。敬意をもって行動しましょう。

■詳細情報
・名称:ヤジヤーガマ洞窟
・住所:沖縄県島尻郡久米島町仲地
・地図:
・アクセス:久米島港から車で約10分
・久米島町公式サイト:https://www.town.kumejima.okinawa.jp/docs/2020032500017/file_contents/44yajaagama.pdf
ライター
かわい まゆみ 絶景ハンター&トラベルライター

秘境絶景ひとり旅好きな絶景ハンター。国内47都道府県、世界89カ国、訪れたスポットは2000以上。フットワークの軽さと胃腸の丈夫さが自慢。マニアックな絶景スポットを発掘するのが好き。"ちょっと出かけたくなる"、そんなきっかけを作れるような情報発信を心がけています。

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