みきづくりで大事な、一つのこと
photo by Hinako Morino
砂川さんが、島のおばあの元に通ってみきづくりを教わる中で、一番大事だよと教わったこと。
「笑顔でつくれね〜、怒ってつくっちゃだめさね」
そのことを教わることになったエピソードがあると言います。
砂川さん
そして、おばあに言われました。「みきからのメッセージ、みきが島の人に何を伝えようとしているか、わかるか〜。おばあは、葉子が幸せで暮らしていけますようにって願ってるさ。あんたもみんなも、みきを『みんなが幸せになりますように』って祈りながらつくってるさ。300年前から、ずっと。だから、笑顔でつくれね」
それが一番大事なことなんだって、すっと理解できました。レシピでも材料でも道具でもなくて、笑顔でつくること。暮らしの中でのささやかな祈りなのだけれど、怒らないで、笑顔で祈りながらつくらないと、って思いました。
みきを日々の食事にとりいれる
photo by Hinako Morino
こうしてできあがった、手作りのみき。ほどよい酸味で、そのまま飲んでもおいしい。砂川さんは、みきを日常の食事に取り入れるのがおすすめだと言います。その理由は、みきに含まれる乳酸菌。
なんと、1ccに、植物由来の乳酸菌が2億8000万個も入っているという調査結果が出たそう!ヨーグルトをお椀一杯食べるのと、みきスプーン1杯が同じくらいということ。
photo by Hinako Morino
私のお気に入りの食べ方は、少しのヨーグルトに、グラノーラ、そしてみきをかけた「みきボウル」。季節のフルーツがあれば、なおいいですね。
オンラインでの思い出も、島の景色の一部になる
photo by Hinako Morino
旅好きとしては、現地の独特の空気や人との出会いは、何にも取ってかえられない大事な要素。
私はずっと「現地での体験が一番」と思っていましたが、今回オンラインのワークショップをやってみて、そこでの出会いも、私にとっての来間島の風景になっていくのだと感じました。
砂川さんのお話、自分でつくったみきの味、ワークショップ参加者の楽しそうな表情。はじめての景色を現地の人に見せてもらって、一緒に感動する、旅の大事な部分は変わらない。現地の記憶も、オンラインの記憶も、ぜんぶ島の思い出にできるのかもしれません。
でもやっぱり、またいつか島で会いたい……。
複雑な気持ちを抱えながら、「また会えるまで、みなさんが幸せで暮らしていますように」とみきに祈りをのせて。そういう瞬間、きっと私たちはつながっているのだと、みきは教えてくれました。
砂川さんのワークショップ、次回の開催は2021年7月24日。Facebookに最新のイベント情報が届きますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。