「世界一危険なビーチ」というキャッチフレーズでしばしばテレビに取り上げられる、マホビーチという場所をご存知でしょうか。危険なビーチといわれる理由は、飛行機が頭の真上を通るから!
激しい風や音とともにビーチの上を飛行機が通るそのさまは、他の場所では見ることができないここだけの不思議な光景。
偶然にも筆者と同じ「マホ」という名前ということもあり、どんなスリリングな場所なんだろう?とテレビを観て興味を持った私は、フロリダ発のクルーズで行ってみることにしました。
見出し
マホビーチがあるセントマーチン島ってどんな島?
そもそもマホビーチは、セントマーチン島(St. Martin)という島にあります。場所はアメリカの南西部に位置するフロリダより、さらに南西のカリブ海。周辺に島が連なっています。
セントマーチンは英語名で、この島は他に2つの名前をもっています。オランダ語ではSint Maarten サン マルタン、フランス語ではSaint Martin シント マールテン。
カリブ海の島々は昔からヨーロッパ諸国で領土争いが行われた場所であり、現在でも独立国ではなくヨーロッパの領土として残っている島が多く存在しています。
セントマーチン島はそんなカリブ海の中でも珍しい、一つの島をオランダとフランスという二つの国が分け合って所有している島です。どちらもEUの領土のためパスポートコントロールはありませんが、ちゃんと国境はあります。
クルーズ船は島の南側にある、オランダ領のフィリップスバーグに到着しました。ここはクルーズ客のための寄港エリアで、宝石やブランド品などのお店や土産物屋さんがたくさん並んでいます。
通貨はユーロとアメリカドルが使えます。領土はヨーロッパですが物理的にはアメリカに近く、訪れる人もアメリカからのクルーズ客が大半を占めるため、ドル支払いが一般的でレートも良いです。
街では焼けるような日差し、青い海、陽気な音楽も聞こえてきます。これぞまさに、思い描いていたカリブ海の島のイメージそのもの。
島の中は何種類かのルートの決まった、バンの形をした小さな乗り合いバスが通っています。フィリップスバーグから出ているバスもあるので、ドライバーに目的地を告げて乗りこみました。
フランス領のマリゴへ寄り道
フィリップスバーグを出発したバスは、島の北側、フランス領の中心地であるマリゴに到着。フォートルイスという砦の跡地を見学します。入場は無料です。
現在のセントマーチン島はのんびりしたリゾート地ですが、ここには砲台があったりして戦争の爪痕が見られます。セントマーチン島自体がオランダとフランスに領土を分割されていることからもわかるように、カリブ海一帯がその昔、ヨーロッパ各国の領土争いに巻き込まれていたという事実を強く実感できる場所です。
ちなみに今回は立ち寄る時間がありませんでしたが、マリゴの近隣では美味しいベーカリーやフレンチのお店もあるようです。時間に余裕のある方はぜひチャレンジしてみてください。
いよいよマホビーチへ
再びバスに乗り、途中で乗り換えをしてオランダ領のマホビーチを目指します。ちなみにマホというのはビーチのある一帯の地名のようです。いよいよ、マホビーチに到着!
着いて早速目に入ってきたのは「DANGER」の看板。ビーチのすぐ隣に、プリンセス・ジュリアナ国際空港があります。
オランダ領とフランス領の島ということもあり、KLMオランダ航空とエールフランス航空の大型の国際線が飛んでいます。その他、アメリカ本土からもアメリカン航空の飛行機などが発着しています。
離陸の際、飛行機のジェット噴射により飛ばされる危険があるからフェンスにはしがみつかないように!との注意書きが看板に書かれています。フェンスの横に道路があり実際に死亡事故も起きているので、フェンス近くではなく、ビーチで飛行機の鑑賞を楽しみましょう。