ライター
片渕 ゆり ライター・フォトグラファー

ライター・フォトグラファー。佐賀県出身・東京在住。大学卒業後、コピーライターとして働いたのち、どうしても長い旅がしたいという思いからフリーランスに。2019年から旅暮らしをはじめ、TwitterやnoteなどのSNSで旅にまつわる文章や写真を発信している。2021年、『旅するために生きている』を上梓。

一日の仕事を終えて、一度家でシャワーを浴びてから空港へ。飛行機の中でうとうとして、目が覚めたらそこは常夏のマレーシア。そんな旅が、とうとう叶う日がきました。

2022年4月1日にマレーシアの国境が開き、8月1日には入国に関わる制限が撤廃されました。時を同じくして、マレーシア航空が、羽田空港と首都・クアラルンプールを結ぶ直行便の新規就航を開始。日本航空とのコードシェアで、地方からの乗り継ぎも便利になり、今までよりもっと気軽にマレーシアを訪れることができるように。

マレーシア政府観光局主催のプレスツアーに参加し、ひと足早くマレーシアを旅してきました。2回に渡って、マレーシア旅の「今」をお届けします。

前回の記事では首都・クアラルンプールをご紹介しましたが、第2回はクアラルンプールからたったの1時間、マレーシア有数のリゾート地であるランカウイ島へ。

マレーシア・クアラルンプール

首都・クアラルンプールから、たった1時間で行けるマレーシアのリゾートへ

マレーシアのランカウイ島
「ランカウイ島」とは、マレー半島西海岸のアンダマン海に浮かぶ、99の島で構成されるランカウイ諸島の中で一番大きな島です。熱帯特有のマングローブ林など、地質学的に貴重な地形をもつランカウイ島は、島全体がユネスコのジオフォレストパークに指定されるほど自然が豊か。

そんなランカウイ島の玄関口・ランカウイ国際空港までは、マレーシアの首都・クアラルンプールから飛行機でたったの1時間で到着します。

「島」というとなんだかアクセスが難しそうなイメージがあるかもしれませんが、マレーシア航空が、羽田空港からクアラルンプールまでの直行便を運行している現代にあっては、ランカウイ島は気軽に訪れられる場所といえるんです。

マレーシアのランカウイ島

エメラルド色に輝く「パンタイ・チェナン」

島といえば、やっぱりビーチ!今回訪れたのは、ランカウイ島の南西に位置する、もっともにぎやかなビーチ「パンタイ・チェナン」です。

マレーシアのランカウイ島、パンタイ・チェナン
白い砂浜とエメラルドに輝く海は、まさにリゾート。泳ぐだけでなく、パラセーリングや水上スキーなど、さまざまなアクティビティも楽しめます。

マレーシアのランカウイ島、パンタイ・チェナンの夜
日が暮れると、また違った表情に。観光客だけでなく地元の人も集まり、賑やかな憩いのスポット変化します。ファイヤーダンスなどのパフォーマンスも行われ、ちょっとしたお祭りムードが味わえます。

■詳細情報
・名称:パンタイ・チェナン(Pantai Cenang)
・アクセス:ランカウイ国際空港から車で約15分

マレーシア伝統家屋を活かした宿「クナン クナン ヘリテージ ヴィラ」

マレーシアのランカウイ島、クナン クナン ヘリテージ ヴィラ
ランカウイ国際空港からほど近い「クナン クナン ヘリテージ ヴィラ」は、築100年以上のマレーシアの伝統家屋を移築・再建して作られた施設。

現在はヴィラとして宿泊できるようになっています。今回私たちは見学とランチのみの利用でしたが、次にランカウイ島を訪れる際にはぜひともここに泊まりたいと思える場所でした。

マレーシアのランカウイ島、クナン クナン ヘリテージ ヴィラ
開放感のある高い屋根と、大きな窓から吹き抜ける風、そして惜しみなく降り注ぐ太陽。ここにいるだけで元気をもらえそうな空間です。

マレーシアのランカウイ島の伝統料理
「クナン クナン ヘリテージ ヴィラ」では、伝統料理のデモンストレーションも楽しめます。さまざまな種類のスパイスが次々と投入され、料理が出来上がっていく様子は壮観。完成した料理は、敷地内のレストランスペースでいただくことが可能です。
マレーシアのランカウイ島の伝統料理

■詳細情報
・名称:クナン クナン ヘリテージ ヴィラ(Kunang Kunang Heritage Villa )
・住所:Lot 1947-A, Jalan Pantai Cenang, Kampung Gelam, Langkawi
・公式サイトはこちら

海もプールも欲張りに楽しむ「ホリデーヴィラ ビーチリゾート&スパ ランカウイ」

マレーシアのランカウイ島、ホリデーヴィラ ランカウイ
そして今回宿泊したのが、「パンタイ・チェナン」のお隣「パンタイ・テンガー」に位置する、「ホリデーヴィラ ビーチリゾート&スパ ランカウイ」。

海に面した絶好のロケーションで楽しめるプールのおかげで、着いた瞬間から夏を満喫できました。

マレーシアのランカウイ島、ホリデーヴィラ ランカウイ
海に臨むインフィニティプール(有料)もあり、目線の先に静かな海を眺めながら泳げる環境は、まさに楽園。泳ぎが苦手な人や、プール派の人でも、ホテルステイをしながら大自然の海を感じられるスポットです。

マレーシアのランカウイ島、ホリデーヴィラ ランカウイ
宿泊した部屋の大きな窓からは、プールを眺められる(!)仕様で開放感たっぷり。

もちろん、ホテルから海までは歩いて行けるので、天気に恵まれれば早朝のお散歩も楽しめます。散歩中は、いかにも南国といった雰囲気の、歌うような鳥たちの声に癒されて。

なお、近海には多くの小島が存在します。そこで、アイランドホッピングや釣りを楽しむお客さんも多いのだとか。一つの島だけでなく、複数の島をめぐる遊び方が気軽にできるのも、ランカウイ滞在の醍醐味ですね。

■詳細情報
・名称:ホリデーヴィラ ビーチリゾート&スパ ランカウイ(Holiday Villa Beach Resort & Spa Langkawi)
・住所:Lot 1698, Jl. Teluk Baru, Pantai Tengah, 07000 Langkawi
・公式サイトはこちら

マングローブ探検で、未知の自然と出会うネイチャーツアー

マレーシアのランカウイ島のネイチャーツアー
ランカウイの自然を満喫したい人に人気なのが、いかにもジオフォレストパーク!な魅力が味わえる、マングローブの林を探検するカヤックツアーにも参加しました。

マレーシアのランカウイ島のネイチャーツアー
私が訪れた日程は、残念ながら雨でちょっぴり荒天でしたが、晴れた日に静脈のようにはりめぐらされた細い水路をカヤックでまわると、多くの野生動物や野鳥にもめぐりあえるそう。

マレーシアのランカウイ島のネイチャーツアー
「カヤックツアーはハードルが高いかも……」と不安な方におすすめなのは、ボートツアー。こちらは自分で漕ぐ必要がないので、体力に自信のない方でも安心です。青々と生い茂るマングローブ林や、干潟の生き物たちを観察できます。

ツアーは、現地到着後に、宿泊ホテルなどで予約手配する人も多いので、お天気を見ながらツアー申し込みをするのもよさそうです。

■詳細情報
・名前:マングローブカヤック/クルーズ
・予約:各種オプショナルツアー予約サイトや宿泊ホテルから手配可能

世界にひとつのバティック染めをつくる「ランカウイ クラフトコンプレックス」

マレーシア、ランカウイ島のランカウイ クラフトコンプレックス
マレーシアの伝統文化であり、お土産にも人気のバティック染め。バティックとは、「ろうけつ染め」という技法で染められた布のこと。いかにも南国らしい、目の覚めるようなカラフルな色合いが特徴です。

マレーシア、ランカウイ島のランカウイ クラフトコンプレックス
工芸品の展示や販売を行う施設「ランカウイ クラフトコンプレックス」では、お土産としてバティックを購入できるのはもちろん、自分でバティックを体験することも出来ちゃうんです。さぞ難しいだろうと思いきや、塗り絵感覚で色を置いていけば簡単に染められることに驚き。そもそもの柄と色が美しいため、初心者でもきれいに仕上がります。

■詳細情報
・名称:ランカウイクラフトコンプレックス(Langkawi Craft Complex)
・住所:Kompleks Kraf Langkawi, Jalan Teluk Yu, Mukim Bohor, 07000 Langkawi, Kedah
・公式サイトはこちら

自然と共存する未来を考えるリゾートホテル「ザ・ダタイ ランカウイ」

マレーシア、ランカウイ島のザ・ダタイ ランカウイ
サステナブルな開発や暮らし重要な現代社会ですが、ランカウイを代表するリゾートホテル「ザ・ダタイ ランカウイ」では、ランカウイの自然と共存していくため、驚くほど考え抜かれたサステナブルプログラムが行われています。

マレーシア、ランカウイ島のザ・ダタイ ランカウイ
ホテルの根底にあるのは、「自分たちに自然を合わせるのではなく、自然に自分たちが合わせるのだ」という考え方。もともとあった森や川、そして生態系を、なるべく壊さない形で建設されたのだそう。

客室のお水はホテル内で濾過されたものを使用していますし、ホテルから出た生ゴミは敷地内で処理し、園内のガーデンで肥料として使われるという徹底ぶりです。

マレーシア、ランカウイ島のザ・ダタイ ランカウイ
「ザ・ダタイ ランカウイ」のサステナブルプログラムは、従来のホテルの範囲に留まりません。傷ついた珊瑚を保護し育てたり、ホテルに面した海で将来的に海亀が産卵できるよう環境を整えたりと、日々模索が続けられています。

リゾートでの安らぎと癒しとともに、未来について、学びも得て帰ってもらう。これから先の観光の姿を見せてもらえたような気がしました。

■詳細情報
・名称:ザ・ダタイ ランカウイ(The Datai Langkawi)
・住所:Jalan Teluk Datai 07000 Pulau Langkawi
・公式サイトはこちら

マレーシアのランカウイ島

都会も自然も、欲張りに満喫できるランカウイの旅

ぎゅっと詰まった濃い旅をするもよし、ちょっと長めに働きながら滞在するもよし。気の合う友人との弾丸旅行にもぴったりですし、長期滞在なら、ランカウイステイもワーケーションにももってこい。マレーシアの日差しのもとでは、日常の悩みもすこし軽く感じるかもしれません。

国境が開いたマレーシアへ、踏み出してみませんか?

All Photo By 片渕ゆり

協力:マレーシア航空日本航空

<特集>多様な価値観がある時代、多様な旅をマレーシアで叶えよう

ライター
片渕 ゆり ライター・フォトグラファー

ライター・フォトグラファー。佐賀県出身・東京在住。大学卒業後、コピーライターとして働いたのち、どうしても長い旅がしたいという思いからフリーランスに。2019年から旅暮らしをはじめ、TwitterやnoteなどのSNSで旅にまつわる文章や写真を発信している。2021年、『旅するために生きている』を上梓。

RELATED

関連記事