・「Google翻訳」と「Skype」(通訳)「Google翻訳」は、最近その進化がすさまじい。単語やフレーズ、文章を英語から100カ国語以上の言語に翻訳してくれるのはもちろんのこと、2016年のアップデートに伴い「不自然な翻訳」を感じさせなくなった。
しかも、アプリのカメラで外国語の看板にかざすと画面上で即、翻訳される。これは衝撃的だ。「Skype」が同時通訳機能ではないが、それに近いことをやっていて意外に使える。
・「Sun Seeker」と「Magic Hour」(太陽の動き)
朝陽好きのぼくは、旅先ではいつも東向きの部屋を借りる。「Sun Seeker」は、指定場 所の夜明けと日没時間を通知してくれ、その角度も3D図で示してくれる。
「Magic Hour」は、朝焼けと夕焼けの撮影愛好家のぼくに、光がもっともいい時間帯を分単位で教えてくれる。
・「TunnelBear」(VPN)
旅先で、セキュリティが不安な無料Wi-Fiを使う際に、このアプリをオンにすれば、安全なネットワークを確保してくれる。さらに、エリア制限のあるラジオ・音楽・テレビ番組・映画アプリを世界のどこにいても視聴可能にしてくれる。
MacとiPhone両方同時に使えて、500メガバイトまで無料、それ以上は英語サイトで契約すると安い。
次に、「仕事」に関するもの。
・「Textwell」と「ULYSSES」(ライティング)
iPhoneとMacBookで文章を書くときは、テキストエディタの「Textwell」が秀逸だ。立ち上がりが早く、動きも軽く、インターフェースがシンプル。なによりもいいのが、リアルタイムで文字数のカウントもしてくれる点。これは執筆家には必須の機能。
iPhoneとMacBookで即同期されるため、シームレスに文章の作成や編集ができて、Wordやブログなど、いろいろなフォーマットにすぐコンバートできる。最近導入した「ULYSSES」もかなりの多機能で使いやすい。
・「iPhone カメラ」と「Evernote」(記録)
ライフスタイルそのものがコンテンツになるモバイルボヘミアンにとって、書くためのツールと同じくらい、記録ツールは重要となる。ニュージーランドの湖に暮らしていたり、山や森を冒険したり、世界中の絶景ポイントを訪れる生活を送るぼくは、必要があってさまざまなカメラアプリを試してきた。
しかし今は、写真も動画も、iPhoneデフォルトのカメラが、ベストカメラアプリだ。光学の手ぶれ補正がつき、レンズが驚異的に明るいなど、カメラ性能が飛躍的に向上したiPhone7から、これまで愛用してきた高性能デジカメを使わなくなった。
写真の加工においても、デフォルトの機能がほぼ満点となったため、ほかの加工アプリもあまり使わなくなった。
「Evernote」には、アイデアやメモ写真、本やウェブ記事の抜粋、音声など、旅先や旅の途中で出会う、あらゆるデータを記録・保管している。
・「Hootsuite」(SNSの管理)
SNSの管理には「Hootsuite」がベスト。これ1つ で、「Twitter」「、Facebook」「、Instagram」 を同時に見ることができるうえ、時間を設定してここから予約投稿もできる。
・「Moca」と「Google カレンダー」(スケジュール管理)
もっともひんぱんに使う「月表示」と「1日表示」という、両立させづらいこの2つの画面をすばやく一覧できるインターフェースが「Moca」の一番の売りだ。
月ごとの画面切り替えがなく、どこまでも上下にスクロールできるので、月にまたがる予定を見やすいうえに、ワンアクションで1日の詳細予定を見ることができる。
さらに、かなり細かい「設定」機能を誇り、たとえば1マスの幅も表示件数も自由自在で、世界中の時差にも自動対応。「Googleカレンダー」との完全同期ができるので、プロジェクトメンバーに共有できるなど、時間管理が命のモバイルボヘミアンにとっては完璧なアプリだ。
・「Todoist」(プロジェクトタスク管理)
オフラインでも使えることと、デザインと操作性の高さがすばらしい。このアプリ上で、プロジェクトメンバーにタスクを割り当てたり、タスクごとに細かいコメントのやりとりも可能。
そして、プロジェクトごとにタスクを「並列」ではなく「階層化」できるので整理しやすく、進捗もつねに把握できる。複数のプロジェクトをつねに回しているモバイルボヘミアンにとっては、神アプリと呼んでもいいだろう。
・「LINE」、「Slack」、「Gmail」(コミュニケーション)
コミュニケーションは基本的にこの3つに絞るようにしている。「LINE」は親しい仲間、「Slack」は特定のプロジェクトメンバー、「Gmail」は初対面の人やメールを好む人。ぼくたちは世界中を移動しながら、たくさんの人とやりとりしながら仕事を進めている。
コミュニケーションツールは多数存在するが、あまり多くを使っていると複雑化してしまい、「あれ?あのときのやりとりって、Facebookメッセージだっけ、WhatsAppだっけ、LinkedInだっけ」と混乱をきたしてしまうため、できるかぎり絞るべきなのだ。
・「Be Focused」(集中力)
「25分間」1タスクのみに集中し、「5分間」休憩するという、「25分+5分を一区切り」とする、ポモドーロテクニックと呼ばれる仕事術を活用するためのアプリ。
この30分をワンセットにし、執筆やクリエイティブワークに取り組むと、驚くほど生産性が上がる。
以上、ここで紹介したアプリのほとんどをiPhoneとMacBookで同期させている。自分のライフスタイルとワークスタイルに合うアプリを選定しておくことが、旅するように生きるために整えておくべき重要なポイントとなる。
アプリによってムダな作業をなくせたり、効率化できるならば、とことんやるべきだ。自分にしか生み出せないコンテンツをつくったり、発信することに専念するために。
ナオさんはさらにストイックで、新しいデバイスが出るたびに、Appleのトレーニングを受けにいっている。デフォルトのアプリ操作や、新しいサービスをすぐに習得できる。「だって、その方が機能を知るには早いじゃん」とはまさにそのとおりで、トレーニングは「Apple Store」アプリで簡単に予約ができるので、ぜひ試しては。
[Reminder] 旅するように生きるには、「楽をするための工夫」が不可欠。テクノロジーを使いこなすための努力を惜しんではいけない。
3.メンタルと肉体をメンテナンスする――移動に耐える心身をつくるには? / 四角大輔
\こちらの内容はぜひKindle版でご覧ください/
\ほかの章も読みたい方はコチラ/