ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

治安がいい国が多い


「イスラム諸国って治安は大丈夫なの?」と思う方もいるかもしれません。

紛争をしていたり、政情が安定していなかったりして、残念ながら旅行するには危険な国もあるのは事実です。

でもそれはイスラム諸国に限らないこと。UAE(アラブ首長国連邦)やサウジアラビア、クウェートなどは日本よりも治安がいいほどで、都心では夜道でも比較的安心して歩けます。


また、そういった富裕国以外でも、スリや窃盗などの犯罪が少ないことをご存じでしょうか。イスラムの教え上、人のものを盗むと手が切られるとの戒めがあるため、そういった犯罪が起こりにくいんだそう。

どの国でも言えることですが、人気のない場所を歩かないなど、基本的なことに気をつけていれば、安心して旅行することができるんです。

子どもの価値観がひろがる


はじめてイスラム圏を訪れたとき、娘たちは街中に響き渡るアザーン(礼拝時間を知らせるアラビア語のアナウンス)にびっくりしていました。

しかし何度もアザーンを聞いているうちに「もうそろそろお祈りの時間かな」と言うようになったり、モスクで大声を出す下の子に、上の子が「みんながお祈りする場所だから、邪魔しちゃいけないよ」と教えていたり。


女性たちがなぜ髪の毛を隠しているのか、興味津々に聞いてきたこともあります。数分後には「わたしもスカーフ巻いてみたいなあ。可愛いもん」とポジティブにとらえている姿も印象的でした。


その国の価値観や文化をごく自然に受け入れているのを目にして、やっぱり連れてきてよかった、と実感することが多くありました。

イスラム諸国は他の宗教国に比べても、旅行をしているだけでも価値観や習慣の違いを強く感じることのできる国々が多くあります。幼いときからどんどん異文化を体験して、「違うからおかしい」ではなく「そういう考え方、生き方もあるんだな」と受け止められる子どもたちがどんどん増えていってほしいと願っています。

子どものコミュニケーション力が上がる

イスラム諸国の人たちは、本当に親切でフレンドリー。
独身のときにイスラム諸国を旅したときも「みんなフレンドリーだなあ」と感じましたが、子連れ旅をしていると、話しかけられたり親切にしてもらえたりする場面がさらに増えました。

イスラム諸国で特徴的に感じたのが、みんな子どもの目を見て、子どもに直接話しかけてくれること。


片言の英語のときもあれば、現地語でもガンガン話しかけたり面白いことをして笑わせてくれたり。親を通さないからか、子どもたちも恥ずかしがることなく、楽しんでコミュニケーションをとっている姿が印象的でした。こうしたやり取りをどんどん経験することで、子どものコミュニケーション力はおのずと上がっていくのではないでしょうか。

子どもと一緒にどんどんイスラム文化を体験しよう


悲しいことにイスラム過激派によるテロや紛争が日々起こっている現代の世界。将来を担う子どもたちがイスラム教のことをきちんと理解していないと、偏見や差別だらけの未来になってしまう可能性もあります。

未来が今よりもずっと平和で、世界中の人たちを身近に感じられる世の中になるには、小さいころから異文化体験をさせることがはじめの一歩になるのではないかなと個人的に感じています。

今回の記事をきっかけに、「イスラム諸国を子連れ旅するのもいいな」なんて思っていただければ嬉しいです。

All photos by Yu Villegas

 

ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

RELATED

関連記事