日本国の国旗と言えば日の丸。国旗・国歌法の問題などもありましたが、1870年から現在に至るまで、一貫して日の丸は日本国のシンボルになっていると言えるでしょう。
日本はずっと日の丸で統一されていますが、世界では以外にも国旗を少しずつ、あるいは大幅に変えているような国がかなりあるようですね。国旗を変える際にもその国の様々な事情が垣間見えます。
今回は最近15年間で国旗を変更した国を10ヶ国紹介し、その理由についても見ていきたいと思います。なお、画像は特筆がない限り旧国旗を使用しています。
リビア
リビアの旧国旗は緑一色という斬新なデザインであったために、鮮明に覚えているという方も多いと思いますが、実は2011年にデザインが変更されています。
2011年に内戦によってカダフィ政権が崩壊し、新政権によって王政時代の国旗が復活されることになりました。
その後国際的にもこの新しい旗がリビアの国旗として認められるにいたりました。
ミャンマー
近年、緩やかに民主化が進んでいるミャンマーも、2010年に国旗のデザインが大きく変更されました。
これまでは社会主義的なシンボルが描かれていた国旗が、民主化の進展を受けて白い星を中央にあしらったものになっています。
また、下地の三色旗は旧日本軍が第二次世界大戦中に樹立したビルマ国と同じものが使われています。
マラウイ
※2012年以降使われている元の国旗
アフリカの小国、マラウイの国旗も、2010年にデザインが変更されています。
2010年のマラウイは政権交代が起こり、新たに政権を取った政党が提案した国旗のデザインは、独立以来マラウイのシンボルであった太陽を中央に据え、さらに国旗の色の並びも変更するといったものでした。
しかし、旧政権陣営の猛反発もあり、新しく制定された国旗はわずか2年で元のものに差し戻されて今に至っています。
イラク
長年政情が安定していないイラクも、2008年に国旗のデザインを一部変更しています。
イラクの国旗のデザインとして象徴的な、中央の「アッラーは偉大なり」の文字が、サダム・フセインの直筆とされている字体から別のものに差し替えられ、さらにこちらもフセインを想起させる中央の星のデザインが削除されたものになりました。
レソト
アフリカの小国、レソトも、近年国旗が変更された国のひとつです。
2006年に独立40周年を迎えたレソトは、その節目に国旗を変更することとなり、これまでのデザインを一新することになりました。国旗中央には、ソト人を表す帽子があしらわれています。
ベネズエラ
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※変更後の国旗
大きな変更でなく、細かく国旗を変更した国も数多くあります。
2006年に国旗のデザインを変更したベネズエラは、中央のアーチ状に描かれた星の数が7つから8つに変更されています。