ライター
川波 恵子 旅する臨床検査技師

旅する臨床検査技師けーちゃん。訪問国数は43ヶ国。臨床検査技師として働く傍ら、出張撮影サービスのカメラマンをしたり、世界一周をしたりアメリカ横断したり、カナダに住んでみたり、フォトコンテストで世界1位になったり(IPA 2023)。「やりたい事は全てやる、行きたい所は全て行く」をモットーに世界中を旅しています。好きなことはカメラと美味しいチョコレート探し。今の目標は宇宙旅行。

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の流行拡大に伴い、外出の自粛が長らく続いていましたが、感染拡大が落ち着いてきたことで6月19日から県境をまたぐ移動の自粛が解除されました。また、国内旅行需要喚起策である「Go To Travelキャンペーン」の概要発表もありました。

しかしながら、完全に感染の流行が収束したわけではなく、第二波の懸念が残る中での自粛解除であり、新型コロナウィルスへの警戒をしながら移動する必要があります。それに伴い、観光関連事業者によって作られた旅行者向けの「新しい旅のエチケット」が観光庁から発表がありました。

これは観光をする上での留意点をまとめたもので、旅行時の基本的な留意事項に加えて、さまざまな場面ごとに留意すべき点がまとめられています。

「Go To Travelキャンペーン」ってどんなシステム?

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「Go To キャンペーン事業」のうちのひとつ、「Go To Travelキャンペーン」は、新型コロナウィルスによって大打撃を受けた地域観光を活性化させるための政策で、「夏休みの早い段階」での開始を目指して話し合いが進められています。

対象は国内旅行。旅行代金の1/2相当の金額が支援されます。

ただし支援額には上限があり、宿泊の場合は最大1人1泊2万円まで、日帰りの場合は最大1万円までの支援になりますが、何泊してもOKでこの制度の利用回数の制限はありません。つまりは、旅行すればするほどお得になる制度というわけです。

支援額の詳細

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旅行代金の1/2が支援されるといっても、半額分のキャッシュバックがあるわけではありません。旅行代金の1/2のうち、7割程度は「旅行代金の割引」となりますが、残りの3割程度は旅行先で使える「地域共通クーポン」として付与される予定となっています。

例えば、1人1泊2万円の旅行をしたとします。半額である1万円の支援があるわけですが、そのうち7,000円は旅行代金が割引になり、残り3,000円分は旅先で使える「地域共通クーポン」が付与されます。
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旅行代金自体は13,000円となりますが、3,000円分のクーポンが貰えるので「実質」半額になったというわけです。

Go To Travelキャンペーンの注意点

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このGo To Travelキャンペーンですが注意点もあります。それが「国内在住である」という点です。これまでのキャンペーンは外国から来た人もOKという場合も多かったのですが、今回は日本在住者のみという条件が付きました。

また、「個人で予約した交通は対象外」というのも注意点。

宿泊を伴う旅行の場合、宿泊+交通機関セットのプランを旅行代理店や予約サイト経由で申し込んだ場合は、宿泊代と交通費の両方が割引対象ですが、個人で新幹線や電車を予約した場合は、その交通費は対象外となります。

日帰りの場合は、旅行代理店や予約サイトから「交通費+α(食事や観光体験)」のセットプランを予約した場合が対象となります。

新しい旅のエチケット

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6月19日に県境をまたぐ移動の自粛が解除されたことに合わせて、国土交通省・観光庁の協力を得て旅行連絡会から「新しい旅のエチケット」が発表されました。

先にも述べた「Go To Travelキャンペーン」の概要が発表され、いよいよ旅行モードになってきた人も多いと思いますが、新型コロナウィルスが完全に終息したわけではありません。

そんな中では感染リスクを避けながら観光することが重要になってきますが、そういった観点から、旅行者視点での留意点をまとめたものが「新しい旅のエチケット」です。

「新しい旅行スタイルのキホン」から始まり、移動や食事など6つの項目からなる39点の留意点が挙げられています。

新しい旅行スタイルのキホン

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まず、旅行全体にいうことのできる基本的な留意点が13点挙げられています。大事なのは「体調の自己管理をしっかり行うこと」にあります。

毎朝の健康チェックは必ず行いましょう。熱があれば旅はお休みに。一般的には37.5℃以上は熱がある状態となりますので、その場合は「動けそうだな」と思っても自粛に努めましょう。

また、頭痛、だるさ、鼻水、喉の痛み、咳などといった風邪の症状に加え、味覚異常や嗅覚異常がある場合は旅は必ずお休みに。

感染拡大防止のためにも、人が集まる場所ではしっかり鼻の位置までマスクをつけましょう。ただし、これから夏に向けて暑くなりますので、熱中症防止の観点から屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合マスクをはずすようにしましょうと、厚生労働省より注意喚起が出ています。

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さぁ出発!とその前に…旅先の状況は大丈夫ですか?新型コロナウィルスの感染状況は大丈夫か、行こうと思っている場所は混雑していないか、狭く人が密集するような場所ではないか確認しましょう。

「だいじょうぶ、観光地はいつであなたを待ってます。」
「あなたの協力が楽しい旅を守ります。」

留意点の一覧にも書かれていますが、慌てて行く必要はありません。一人一人の行動が自分自身だけでなく旅行者みんなの旅を守ることに繋がります。

そして帰ってきたら必ず手洗いとうがいを。丁寧に石鹸で手洗いするだけで十分ウィルスを除去できますし、可能であればアルコール消毒をするとなお効果があります。

ライター
川波 恵子 旅する臨床検査技師

旅する臨床検査技師けーちゃん。訪問国数は43ヶ国。臨床検査技師として働く傍ら、出張撮影サービスのカメラマンをしたり、世界一周をしたりアメリカ横断したり、カナダに住んでみたり、フォトコンテストで世界1位になったり(IPA 2023)。「やりたい事は全てやる、行きたい所は全て行く」をモットーに世界中を旅しています。好きなことはカメラと美味しいチョコレート探し。今の目標は宇宙旅行。

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