TABIPPO社員
小井詰 さちよ 社員 / デザイナー

HOLA!チリ育ちの日本人、トリリンガルです。TABIPPOで雑貨や書籍の企画や制作、全体のクリエイティブを担当するデザイナー。言葉やデザインで旅の良さを広げたい。リモートワークを駆使しながらフルタイムで働く2児の母。旅も仕事も自分のことも、自由で欲張りに、好きなことをして生きてます。

中世の街並みが広がり、石畳の上を歩いて建築を見てまわるだけでも楽しいラトビアの首都リーガ。

ここは旧市街が歴史地区とされ昔の街並みが残ることからユネスコ世界遺産に認定されている場所です。


きれいな街並みがある国とは知っていたのですが、今回はラトビアのプレスツアーに参加させていただき、文化の面白さを感じたり、ハンドメイド好きには魅力的な場所をたくさん巡りました。


まだまだ日本では知る人が少ないラトビア。

ヨーロッパや北欧へ行こうかな?と考える人にはぜひラトビアも次の海外の行き先として選んで欲しいなと思います。

それでは、そんなカルチャーとハンドクラフトを楽しめるラトビアをご紹介します!

歴史あふれる旧市街を散策


首都・リーガの旧市街では、中世の世界に迷い込んだような時間を楽しめます。

まず訪れたいのは、14世紀に建てられたゴシック様式のブラックヘッドハウス。レンガ調のこの建物のなかでは、武道会や晩餐会が開催されるのだとか。


すぐ近くには聖ペトロ教会があり、ここは必ず行って欲しい場所のひとつ。

123mあるこの教会のてっぺんには風見鶏が。

街を全てを見渡せるように、風見鶏よりも高い建物を立ててはいけないという決まりがあるそうです。

そのため、これより高い建物はなく72mの高さにある展望台からも街全体が見渡せます。


ここから眺める景色がとても美しく、いつまででも見ていたくなりました。360度ぐるっと見れるのでカメラのファインダーからのぞく街並みは、どの方向からでも素敵でうっとり。



カラフルな建物やレンガ調のお店、石畳が広がる道など、旧市街のどこを歩いていても日本とは違う世界。

ゆっくり街散策をしながらお気に入りのカフェやお店を見つけてみるのも良いですね。

ラトビア一周を体験できるラトビア民族野外博物館


ラトビアには多くの文化財や歴史的遺産があり、それらをみてまわる面白さもあります。

そこでまず訪れたいのが来年で100周年になるラトビア民族野外博物館。ヨーロッパ最古かつ最大級の広さを誇り、まる2日あればやっと全部を見て回れる広さ!

全国各地の農場や漁師の家、民家などがここに移してあり、この博物館をまわることでラトビア一周したのと同じような体験ができるのだそう。



歴史的な物も多く置かれており、入口近くにある建物では、冠婚葬祭などで使用された馬車が展示されていました。

どの建物に入る時も入り口にある板を踏んでしまうのはNG。古くから「入口にある板=訪れる人の幸せの女神の寝床」とされているそうで、「またいで入ってください」と教わりました。


少し進むとラトビアのお墓がありました。木製のものが多かったのですが、それぞれの形には意味があるのだそう。

「冬に亡くなった方を守ってくれる民家の断面図のお墓」や「ラトビア神道とキリスト教を表すお墓」など、形によって異なる意味を表しているのだとか。


なかに入ると、今もお祈りや結婚式に使われている教会があり、光がきれいに差し込む美しい内装に圧巻。


天井には、雲と天使がいる天国のような絵が描かれています。

これには「天国を目指しましょう」という伝えがあるようで、地獄の絵はなく何も描かないことでそれを示していたそうです。

形や絵などに込められている意味を知ると、よりその時の状況が浮かび歴史を深く感じました。


そして今回訪れた際にはワークショップにも参加させていただき、ラトビア語で「笛」の意味を持つ鳥をつくりました。

ふかふかの毛糸をくるくると巻いてつくる鳥は、ラトビア文化に触れる良い体験。


こうして実際にその国の手仕事に触れることで、より身近に感じられるのが良いですね。

野外博物館はとっても広いので一部しか回れなかったのですが、ラトビアの歴史や文化を体感できました。

自然も多いのでぜひ時間をとってゆっくりと回ってみてくださいね。

ラトビア伝統工芸の歴史を学ぶ


次に紹介したいのが、国重要建築物の「ヤルガワ・オールド・タウンハウス 」。

18世紀末に建てられ、ヤルガワでもっとも古い木造住宅のひとつで、今も大切に残っています。

ここでは歴史的な情報が様々な形で残されており、大きな机にあるボタンを押すと機械のように動き出し、引き出しが現れたり音が出たりするなど様々な仕掛けがある体験型の展示になっていました。


透明なスクリーンに、ヤルガワの木造建築や旧市街の家のことが写し出されたり、その時どんな生活が送られていたか映像で投影されたりしています。”ただ展示されている”のではなく、実際に自分で触って感じられるインタラクティブな見せ方がされているのでより引き込まれていきます。


歩いてすぐのところにある「ラトビア伝承館」は国の重要文化財に指定されています。

中庭や織物工房、陶芸工房、家族室もあり、ラトビアの伝統工芸の技術を見ることができました。


19世紀初期と同じような見た目にするためにリノベーションも行っており、今では職人館として復活。


大きな織物の機械も置かれており、たくさんの系を編んで出来上がる作品は圧巻!職人さんの手仕事がどれだけ繊細で、完成品が美しいか、ということを感じることができる場所でした。

ここでは、オリジナルのスカートを注文することも可能。1着つずつ手織りのため今では半年待ちでよければ制作依頼ができるそうです。

海外に来て一点ものの洋服を注文できるなんて憧れちゃいますよね。

手仕事の繊細さを実感する「プズリ」


伝統文化を学び、体験をさせていただくために「スヴェーテ神社」にも訪れました。

ここはラトビア神道の神社でヤルガワ市にあります。年間を通して、いつでも誰でも入れる場所になっています。


その横にある小さな家では「プズリ」とうい麦藁のオーナメントづくりのワークショップがありました。

そこで出会ったのは、プズリ職人のアウスマさん。


オーナメントは麦藁のなかに糸を通し形を作っていくのですが、これが体験してみるとなかなか難しい!

私が作ったのはひとつだけですが、物によっては何個も組み合わせてとても大きなオーナメントにもしていきます。

インテリアとして1番多い時間を過ごす居間に飾ることが多いそうです。

ひとつひとつ手作業で作り、大変だなと思うと同時に今も伝統文化を守る手仕事の貴重さを感じました。

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小井詰 さちよ 社員 / デザイナー

HOLA!チリ育ちの日本人、トリリンガルです。TABIPPOで雑貨や書籍の企画や制作、全体のクリエイティブを担当するデザイナー。言葉やデザインで旅の良さを広げたい。リモートワークを駆使しながらフルタイムで働く2児の母。旅も仕事も自分のことも、自由で欲張りに、好きなことをして生きてます。

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