ライター
西嶋 結 ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。本の仕事をしています。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。有給休暇をフル活用して弾丸旅に繰り出すべく、筋トレに励んでいます。

TABIPPOとともに制作した『The Journey 』に加え、『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』(サンクチュアリ出版)、本田直之さんとの共著『モバイルボヘミアン 旅するように働き、生きるには』(ライツ社)など、バックパッカーに刺さるベストセラーを続々発表する四角大輔さん。

かつてはソニーミュージックとワーナーミュージックで会社員生活を送り、アーティストプロデューサーとして絢香さんやsuperflyさん、平井堅さん、CHEMISTRYさんなどを手掛けてきました。

 

今は、ニュージーランドの原生林に囲まれた湖で自給自足の生活を送り、大好きな”釣り”を追求。
1年のうちおよそ半分は、モバイルボヘミアンとして世界中を移動して生活しています。

執筆家、旅人、冒険家、インスタグラマー。ブランドやアーティストのプロデューサー、大学の非常勤講師、会員制コミュニティの学長。ベンチャーや社団法人の共同代表、複数の企業の取締役や顧問。といった多くの顔を持ち、場所の制約を受けない働き方の先駆者としても有名です。

 

そんな四角大輔さんの新刊『人生やらなくていいリスト』(講談社)から、旅人目線でピックアップした人生やらなくていいリスト」を2つご紹介します。

 

隣の芝生は見なくていい

隣の芝生は青いもの。誰かと自分を比べては、「比べても仕方ないのに」と自己嫌悪に陥っていませんか?四角さんは、「隣の芝生は見なくていい」といいます。

ぼくには、他人の芝生が青く見えない。
生活を派手にしたいとか、高価なブランド品を身につけたいとか、高級車を乗り回したいという気持ちはまったくない。

もし、世間の基準で言う「いい暮らし」をするために、少しでも無駄なお金と時間を費やしていたら、移住の夢は、叶わなかったと言い切れる。

 

ヒットを連発していても、住んでいたのは敷地内にお墓がある築40年のマンション。車は壊れるまで13年間乗り続け、家具はすべて中古、服も古着ばかり。そんな生活を送っていたのは、すべて夢のためでした。

しかも、仕事を辞めたのは、アーティストプロデューサーとして絶頂期だったちょうどそのタイミング。
高給と安定を捨て、夢だった「ニュージーランドへの移住」を実現した裏には、熱い思いがあったのです。

 

心の声に耳を傾けず、周りの目や動向ばかり気にして、それに振り回されていると、気付かぬうちに、みんなと同じレールに乗ってしまう。

 

オフロード、つまり自分だけの道を進むことは、決してラクではない。だが、あなたの本当の夢を達成する方法は、実はそれしかないとぼくは言い切れる。

 

「世界一周したい!」「海外で働いてみたい!」――そんなふうに夢を語ると、きっとそれを笑ったり、否定したりする人があらわれるはず。自分の夢を叶えるためには、他の人がなんと言おうと、よそ見をしてはいけないのです。

 

「TO DOリスト」はなくていい

仕事術の定番中の定番、「TO DO リスト」。仕事だけでなく、光熱費の払い込みやゴミ出しなど、日常生活においても「しなければならないこと」をリスト化してこなしている方は多いはず。

四角さんは、「『TO DOリスト』はなくていい」といいます。

 

上智大学で非常勤講師を務める四角さんのもとには、「自分が何をやりたいかわからない」と相談する学生が来ることが多いそう。四角さんは彼らに、「来週までに、TO DO リストを全部書き出してみて」とアドバイスします。

すると学生たちは当然、たくさんのTO DO を書き出して持ってきます。そんな学生に四角さんが問いかけるのは、「このなかで、やらないと人生が変わることっていくつある?」ということ。その視点で考えてみると、本当にTO DOなことなんてほとんどないんです。

 

なんとなく「やらなきゃ」と焦り、「TO DO リスト」に振り回されている人が、とても多い。「やらないといけないこと」とは、外部から与えられたものがほとんど。そんな「TO DO リスト」を中心に生きることほど、つらいことはない。

もし、「自分がやりたくないと思っていること」に、人生のほとんどを費やす生き方をしていると考えたら、恐ろしくならないだろうか。
「TO DO」に振り回されていると感じたら、「やりたいことリスト」を書いてみよう。

 

実際に四角さんは、中学生のころから「やりたいことリスト」を書き続けています。「やりたいことリスト」の作り方はカンタン。やりたいことが浮かんだら、メモの切れ端に書いて、それを「やりたいことボックス」にためていきます。

「ドリーム・リスト」と書いたノートに、箱から取り出したメモを「行きたい所」「ほしい物」「会いたい人」などの内容ごとに分類して、実現したい気持ちが強い順に並べて貼っていくだけ。

 

「心からやりたいこと」を軸に毎日を過ごしていると、必ず、あなた自身のオーラが、目つきや表情に表れてくる。
そして、自分らしさを取り戻せるようになり、誰もがキラキラと輝く魅力的な人間として生きられるようになるのだ。

人生は一度きり。しかも寿命という「〆切」が設定されている。
そんな人間にとっては、時間こそが命。

「TO DO」に命を捧げるか。
「やりたいこと」に命を賭けるか。

選ぶのはあなた自身だ。

 

本当はやらなくてもいいはずの「やりたいこと」にとらわれるのか、心からワクワクする「やりたいこと」のために生きるのか。どちらの人生を選ぶのか、ちょっと立ち止まって考えてみたほうがよさそうです。

 

この記事では2つだけをピックアップしてご紹介しましたが、『人生やらなくていいリスト』には、40の「やらなくていいリスト」が掲載されています。

どれも、あれをやれ、これをやれと押し付けてくるわけではなく、「~しなくていい」「~していい」の形で、やわらかく書いてあるところがポイント。

叶えたい夢があるけど、ちょっと自信をなくしている人、ついつい周りを気にしてしまう人には、特におすすめしたい一冊です。

ライター
西嶋 結 ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。本の仕事をしています。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。有給休暇をフル活用して弾丸旅に繰り出すべく、筋トレに励んでいます。

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