TABIPPOのsativus(草馬)です。今回ご紹介するのは作中に旅が登場する素敵な本達です。様々なジャンルの本を選びましたので、お気に入りの一冊が見つかれば嬉しいです。
空色ヒッチハイカー / 橋本紡
ヒッチハイクは、実行することだけが旅じゃない!主人公秋津彰二は兄の背中を追いかけて、車で旅に出ます。しかしその道中で一人のヒッチハイカーを拾ってしまったことから、彰二の旅はいろんな風に揺れ動くことになります。
いろんなヒッチハイカーをそれぞれの目的地に届けながら、少しずつ自分の目的地に近づいていく主人公の旅は、どこへたどり着くのか…ヒッチハイクをするのはちょっとという方、乗せるのも一興かもしれません。
旅をする木 / 星野 道夫
写真家星野道夫さんのエッセイ集です。彼がアラスカを旅する中で出会った人々、起こった出来事、ふと思い出したことなどが美しい文体で綴られていきます。アラスカという土地に恋した星野道夫さんの文章からは、その土地が持つ魅力が強烈に伝わってきます。
読んだらアラスカに行きたくなる、必読の書です。「旅をする木」とは何なのか、それはぜひ本を開いて確かめてみてください。
狼と香辛料 / 支倉 凍砂
ライトノベルだからといって侮る無かれ、「狼と香辛料」は一級のファンタジー作品です。行商人である主人公はひょんなことから古い狼の化身と出会い、長い旅をともにすることになります。
それは、彼女が数百年前に辿った道筋をたどりながら、どこにあるのかわからない故郷を探す旅なのです。あちらの街で古い伝承を聞き、こちらの街で地図を手に入れ…全十七巻に及ぶ彼らの旅はどこへ行き着くのでしょうか。
中世ヨーロッパが舞台であるからこそ、現代のそれとは全く違った旅の魅力を教えてくれます。
精霊の守り人 / 上橋菜穂子
アンデルセン童話賞を受賞した、上橋菜穂子の代表的ファンタジー作品です。物語のメインは旅ではありませんが、どんどん広がっていく世界は驚くほど綺麗に、みずみずしく作りこまれていて、まるで自分がその世界を旅しているかのような気分になります。
山岳地帯に住む人々、穀倉地帯に住む人々、穏やかな島で暮らす人々、はるかに広い平原からやってきた人々、色んな人がいるから面白い。メインのストーリーに加えて、世界中の人に会いたくなる、そんな作品です。
まとめ
いかがだったでしょうか? いわゆる「旅に出たくなる小説!」とは少し違ったものを紹介してみました。読み応えのある作品も多いので、夜の読書にはぴったりかもしれません。今週末、さっそく図書館に寄ってみませんか?