ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

こんにちは、ドイツ在住トラベルライターのYuです。

地中海に浮かぶ最大の島・シチリアは、『ゴッドファーザー』『ニュー・シネマ・パラダイス』など数々の映画のロケ地となり、その美しさを見たことのある方も多いと思います。

今回は、そんなシチリア最大の街・パレルモに5日間滞在した筆者おすすめの、ディープな過ごし方を紹介していきますね。シチリアは四国よりも大きく、遺跡や各都市が離れているため、パレルモは駆け足で滞在する方も多いそう。

この記事をきっかけに、パレルモの観光にも興味をもっていただけたら嬉しいです。

地中海最大の島・シチリアは見どころいっぱい


地中海最大の島であるシチリア島。ローマやフィレンツェなど他のイタリア都市と比べると、まだあまり馴染みのないエリアかもしれません。

映画『ゴッドファーザー』のイメージが強く、他の情報を知らない方も多いのでは(かくいう私もそうでした)。


田舎のイメージの強いシチリアですが、じつは数々の人気ビーチがあり、世界各国から観光客が訪れる一面を持ち合わせています。海の透明度は驚くほど高く、砂浜もとっても綺麗。そしてこの美しすぎる青のグラデーションカラーがお見事!

オフシーズンに行っても、時間を見つけてビーチを訪れてほしいところ。私たちは3月に行きましたが、多くの地元の方々がビーチでピクニックをしていました。


山の幸と海の幸に恵まれたシチリアは、まさにグルメ天国。

名物はレモンやピスタチオ、オリーブやワインにおいしいシーフード料理の数々。日本でもなじみ深いライスコロッケや、カポナータ(野菜のトマト煮込み)もシチリア発祥なのです。


1861年にイタリアの一部になるまで、ギリシャ、ローマ帝国、イスラム勢力、フランス、スペインに支配された背景があり、さまざまな文化や街並みが美しくミックスされているのもシチリアならでは。

観光のベストシーズンは4月〜11月とよく聞きますが、海水浴にこだわらなければオールシーズン楽しむことができます。個人的にはむしろオフシーズンのほうが、混雑も避けられるうえ、交通費や宿泊費も安く抑えられるのでおすすめです。


今回ご紹介する「パレルモ」はシチリア最大の都市で、きらびやかなモザイク画のあるマルトラーナ教会や、数々の映画のロケ地にもなった旧市街など観光名所もたっぷり。日本でいう居酒屋文化もあり、安くておいしいごはんが食べられるのも旅行者には嬉しい限り。

さぁ、ここからは待ちに待ったパレルモの歩き方を紹介していきますね。

まずはドゥオーモの屋根を歩いて絶景を眺めよ!


2015年にユネスコの世界遺産に登録された「パレルモ大聖堂」。キリスト教会として建てられた後、イスラム教徒によってモスクに改修され、さらにその後地震で崩壊し、ノルマン様式の大聖堂として再建されたユニークな歴史があります。


「アラブ・ノルマン様式の建築の最高傑作」とも言われ、外観・内部ともに見ごたえのある大聖堂です。

ヨーロッパを旅していると各地に大聖堂があるので、正直似たようなところも多くでてきます。そこに入場料となると入るべきか悩むときもありますが、この大聖堂は絶対に行く価値あり!と断言できます。


大聖堂に入るだけは無料ですが、一部有料エリアがあります。

おすすめは屋根と王家の墓の入場がセットになった7ユーロのチケット。大聖堂の屋根の上を歩けます。そこから見るシチリアの山々と旧市街の景色は絶景……!


時間帯ごとに入場数が制限されていて、同じ時間帯の人たちと一緒のタイミングで登ります。

できるだけ早く登りたい!という気持ちもあるかと思いますが、じつはおすすめは最後列。他の人が見終わって建物内にもどったあと、のんびり散策できます。人があまり映り込まない写真も撮れるので、いい写真を撮りたい!という方はぜひ。

■詳細情報
・名称:Cattedrale di Palermo
・住所:Via Vittorio Emanuele, 90134 Palermo PA, Italy
・地図:
・営業時間:月~土は7:00~19:00、日曜は8:00~13:00、16:00~19:00
・電話番号:+39091334373
・公式サイトURL:https://www.cattedrale.palermo.it/

豪華絢爛なマルトラーナ教会は”見たことないもの”尽くし!


1143年に建設された「マルトラーナ教会」。小ぶりでシンプルな外観からは想像のつかない煌びやかさが待っていて、驚くこと間違いなし。パレルモには多くの教会がありますが、個人的に1番おすすめの教会です。

教会前にはいつもお土産スタンドが立っていて、人懐っこい店のおじいちゃんが日本語のガイドブックを超絶すすめてきます。ガイドブックは買わずともシチリアからポストカードを送りたい方は、このスタンドで切手も販売しているのでぜひ購入してカードを郵送してみてがいかがでしょうか。

シチリアでは切手を売っているお店がなかなか見つからなかったので、ポストカードと合わせて購入してみてくださいね。


なんといってもこの教会の見どころは、黄金にキラキラ輝くモザイク画と天井に描かれたフレスコ画。

キリスト伝や受胎告知の場面などが、それぞれモザイク画で描かれていて、圧巻の芸術作品となっています。天井に描かれたフレスコ画も、優しい色合いで吸い込まれるような、心が洗われるような美しさ。


こんなに大きなモザイク画を作るのにはどれだけ長い期間と労力がかかっただろうと思うと、感慨深いです。

つい一枚一枚モザイク画をじっくり眺めていたら、あっという間に時間が過ぎていきました。次で紹介する噴水広場のすぐ裏手にあってアクセスもいいので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

■詳細情報
・名称:Santa Maria dell’Ammiraglio
・住所:Piazza Bellini, 3, 90133 Palermo PA, Italy
・地図:
・営業時間:月~土は09:45-13:00、15:30-17:30 日・祝日は09:00-10:30、11:45-13:00
・電話番号:+393458288231

優雅な噴水広場と有名な交差点でライブミュージック


パレルモ市庁舎の目の前にある、この噴水広場。合計30体以上もある美しい彫刻は必見です。

動物やギリシャ神話にまつわる人物の彫刻が置かれていて、今や市民の憩いの場としても観光スポットとしても人気の場所。しかし建設当初の15世紀には、彫刻が裸だったことから敬虔なカトリック信者の多いシチリア市民からは「恥の噴水」とも呼ばれていたんだとか。


今ではその名残もなく、階段に座ってジェラートを食べる若者や写真撮影に訪れる観光客でいつも賑わいをみせています。夜のライトアップも綺麗なので、日中・夜の両方訪れることをおすすめします。

■詳細情報
・名称:プレトリアの噴水
・住所:Piazza Pretoria, 90133 Palermo PA, Italien
・地図:

さて、プレトリアの噴水の目と鼻の先にあるのが、「クアットロ・カンティ」と呼ばれる交差点。

旧市街のメインストリートであるVia Maqueda (マクエダ通り)とVia Vittorio Emanuele (ヴィットーリオ・エマヌエレ通り)の交わる大きな交差点で、いつも人で賑わっています。交差点の四つ角には春夏秋冬を表す彫刻や噴水があり、週末にはライブミュージシャンの姿も。


私たちが行ったときのミュージシャンは、とてもユニークな歌声で大人気で1曲演奏が終わるたびに大喝采。

子どもたちもその圧巻の演奏にくぎ付けで、私もすっかり大ファンになってしまいました。駆け足観光だとあまり立ち止まることのないスポットですが、こういった小さな出来事がずっと記憶に残ったりもします。

パレルモの街角には「素敵な瞬間・景色」が転がっているので、ぜひゆっくり時間をかけて街歩きをしてみてほしいです。

■詳細情報
・名称:Quattro Canti
・住所:Piazza Vigliena, 90133 Palermo PA, Italy
・地図:
ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

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