編集部

こんにちは、旅を広める会社である株式会社TABIPPOが運営をしている「旅」の総合WEBメディアです。世界一周のひとり旅を経験した旅好きなメンバーが、世界中を旅する魅力を伝えたいという想いで設立しました。旅人たちが実際に旅した体験をベースに1つずつ記事を配信して、これからの時代の多様な旅を提案します。

約3ヶ月で世界一周する、ピースボートの船旅。TABIPPO×ピースボートの船上プログラム、TRAVELERS BOATの2期生が、93回ピースボートの船に乗り込み世界一周の旅がスタートした。さっそくTRAVELERS BOATメンバーのひとり、小林茉優さんから早速旅の様子が上ってきたので、ご紹介しよう。

 

上海の街角で、フリーハグをしてみた

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みなさんは「フリーハグ」を知っているだろうか?街に立って、通りすがりの人とハグをすることだ。

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わたしと船で出会った4人の仲間は、ピースボート第93回クルーズの最初の寄港地である上海で、3時間ぐらいかけて、フリーハグをしてみた。

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結果、100人以上の人とハグをすることができた。そして思った。中国の人は、シャイで、優しくて、温かい。そのことを、からだ全身で感じられた。

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そもそも、なんでフリーハグ?

私は、大学で教職課程と国際協力を勉強していることもあり、いつかは平和な世界をつくれるのか、何をすればそんな世界が来るのか、漠然と考えてきました。あるとき、「そもそも平和ってなに?」という疑問にたどりつきました。

ただの概念でしかないし、人それぞれ心の中で平和の定義も違う。人々の中で定義が違うものを作っていくことなんてできるのかな?そんなとき、YouTubeでフリーハグの動画を見て、日本人が韓国や中国でやっているものもあれば、韓国人や中国人が日本でやっているものもあった。

 

動画には冷たい目で見ている人、存在していないかのように素通りする人、馬鹿にしたように笑う人も写っていた。でもそれは全員じゃない。必ず誰かには気持ちが届いて、応えてくれる人がいる。「国」どうしでは問題を抱えていても、「人」どうしはハグしあってお互いに笑顔になっていた。

温かい気持ちになって見ていた私は、気付いたら涙が止まらなくなっていた。自分にできる平和構築ってなんだろうって悩んでいたけど、フリーハグの行動ひとつで、ちっちゃな平和が生めると思った。

 

フリーハグは誰にでもできる。ただ少し勇気がいるだけ。だったらやるしかないと思って、ずっとやりたかった。ピースボートに乗る前に書いていた、「死ぬまでにしたい100のことリスト」にも書き込んでいた。

 

3時間のフリーハグで、泣きそうになった瞬間

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一人でするつもりでピースボートに乗船したら、船の上で出会ったTARVELLERS BOATの仲間が一緒にやりたいと言ってくれて、5人ですることに。しかも、浴衣なら注目してもらえるかも、というアイデアが出て、私たちは浴衣で行くことにした。

当日は朝から雨。しかもめちゃさむい。正直、浴衣で行くのをひるんだ。でも、100人以上もハグできたのは、浴衣のおかげだったかもしれない。

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私たちの周りには写真をとる中国人が集まってきてくれて、こちらからハグしようってジェスチャーをするとだいたいの人がハグをしてくれた。

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もともとイメージしていたフリーハグは、一人でスケッチブックを掲げながらハグしてくれる人を「待つ」スタイルだった。だけど私たちは、浴衣を着て観光地を練り歩いた。

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雨が強いときはショッピングモールの中でもやった。街中の通行人だけでなく、お店で働いている人ともフリーハグをした。一番異例だったのが、自分たちから「フリーハグしよう」と歩み寄って、ほんとにハグしちゃうところ。

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時には照れてにこにこしているけど恥ずかしがってるおじちゃんを女子三人で取り囲み、こっちからハグしたり。きっとこんな日本人は、今までに見たことないだろうと思う。自分から歩み寄るからこそ初めてわかる相手の感情・考え方・気持ちがあるってことに気づけた。

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中にはカタコトの日本語で「ニッポン、チュウゴク、トモダチ」って話しかけてきてくれた警備員のおっちゃんもいた。それを聞いて心の底から湧き上がるものがあって、涙が出そうになった。「ありがとう」って何回も言った。

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