「フランスの最も美しい村」にも選ばれている小さな村「イヴォワール(Yvoire)」。
中世の面影が残り、石畳の道、花いっぱいの家々、透明な湖の景色は、まるで絵本の1ページに入り込んだような世界が広がっています。
実はここ、スイス都市・ジュネーブから日帰りで訪れることができ、都市観光の合間に、旅の気分を変えたいときにはぴったりなんです。
今回は、スイス・ジュネーブから船でレマン湖を渡って行く、フランス・イヴォワールへの1日プランをご紹介します!
見出し
- 19:30|ジュネーブ駅から電車でニヨン(Nyon)へ(所要約15分)
- 210:00|ニヨン港からイヴォワール行きの船に乗船(所要約20分)
- 310:30|イヴォワール到着&おとぎ話のような村を散策
- 411:30|「五感の庭(Le Jardin des Cinq Sens)」で癒し体験
- 512:30|湖を望む絶景レストラン「Les Jardins du Léman」でランチ
- 614:30|湖畔をお散歩&カフェでのんびり
- 716:00|村のブティックでお土産探し
- 817:00|船でニヨンへ → 電車でジュネーブへ帰着(18:00頃)
- 9悪天候や船の運休時には?|バス+電車ルートも検討可
- 10国境を越えてふらっとプチトリップへ
9:30|ジュネーブ駅から電車でニヨン(Nyon)へ(所要約15分)
Photo by mpd01605, CC BY SA 2.0, via Wikimedia Commons
ジュネーブ中心部の「コルナヴァン駅」から、スイス鉄道(SBB)でニヨンへ移動します。
レマン湖沿いを走る列車の車窓には穏やかな湖が広がり、白鳥やセーリングボートが浮かぶ姿が見えます。湖の対岸はフランスで、晴れた日には、あのエヴィアンウォーターが流れるエヴィアンの街や山並みがうっすら見えます。
反対側の窓には段々畑のように整えられた葡萄畑が広がり、スイスの田園風景が楽しめます。ぜひコーヒーやクロワッサンを片手に列車窓からの風景を堪能してみてください。
スイスからフランスへ国境を越えることになるので、パスポートは持参しましょう。もちろんインターネット回線や通貨も変わります!
【所要時間】約15分
10:00|ニヨン港からイヴォワール行きの船に乗船(所要約20分)
ニヨン駅から徒歩約5分のところにある「ニヨン港(Nyon CGN Pier)」から、フランスのイヴォワール行きの船(CGN運航)が出港します。
Photo by Herbert wie, CC BY SA 4.0, via Wikimedia Commons
船のデッキに出ると、レマン湖とアルプスの雄大な風景が広がり、旅気分が一気に高まります。
【所要時間】約20分
【公式サイト】https://www.cgn.ch
※夏季(4〜10月頃)は定期便が充実していますが、冬季は運航が制限されるため要確認です。
10:30|イヴォワール到着&おとぎ話のような村を散策
photo by saeno
村に着いたら、まずはのんびり散策を。
イヴォワールはとても小さな村で、徒歩で30分もあれば一周できるほどのコンパクトさですが、その分1歩1歩が美しくて感動的。
photo by saeno
石造りの家々、窓辺に飾られた色とりどりの植物、軒先の小さな看板……どれもが絵になる風景です。
村の中心部には、小さなブティックやギャラリー、雑貨店が並び、ちょっとしたお土産探しにもぴったり。ハーブ石鹸やラベンダーグッズ、アート雑貨など、かわいらしいショップが点在し、立ち寄りながらのんびり歩くのがおすすめです。
photo by saeno
11:30|「五感の庭(Le Jardin des Cinq Sens)」で癒し体験
photo by saeno
イヴォワールの名物スポットが、「Le Jardin des Cinq Sens(五感の庭)」。中世のお城の跡地に作られた、五感で楽しめる植物園です。
香りを楽しむローズガーデン、触れて楽しめるハーブゾーン、音を感じる風の庭など、ユニークなゾーン分けが特徴。
季節ごとの花々が咲き乱れ、とくに春から夏にかけては絶好の見頃です。
ゆっくり歩いて30〜40分ほど。ちょっとした瞑想タイムにもなるような、静かで美しい空間です。ハーブの香りに包まれ、静かな中世の庭園を歩いていると、自然と心も整っていくような感覚に。
【入場料】約15€(26歳以下学生割引あり)
12:30|湖を望む絶景レストラン「Les Jardins du Léman」でランチ
お昼ごはんは、ぜひ「Les Jardins du Léman(レ・ジャルダン・デュ・レマン)」で。湖のほとりにある老舗レストランで、湖を望むテラス席は、まさにご褒美タイムです。
photo by saeno
おすすめはレマン湖の名物・フェラ(Féra)のグリル。サケ科の白身魚で、骨や味にクセが少ないので、グリルやスモーク、ムニエルや白ワイン蒸しなどさまざまな料理に使われています。
photo by saeno
元々のレマン湖固有種「Coregonus féra」は、20世紀前半に絶滅してしまったようですが、現在レストランなどで「Féra」として提供されているのは、別の近縁種(例:Coregonus palaea など)で、人工的に放流・養殖されたものだそう。
とはいえ、風味や食感は元のFéraに非常に近いようで、今でも「レマン湖のフェラ」として親しまれています。
またコースメニューは、スイスに比べて安く堪能できるため、特別な機会として楽しみたい方にはとてもおすすめです。ワインも豊富なので、料理に合うおすすめを聞いてみましょう。
お腹も心も満たされる、特別なランチタイムになるでしょう。
photo by saeno
コース €59〜
【予約】人気店なので事前予約推奨(Googleマップまたは公式サイトから)。眺めの良いテラス席も予約時に選択可。
14:30|湖畔をお散歩&カフェでのんびり
photo by saeno
食後は、湖沿いをゆっくりお散歩。
透明度の高いレマン湖には白鳥が泳ぎ、対岸にはスイスアルプスが見えることも。ジェラートや焼き菓子を売る小さなショップもあり、気候がよければ、テラスやベンチで湖を眺めながらのんびり過ごすのも気持ちが良いですよ。
のんびりした空気感が流れるこの場所では、「何もしない時間」を贅沢に感じさせてくれます。
16:00|村のブティックでお土産探し
photo by saeno
帰る前に、もう一度村をぐるっと歩いてみて。午前中とは光の入り方が違って、また別の表情に出会えるかもしれません。
おすすめのお土産は、イヴォワール限定のハーブティーや、地元アーティストが手作りしたポストカード、石けんなど。
小さなアトリエショップでは、作り手さんとおしゃべりするのも旅の楽しみです。
17:00|船でニヨンへ → 電車でジュネーブへ帰着(18:00頃)
photo by saeno
イヴォワール港から再び船でニヨンへ戻り、そこから電車でジュネーブへ。帰り道、スマホのフォルダを開くと、今日撮った写真の美しさにまたうっとりしてしまうかもしれません。
悪天候や船の運休時には?|バス+電車ルートも検討可
もしも雨の日で船旅が難しい場合や、冬季でCGN船が運航していない場合には、以下のルートでイヴォワールへ行くことも可能です。
1.ジュネーブ駅 → Annemasse → Thonon-les-Bains(電車またはFlixbus/所要約1.5時間)
2.Thonon駅 → イヴォワール(ローカルバス152番/約40〜50分)
代替ルートの注意点は、バスは本数が少ないためSNCFや地域交通局(CARF)の時刻表を事前に要確認しておくことです。船が出ない日でもアクセス可能なのがメリットですが、乗り換えが多く、片道2時間以上かかることもあるので、時間には余裕を持って計画することをおすすめします。
国境を越えてふらっとプチトリップへ
ジュネーブからたった1時間ほどでたどり着ける、フランスの小さな村・イヴォワール。国境を越える旅なのに気軽に訪れられて、また違った世界観を堪能できるのは、ヨーロッパならではの楽しみです。
スイス・ジュネーブ滞在とあわせて、ぜひこの可愛い村へ出かけてみてくださいね!