ライター
ともちん 希望を届ける旅ライター

生粋の神戸っ子。大学でのオーストラリア留学、社会人イギリス留学やヨーロッパ一人旅を経験し、「丁寧な暮らし」と「日本文化の魅力」を再発見。 目標は、「自分らしい住空間づくり」と「旅の越境体験」を通してたくさんの人に希望を届けること。旅、神社仏閣巡り、トレッキング、舞台鑑賞が好き。

旅をテーマに学ぶ「あたらしい旅の学校・POOLO」は、旅と人生をつなぐ大人の学びをコンセプトとしたオンラインスクールです。

POOLO LIFE 公式サイト

全4コースある中で、最もスタンダードなライフデザインコース「POOLO LIFE」は、「旅と仲間で、未来を揺さぶる」をコンセプトとした、旅と仲間を通して人生と社会を自由探求する8ヶ月のコースです。

期間中は、豪華講師陣による多彩な講義が開催され、参加者同士の共創やワークを行いながら自分の人生で大事にする価値観を言語化し、社会を揺さぶる企画を具体的に形にしていきます。

POOLO LIFE 公式LINE

今回は、POOLO LIFE9期卒業生のけんしさんにインタビューしました。

1番右がけんしさん
もともとはテーマパークで音楽関係の仕事をしていたけんしさんですが、思い描いていた理想と現実とのギャップから、退職を決意。現在は、観光客も多く訪れるホテルのフロントで働いています。

「ネガティブな性格を変えたい」という思いを胸に、新しい仲間との触れ合いや小さな行動を一つひとつ積み重ねてきた、8ヶ月間の歩み。

「自分に自信を持ちたい」と飛び込んだPOOLO LIFEでの活動を通して、けんしさんの人生にどんな変化があったのか、お話をうかがいました。

「旅×人とのつながり」に気づいた一人旅。そこから生まれた変化の予感

ーーはじめに、POOLO LIFEに参加したきっかけを教えてください。

一番の理由は、自信をつけたかったからです。

もともと人前で話すのが苦手で、周りの目を気にして自信を持てずにいました。もっとポジティブになりたいと思っていたんです。

そんな時、前職を退職しました。そして翌日に「思いきって予定を立てず、行きたい場所に行こう」と思い、埼玉・秩父の山奥へ一泊の一人旅に行ってみたんです。この時の旅は、大げさかもしれないけれど、人生の軸が変わったような体験でしたね。


ーー初めての一人旅が、人生のターニングポイントになったんですね。

はい。仕事を辞めたタイミングで行動したことで、改めて「旅は何が起こるか分からなくてワクワクする」「自分は旅が好きだ」と実感できました。

じつはそれまで、誰かと一緒に旅をしても、心から楽しいと思えた経験があまりなかったんです。それでも、どこかで「本当は誰かと旅をする楽しさを知りたい」という気持ちはずっとありました。

そんな思いを抱えていた中で、この一人旅をきっかけに「旅の感動を誰かと分かち合うこと」にもう一度向き合ってみたいと思うようになったんです。

そこから「旅×人とのつながり」に関心を持つようになり、コミュニティを探していたときに出会ったのがPOOLO LIFEでした。


ずっと「自分の性格を変えたい」「もっとポジティブになりたい」と思っていた僕に必要だったのは、人目を気にして疲れてしまう自分に変化を起こすこと。

そのためには、もう一度「人と関わるしかない」とも感じていました。

ーー参加前に不安はありませんでしたか?

人見知りな性格なので、仲間とうまく打ち解けられるのか、8ヶ月間を最後までやり切れるのかといった不安はありました。

それでも、入会前に参加したオンラインの相談会で、のちにコミュニティマネージャーとなる方の言葉に背中を押され、参加を決めました。「この人が伴走してくれるなら大丈夫だ」と思えたんです。

あとは、海外旅行未経験だったので、「旅好きのコミュニティで旅仲間ができるかも」という期待もありました。

ゲスト講師の講義も魅力的でしたね。現職の次のステップを考えていた時期で、キャリアの方向性を見つけるきっかけにしたいとも思っていました。

信頼できる仲間との絆が、一歩踏み出す勇気をくれた

ーー参加して印象に残っている出来事はありますか?

ひとつは3ヶ月目の合宿です。有志メンバー4人でアイスブレイク企画を担当し、僕はみんなの前で説明役を務めました。

「POOLOの理想の島を作ろう」というお題でグループごとに話し合い、発表するという内容でした。


初日には、お題を紙に書いて抽選箱に入れ、空き時間にくじを引いてもらいグループ分けをする仕組みも自主的に準備しました。みんなに声をかけて交流する時間がとても楽しくて、印象に残っています。

もうひとつは、卒業式でのスピーチに自ら手を挙げたことです。これは間違いなく、自信につながった経験だと思います。

僕がスピーチすることは運営の方だけが知っていて、他のメンバーには内緒でした。卒業式のプログラムにもない企画でしたが、8ヶ月の総括と感謝の気持ちを、卒業生代表としてみんなに伝えたかったんです。


当日の朝は本当に緊張していました。でも、終わったあとに「すごく良かったよ!」「感激した」など予想以上にたくさんのコメントをいただいて…。本当に嬉しかったです。

ーーなぜ、卒業生スピーチに志願できたと思いますか?

もともと僕の「バケットリスト」の中に、“人前でスピーチをすること”があったんです。それを、卒業式という特別な場で実行してみようと思いました。

でも一番の理由は、POOLO LIFEのメンバーとの強い信頼関係があったからだと思います。「この人たちなら、きっと自分を受け入れてくれる」という安心感があったんですよね。

合宿でアイスブレイクの有志メンバーに手を挙げられたのも、オンラインでの交流を通して「こんなに話しやすい人が多いんだ」という嬉しい驚きがあったから。

卒業する頃には、オンラインでの1on1を通じて多くのメンバーと話したり、オフラインで旅行に行ったり、チーム活動でコミュニケーションを重ねたりと、関係性がしっかり育っていました。


そんな“心理的安全性の高い環境”の中で自分の思いを伝えられたとき、「自分にもできた」「自分、変わった」という達成感でいっぱいになりました。

喜びの原体験を求めて。小さな行動の積み重ねが自信へとつながった

ーーPOOLO LIFEでは、それぞれが探求テーマを設定し深掘りしますよね。けんしさんは、どんな探求テーマにしましたか?

「行動や挑戦をして心を満たし続けるには?」 です。

人から感謝されること、新しい体験や発見をすること、挑戦から逃げずにやりきる自分に出会うことーーそんな自分にとっての“喜びの原体験”を得たいと思ったのがきっかけです。

これまでの人生では、その喜びをあまり実感できませんでした。参加前、とくに学生時代が退屈に感じていたのは、自分の諦め癖や億劫さが原因だったと思います。


高校時代はバドミントン部だったのですが、やる気が出ない時期があり、放課後に友人に誘われると、本当は「部活に行かなくちゃ」と思いながらも断れず、サボってしまったことがありました。

そんな自分の意志の弱さや億劫さが積み重なり、「なんだか毎日が退屈だな」と感じていたのだと思います。

期待せず、挑戦せず、すぐ諦めてしまう日々を変えたかった。だからこそ、POOLO LIFEでは“喜びを感じられる体験”を大切にし、「どうすればその喜びを継続し、心を満たし続けられるのか」を探求しました。


僕がこのテーマを通して得たかったのは、「行動や挑戦という実験の中で”喜びの原体験”を得ること」と「これまで出会ったことのない新しい自分に出会うこと」。

POOLO LIFEでは、そのどちらも実現することができました。

合宿でアイスブレイク企画の有志メンバーに志願したことや、卒業生スピーチに手を挙げたこともそうですが、僕にとっての“喜び”は「心に従って行動できた」という実感と強く結びついています。

何かに夢中になれなかった過去の自分がいたからこそ、余計にその自分を変えたいという気持ちが強くありましたね。そんな僕にとって、POOLO LIFEの活動が、これまでで一番夢中になれた経験でした。

ーー探求テーマはどうやって深めていきましたか?

大きなきっかけになったのは、参加初期に受けたメディアプロデュース事業やコンテンツ演出を行う西田二郎さんの講義でした。

その中で「多くの人は日常化している」という話があり、同じことを繰り返し続けることで変化がなくなってしまう、という内容だったのですが、「これはまさに自分のことだ」と強く刺さりました。

この講義を機に、自分の心が動くことや新しいことを始めようという決意が固まりました。何もしなければ、この先もきっと変わらないですからね。


探求テーマを深めるために取り組んだ具体的なアクションは、自分から仲間を1on1に誘う・Slackで積極的に投稿する・継続したいことを宣言するための「継続チャンネル」を作ることなどです。

とくに継続チャンネルは、ある1on1で「自分には継続力がない」という悩みを話したことがきっかけで生まれました。その相手と「一緒にチャンネルを作ろう」という話になり、継続したいことがある人を募集して巻き込んだところ、想像以上に評判になったんです。

卒業した今でも、継続したいことをSlackでみんなが宣言し続けています。

はじめは自分から誰かに声をかける勇気がなかったのですが、西田さんの講義に刺激を受けてからは、少しずつ行動できるようになっていきました。

新しい価値観・継続力・仲間。8ヶ月で手に入れた3つの宝物

ーーPOOLO LIFEでの活動や探究テーマを深めたことで、どんな変化がありましたか?

自信がつき、性格がポジティブになっていったと感じています。人前に出ることへのためらいも、ほとんどなくなりましたね。

8ヶ月の活動を通して、行動するときに頭より先に心が動くようになりました。だからこそ卒業後、9期のみんなへ「海外旅行を企画したい」と宣言できました。


以前の僕は自分のことを卑下しがちで、「自分の性格が好きじゃない」という言葉をよく口にしていました。でも今は、その口癖がすっかりなくなりました。

これまでは何かを始める前にあっさり諦めてしまっていましたが、「自分ならできる」と自分を信じられるようになっていますね。

ーーそれは大きな変化ですね!そんなけんしさんが、POOLO LIFEで手に入ったものを3つ挙げるとしたら何ですか?

「新しい価値観」「継続力」「頼れる仲間」です。

多様な人たちと交流する中で、新しい価値観やアイデアにたくさん触れられました。

たとえば、以前メンバーと新潟旅行をした際に「旅と旅行の違い」をテーマに話し合ったことがあります。いろいろな意見を聞くことで考え方の幅が広がり、自分の価値観がアップデートされた感覚がありました。


また、「継続チャンネル」や頼れる仲間の存在のおかげで、ひとつのことを続けられる力も身についたと思います。

ホテルの仕事でも役立つ中国語の勉強や、以前はやめてしまっていた瞑想の習慣化などに取り組むうえでも、「継続チャンネル」が良い意味で背中を押してくれる“強制環境”になっています。


そして、POOLO LIFEは、僕にとっての「人生の秘密基地」です。

居心地の良い“ポジティブエスケープ”とも言えますが、何があっても戻ってこられる場所。僕をまるごと受け入れてもらえる場所だと感じています。

“あの時の決断”を称賛できる僕へ

ーーけんしさんの卒業後のビジョンを教えてください。

まずは、来年予定しているメンバーとの海外旅行を思い切り楽しむことですね。POOLO LIFEをきっかけに、人生で初めてパスポートも取りました!


そしてこれからは、自分が本当に叶えたいキャリアを、より具体的な形にしていきたいと考えています。

合宿では、もともと旅行関係の仕事をしていたメンバーにキャリア相談する機会があり、将来について改めて向き合うきっかけになりました。

旅に関わる仕事に携わりながら、自分の心を満たしつつ、人を幸せにできるような働き方をしていきたいです。

現在のホテルのフロント業務以外に、マーケティングや企画にも挑戦したいです。今の仕事の延長で、より“コアな部分”に関わりたいイメージですね。

旅行会社の仕事にも興味があるので、旅に関する専門性を高めながらキャリアアップを目指していきたいです。

ーー最後に、POOLO LIFEへの参加を検討中の人に向けて、メッセージをお願いします。

「今の自分の決断を、自分自身で称賛できるタイミングが絶対に来るから、大丈夫だよ」

これは、僕が相談会でかけてもらって心に響いた言葉で、そのまま伝えたいメッセージです。

その言葉に勇気をもらったからこそ、安心して一歩を踏み出すことができました。そして卒業した今、まさにその言葉どおり、自分を誇れるようになっています。ちゃんと変われた、と胸を張って言えます。


僕は、西田二郎さんの「毎日が旅」という言葉が好きです。

POOLO LIFEに参加したら、きっと誰かの言葉が心に届く瞬間があるはずです。それはこれからの人生にも良い影響を与えてくれる、“忘れられない言葉”になると思います。

そして、その心に響いた言葉を、きっとずっと忘れないんだと思います。僕自身がそうだったように。

編集後記

「人に自分の思いを伝えることが苦手なんです」

インタビューの際、そう正直に話してくれたけんしさん。それでも自ら志願した卒業生スピーチでは、自信を持って等身大の気持ちを伝えることができました。

その言葉はきっと、多くの仲間に勇気を与えたはず。

人生は、出会う仲間や身を置く環境で大きく変わるーーけんしさんの8ヶ月の記録は、そんなポジティブなメッセージを届けてくれています。

背中を押してくれた言葉を信じて飛び込んだPOOLO LIFEという世界。仲間とのつながりと自分を信じる力によって、けんしさんは挑戦する勇気を手に入れました。

同じように、きっとあなたにも、心に響く言葉との出会いが待っているはずです。

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All photos by Kenshi

ライター
ともちん 希望を届ける旅ライター

生粋の神戸っ子。大学でのオーストラリア留学、社会人イギリス留学やヨーロッパ一人旅を経験し、「丁寧な暮らし」と「日本文化の魅力」を再発見。 目標は、「自分らしい住空間づくり」と「旅の越境体験」を通してたくさんの人に希望を届けること。旅、神社仏閣巡り、トレッキング、舞台鑑賞が好き。

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