ライター
しおんちゅ 沖縄のカメライター/人をつなぐ海の旅人

23歳でTABIPPOに出会い、旅と写真の楽しさを知る。旅で訪れた波照間島で海の美しさに感動し、沖縄へ移住。現在は医療従事者として働きながら、インタビューライター、コミュニティマネージャー、沖縄のローカルコーディネーターとして活動。90年横浜生まれ。 好きなものは海、旅、写真。

旅をテーマに学ぶ「あたらしい旅の学校・POOLO」は、旅と人生をつなぐ大人の学びをコンセプトとしたオンラインスクールです。

POOLO LOCAL 公式サイト全4コースある中で、ローカルコーディネーターコース「POOLO LOCAL」では、地域に深く入り込んだローカルコーディネーターの講義を聞きながら、現地への視察などを行います。ケーススタディを学びながら、マーケティングやイベント企画などのより実践的なスキルを磨く、6ヵ月間のコースです。

POOLO LOCAL 公式LINE

今回は、POOLO LOCAL1期の卒業生であり、教育関係の仕事に就きながら、兵庫県の丹波篠山市で地域活動にも携わっているえなんさんにインタビューをしました。

明るい笑顔と行動力がトレードマークのえなんさん
地域おこし協力隊の友人との野焼き体験を通し、「地元兵庫で何かしたい」という想いが芽生えたえなんさん。POOLO LOCALの6ヶ月間のプログラムを通して、地域と自分のあり方を模索する中で、地域活動への新たな一歩を踏み出しました。

えなんさんが、POOLO LOCALで得た学びと今後の活動について、詳しくお話をお聞きしています。

その土地ならではの文化や原風景である「地域らしさ」を受け継ぐ活動に携わりたい。直感で、POOLO LOCALへ参加した

ーーまず始めに、POOLO LOCAL1期へ参加を決めたきっかけを教えてください。

長崎県の対馬は地域活動の魅力を知った思い出の地
じつは、一年ほど前から地域活動に興味があり、地元兵庫で私にできることを探していたんです。

2023年の10月まで、TABIPPO主催のライフデザインコースである、POOLO LIFE5期生として活動していました。その活動中に、長崎県の対馬で経験した野焼き活動が、地域活動に興味をもったきっかけです。

興味をもったものの、私にはビジョンや経験・スキルがなく、どうしたらよいか分かりませんでした。POOLO LIFEを卒業すると同時に、POOLO LOCAL1期の募集を見つけ、各地の活動事例や地域との関わり方を学びたいと思い参加しました。

ーー対馬で経験した野焼きの体験が、地域活動に対する興味関心にどのように火をつけたのでしょうか。

長崎県の対馬で体験した野焼き活動の様子
野焼きは、古い草を焼いて草原を再生し、自然環境や生態系を守るための作業です。

しかし、実際に対馬で野焼きの作業に参加してみると、地域の方々の思いは、単なる環境保全だけではないことを知りました。

野焼きの目的は、絶滅危惧種ツシマヤマネコなどの生態系保護だけでなく、かつて住民の遊び場であった草原を再生し、「対馬の原風景を未来に受け継ぐ」ことにもありました。

この経験をきっかけに、その土地ならではの文化や原風景である「地域らしさ」を受け継ぐ活動に携わりたい、と強く感じたんです。だからこそ、POOLO LOCAL1期の募集を見て、「これだ!」と直感で参加を決めました。

「考えるよりもまず行動!」POOLO LOCALでの出会いと学びが、地域活動への新たな一歩の後押しに

ーー6ヶ月間の活動を通して、講義や現地視察ではどのような学びがありましたか。

群馬県の前橋市視察にて、現地コーディネーターであるソウワ・ディライト代表の渡邉さん(左から二番目)と共に
特に印象に残っているのは、群馬県前橋市にある株式会社ソウワ・ディライトの代表、渡邉さんのお話です。

私は、講義だけでなく、現地視察でも実際に渡邉さんからお話を伺い、「feel ∞ action」という考え方に感銘を受けました。この∞は「循環」を表し、考えすぎず、心で感じたままに行動を続けることを意味しています。わくわくすることや好きなことに従って生きていくと、出会いや活動が自然と好転するお話も印象的でした。

そして渡邊さんのお話を聞いた時、「地域のために何ができるのか」を考えすぎて行動できずにいた自分に気づいたんです。

渡邉さんにご案内いただいた群馬県前橋市の赤城小沼
私がわくわくすることは、自然を感じられる場所での活動。そこで、昔からなじみのある、緑豊かな丹波篠山市で地域活動をしてみようと候補地に選びました。

その後、丹波篠山市での地域活動やローカルプレイヤーについて調べ、地域おこし協力隊のコーディネーターの方に関する記事を見つけて、勇気を出して連絡をとってみたんです。そしてお話する機会をいただき、なんと丹波篠山市での活動に携われることになりました。

まさに「感じるままに行動を続ける」という、渡邉さんからの学びのおかげで、念願の地域活動へ大きな一歩を踏み出すことができました。

ーーそのほかに、POOLO LOCALに参加して、えなんさんの中で変化はありましたか。

6ヶ月間を共に学んだ同期の仲間たち(岡山視察での一枚)
「考えるよりもまず行動する」マインドです。

POOLO LOCALには、地域活動のプロであるメンターに質問や相談をできるメンター会があります。私は「地域で活動するためにどんな学びが必要か」と質問したところ、返ってきたのは「学んでから動くより、まずは始めてみよう」という回答でした。

スキルがないと活動できないと考えていた私には、驚きのアドバイスでしたね。

また、同期のメンバーはすでに地域で活動している人が多く、その熱量に刺激を受け「頭で考えるより、まず行動しよう」と決意することができました。

メンターのアドバイスと高い熱量を持つ同期のおかげで、「まず行動する」というマインドを得ることができたことが、6ヶ月間での大きな変化です。

丹波篠山市に通い、地域活動と農村ビジネスの学びをスタート

ーー新たに丹波篠山市で活動を始めたとのことですが、具体的にどのような活動をされているのでしょうか。

地域の可能性を未来へつなぐ農村ビジネスを勉強中
月に1~2回、地元である兵庫県宝塚市から丹波篠山市に通い、地域の農家さんや移住者、地域おこし協力隊の方々と交流しながら、農村ビジネスの勉強会に参加しています。

ビジネスの勉強を始めた理由は、丹波篠山の基幹産業である農業を理解することが、地域を知り、人脈を作る上で大切だと感じたからですね。

具体的には、農村ならではの事業経営やマーケティングを学んでいます。「丹波の黒豆をどう普及させるか」などを地元の方と一緒に考え、現在イベントを企画中です。

また、丹波篠山に魅力を感じて、カフェやジビエ料理、ハーブのお店など、さまざまな視点から食と農業の可能性を探っている方も多くいます。将来的には、地域の事業者さんと自分の興味を掛け合わせ、一緒にイベントや活動ができればと考えています。

ーー現在、農村ビジネスを学んでいる中で、どのような気づきがありますか。

農村ビジネスの実践として、イベントにもチャレンジ予定
今後、より意味のある地域活動を実現するためには、経済的な基盤が不可欠であり、ビジネスや経済の仕組みを学ぶことが大切だと思うようになりました。

事業のあり方などは未定ですが、将来的に地域で影響力を持ち人を巻き込む活動には、資金が必要だと感じています。

最初はボランティアで気軽に関わりたい思いもありましたが、ボランティアでは活動の制約があることや、様々な地域での学びを通じて、「自分で活動を生み出したい」という思いが強くなり、事業として活動を形にする方法を学んでいるところです。

えなんさんが心惹かれた、自然豊かな丹波篠山の農村風景
農村ビジネスを学びに行き始めたことで、地域とのつながりが増え、さまざまな人を紹介してもらったり、一緒にアイディアを考えてもらったり、地域の方々に助けられています。

メンター会でいただいた、「人とつながり、地域に入り込むことで様々な機会が生まれる」というアドバイスが、少しずつ実感できるようになっています。

私がこうして積極的な活動ができているのも、POOLO LOCALで「まず行動するマインド」を培えたから。直感で参加を決めましたが、参加して良かったと心から思っています。

教育を通して地域の魅力を伝え、子供たちが地元を愛するアイデンティティを育む場を作りたい

ーー6ヶ月間の活動を通して、えなんさんが見つけた理想のローカルコーディネーター像を教えてください。

自然あふれる、さまざまな地域に携わることが今後の目標
地域から求められてプロデューサーのような役割を果たせる、ローカルコーディネーターになることです。

私は好奇心が旺盛なので、新しい人や地域との出会い、経験を積み重ねることが生きがいになっています。常に、新しいことを求め続けていきたいんですよね。

一方で、地元も大好きなので、兵庫を拠点にして複数の地域とも関わることができる活動のスタイルが理想です。

そのために、まずは関わり始めた丹波篠山で、経験と実績を積んでいる準備段階です。将来的には、それらの経験や知見を活用して、地域のにぎわいを生み出せるローカルコーディネーターを目指したいと考えています。

ーー地域のにぎわいを生み出すローカルコーディネーターとは、具体的にどのような活動を思い描いているのでしょうか。

絵本が並ぶ図書館が理想のコミュニティスペース
私は、地域の子どもたちが、地元に誇りや愛着を持てるようなアイデンティティを育む教育活動を目指しています。

過疎化が進む地域では、教育機関の不足や地域外との交流の少なさから、子どもたちが地元の魅力に気づきにくい課題があります。このため、都市部への人口流出や、地元への愛着を持たずに地域を離れるケースが多く、人口減少の一途を辿っています。

そこで私は、教育関係の仕事の経験を活かし、図書館のように楽しく学べる「ひらかれたコミュニティ」を作りたいと考えています。絵本は大人と子どもの対話を生み出し、地元への愛着が育まれます。ひらかれた空間は、地域内の交流の場にもなります。

学びや交流を通して、地元にポジティブなアイデンティティが芽生え、「やっぱり地元がいい」と感じる人が増えることで、地域のにぎわいを生み出すことに貢献できたらと考えています。

奥出雲で現地コミュニティを視察し、今後のビジョンに思いを馳せる
じつは、これらのアイディアは、POOLO LOCALのプログラムで沖縄や島根県奥出雲に視察に行った時に、現地での様子を見てインスピレーションが湧いたものなんです。

活躍するローカルコーディネーターを訪ねて視察できる機会は、本当に貴重で多くの学びばかりでした。

地域での活動を加速させたい方は、実践的なスキルを学べるPOOLO LOCAL 2期へ

ーー最後に、POOLO LOCAL2期への参加を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。


POOLO LOCAL2期の魅力は、地域活動に必要な実践的なスキルの学びを、コミュニティのメンバーと共に深められることです。

プログラムがアップデートされ、コミュニティデザイン、マーケティング、プロジェクトマネジメントなど、多方面でのスキルを学べます。一人で多くのスキルを求められる地域活動において、同期と共に学び合える環境は貴重です。

また、プログラムの目玉である地域プレゼンテーションでは、全国のPOOLOコミュニティメンバーに、地域の魅力を発信する機会があります。一人では難しい発信も、コミュニティという強みを活かし、協力や発信のチャンスが広がるかもしれません。

地域活動を加速させたい方や仲間と共に学びたい方へ、ぜひおすすめしたいです。

編集後記

POOLO LOCALで地域との関わり方を模索し、圧倒的な行動力で地域活動の機会を手にしたえなんさん。

日本各地の事例を学び、漠然としていた地域との関わり方を具体化することで、自分らしい地域貢献を見つけることができたえなんさんの今後が楽しみです。

POOLO LOCALでは、地域活動に必要な実践的なスキルやマインドを学び、仲間と共に地域で活躍できる人材を目指します。共に学ぶメンバーやメンターが、あなたの挑戦を後押ししてくれるでしょう。

お申し込みや資料請求、詳細情報等は公式サイトまたはLINEへ!

POOLO LOCAL 公式サイトより実践的なスキルを学ぶ内容にアップデートされた、POOLO LOCAL2期。

地域に根差した活動に興味がある方、ぜひ仲間とともに、理想のローカルコーディネーター像を見つけませんか。

より詳しい情報が知りたい方は、公式LINEのご登録をお願いします!

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All photos by enan

ライター
しおんちゅ 沖縄のカメライター/人をつなぐ海の旅人

23歳でTABIPPOに出会い、旅と写真の楽しさを知る。旅で訪れた波照間島で海の美しさに感動し、沖縄へ移住。現在は医療従事者として働きながら、インタビューライター、コミュニティマネージャー、沖縄のローカルコーディネーターとして活動。90年横浜生まれ。 好きなものは海、旅、写真。

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