『世界が広がる、働き方を。』をテーマに世界36の国と地域、512都市でのワーケーションを届けるサービス『HafH』の代表・大瀬良 亮氏。場所やライフライン、仕事など、あらゆる制約にしばられず、好きな場所で好きなことをしながら暮らすライフスタイルを提案するコミュニティ『LivingAnywhere Commons』(LAC)の代表・小池克典氏。そして、TABIPPOの代表・清水直哉。
「POOLO NEXT」で講師をつとめる旅業界の経営者たちが、ノンアルコールビールを片手にそれぞれの経験と観光の未来の見つめ方を語らう、酔いどれ(!?)ぶっちゃけ酒場鼎談を敢行。旅業界の情報には正直疎く、ほとんど無知に近いライター・三浦が、普段は聞けないディープな「観光業界」についてのお話をズバズバ聞いていきます!
三者三様の「旅」が、いざ、酒場で交わり合う!
三浦
しみなお
大瀬良さん
三浦
しみなお
TABIPPOの代表を務めている清水です。11年ほど前に世界一周をし、その時に出会った仲間とともに「旅を広めよう」という名目で今の事業をスタートしました。
当時のTABIPPOは大学在学中に仲間内で立ち上げた「学生団体」だったのですが、かなり多くの学生の方々による協力のおかげで、僕が会社員だった時代もずっと続けてこられましたね。それも、気づけば今や会社になっちゃった、ぐらいの感じで。やっと8期目を迎えたところです。
大瀬良さん
三浦
大瀬良さん
それぐらい仲良しってことです! ではでは、僕も自己紹介を。長崎にて生まれ育ち、大学生の頃に「海外に住みたい」と思ったのがきっかけで「旅」を始めるようになりましたね。カナダに1年と、フランスに3ヶ月住んだのかな。
で、日本に帰ってきたときに、ふと「日本って良い国だな、長崎って良い地域だな」と思えて。まさに旅の醍醐味ですね。自分の国の良さに気づく、というか。その結果「国」や「地域」をもっと発信していくことに対して興味が出てきて、電通に入ったんです。
大瀬良さん
そこで、東日本大震災をきっかけに改めて「地域」で何かをしなくちゃ、という気持ちが強くなったんですよね。何十億円なんていう広告費をかけて自分の目で見えない人たちに広告を届けるよりも、目の前の人のひとつの「笑顔」を見た方が、きっと僕は幸せなんじゃないか、って。
そうして、「地域」に関わることをしたいと思う気持ちが強くなりましたね。結果的に、高知県の仕事をするようになって。そうしたところ、社内の方々が「県のことをやったんだからお前は国のこともできるだろう」となって。その末、ご縁をいただき内閣広報室のお膝元へ。そこでは、インスタグラムだったりとか、SNSのプロジェクトを担当しました。
三浦
大瀬良さん
三浦
大瀬良さん
なるほど、仕組み化の文脈で『HafH』を立ち上げられたんですね。
『LivingAnywhere Commons』を手がける小池さんとは今回初めてお会いするので、お話を聞けることがとっても楽しみでした! 小池さんは、いかがですか?
しみなお
小池さん
お二人のこと、「仲良しだなぁ…」って、実はちょっとうらやましく見てました(笑)。よろしくお願いします。僕は大瀬良さんのような “想い先行型” ではまったくないんですよね。社会人になるまで、バイトもしたことなかった。どんな仕事をしようか考えても、何もなかったんです。なんとなく「飲食店で働けばご飯は食べられるだろう」ぐらいの感覚でした(笑)。
就職のタイミングでも、思い浮かぶ仕事がほとんどなかったので、「とりあえずプロになろう」と思って。その際、パッと頭に思い浮かぶ「プロ」って、「バーテンダー」だったんですよ。
三浦
小池さん
しみなお
小池さん
そこから、新規営業の責任者を務めたのですが、僕はあくまで「企業の中の人」だったんですよね。外に出ていくことがほとんどなかったし、きっと次のステップへ行くなら「部長」とかを目指すのかなと朧げなキャリアビジョンを描いていたところ、今ともに働いている孫 泰蔵さんや井上高志さんと出会って、『Living Anywhere』のプロジェクトをスタートしました。
それまでは、与えられたミッションをコミットすることばかり考えていましたが、「作りたい社会」みたいなのをみんなで描いて、実際に形にすることを初めて経験できたんです。もう、めちゃくちゃ面白いなと思って。やっぱり「外に出ること」がアウトプットを生み出すじゃないですか。その経験はとても大きな財産になりましたね。ある種の「旅」でしたから。
Doから、Beへ。“あり方” を叶えることで未来を紡いでいく
三浦
小池さん
三浦
大瀬良さん
なるほど。今の学生さんとかと話していると、「やりたいことが見つからなくて悩んでいる人」を結構見かけるんですよね。でも、小池さんの話を聞けば、それで良いんだ! と思えるような気がしていて。悩むことも多いけれど、実はそうじゃないんだ! って。とにかくやろうよ! って。
「何かをやりたい」って、「モテたい」とか「お金持ちになりたい」といった具体的なものではなくて、「状態」なんだと思うんです。Doじゃなく、Be。むしろ、DoがBeに入れ変わる瞬間がある、というか。だから「何をしていてもいいけど、こういう状態でありたい」っていうのを大切にしているんだろうな、と思うんですよね。小池さんは。
小池さん
大瀬良さん
しみなお
小池さん
一同
最近よく、それをすごく感じてて。怖いとすら思ってます。時代がコロナでがらっと変わってきたじゃないですか。そのうえで、「やりたいこと」はインプットからしか出てこないから、あんまりそればかりを追いかけるのもどうなのかな?って。
執着しすぎると、時代の変化に対応できなくなっちゃうな、って。「夢に期日を決めろ」って、変化に弱い考え方だなって思う。だからこそ、POOLO NEXTに参加してくださる方々には、「自分なりの気づき」を持ってきていただきたいなぁと思っています。
小池さん
三浦
小池さん
しみなお
大瀬良さん
しみなお
大瀬良さん
そうそう。だから「みんなはどうありたいの?」といった部分を掘り下げていくためのYES NOクイズをつくろうと思って。「あなたはAタイプ、あなたはBタイプ」のような形で、自分の「想い」を再確認してもらえたらなと考えています。
なんとなくふわっと「旅が好き!」って人が多いんですよ。もちろんその心は大切なんだけど、これから自分が旅とどうやって向かい合っていきたいか、といったところを意識してもらいたいです。その先がHafHなのかもしれないし、TABIPPOかもしれないし、新たな事業かもしれないし。そこを見つめて初めて見えるものが出てくるんだろうなぁって。
しみなお
大瀬良さん
一同
・・・
まさに、しみなおさんが言った “一人のイベント参加者のような感覚” が味わえた、今回のぶっちゃけ鼎談。筆者のわたしも、原稿を書きながら「これも書きたい……。これも……。できればこれも………」と、ある意味 “幸福な悩み” のような感情をいだく場面が多々ありました。POOLO NEXTではきっと、今回の記事に登場しなかった話題が多数挙がってくるはず。ぜひお楽しみにしていてくださいね!
ゲストプロフィール
今回のゲストが登壇する「POOLO NEXT」は、6/16まで参加者募集中!
「POOLO NEXT」は、株式会社TABIPPOが運営する”2030年の観光業界を担う次世代リーダー養成スクール”のこと。参加者それぞれが本気で実現したいビジネスプランを、半年間の講義内で立てることがミッションです。(事業リリース記事はこちらからご覧いただけます)
今回の記事に出演したゲスト3名(HafH大瀬良亮さん、LAC小池さん、TABIPPO清水)をはじめ、その他講師として登壇するのは、観光業界の第一線で活躍しているビジネスリーダーたち。宿泊施設や観光サービス、観光局を運営する豪華な講師陣から、リアルなビジネススキルを伝授してもらいます。
全12回オンラインで開講予定の授業や、受講生それぞれに手厚くバックアップするためのメンター面談などを経て、全スクール受講後に事業立ち上げを行えるよう、サポートしていきます。
・応募期間:〜6/16(水)23:59
・開催期間:6/19(土)〜12/4(土)
・定員:50名
・参加費:通常プラン300,000円(税別)、特待生プラン 無料or50%オフ
・受講方法:オンライン
・公式サイト:https://poolo.tabippo.net/next/1st/
現在、上記の公式サイトにて受講生を募集中。TABIPPOと一緒に観光業界を盛り上げていきたい方、既に挑戦してみたい事業のプランがあるけれど、挑戦したことがなく悩んでいる方など、どんな方でもお気軽にご応募ください。
All photos by Shigeki Naganuma
※撮影時のみマスクを外しております。記事制作に際して、インタビュー対象者及び関係者、制作スタッフの安全を図って敢行しております。