ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

ファロ

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ポルトガル南部アルガルヴェ地方の中心都市であるファロは、ポルトガルにおけるイスラム勢力の終焉の地となった街。見どころは、ポルトガルとイスラムの文化が融合された美しい旧市街です。

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旧市街へと続く小さな門を抜けると、イスラム支配時代の雰囲気が残る静かで美しい街並みが突如あらわれます。

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狭い路地には石畳と白い家並みが続き、厳かな雰囲気です。

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ポルトガルにはカラフルで明るい雰囲気の街が多いですが、ファロは厳かで静か。まったく違った雰囲気を肌で体感できます。

美しいアズレージョで覆われたレストラン「Vila Adentro」


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そして、ランチやディナーにおすすめなのが「Vila Adentro」という、旧市街の中心部にあるレストラン。古いギャラリーだった建物を再利用した店内には、様々な時代を描いたアズレージョがあり、建物自体にも価値があるんだとか。美しい店内で、伝統的なポルトガル料理を楽しめます。

■詳細情報
・名称:Vila Adentro
・地図:

・住所 Praça D. Afonso III 17, 8000-167 Faro
・アクセス:ファロ駅より徒歩2分
・電話番号 289 052 173
・公式サイトURL:https://www.facebook.com/VilaAdentroFaro

ファロへのアクセス・詳細情報

電車の場合、リスボンの「サンタ・アポローニア駅」から「ファロ駅」まで約3時間半。

車の場合、リスボンから約2時間半で行けるので、ポルトガル南部や中部の何都市かを周遊したい場合は、空港でレンタカーを借りるのもおすすめです。

■詳細情報
・名称:ファロ
・地図:
・アクセス:リスボンから電車で約3時間半

エヴォラ


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ローマ時代の城壁に囲まれた、中世の街並みが残る街「エヴォラ」。1986年に「エヴォラ歴史地区」の名で、城壁内にある旧市街の街並みごと世界遺産に登録されています。リスボンからは車で1時間半、電車で2時間ほどでアクセスできます。

天正遣欧少年使節も訪ねた エヴォラ大聖堂


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こちらは、エヴォラのシンボルでもある大聖堂。建築様式の移行期の12~13世紀にかけて建てられたため、ゴシック建築・マヌエル建築・バロック建築と様々な建築様式が使われ、見どころも多いです。

内部にあるヨーロッパで3番目に古いパイプオルガンは、日本から訪れた天正遣欧少年使節の伊東マンショらも弾いたと伝えられているんだとか。

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大聖堂とつながっているゴシック様式の回廊は、重厚な雰囲気。回廊中央部には、美しい庭園があります。

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回廊部分にあるらせん階段を上っていくと、大聖堂上部に出ることができ、エヴォラの街並みを眺められます。

■詳細情報
・名称:エヴォラ大聖堂
・住所:
・地図:
・営業時間:9:00~17:00
・定休日:なし
・電話番号:266 759 330
・公式サイトURL:http://www.evoracathedral.com/

ロイオス教会

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こちらは大聖堂のすぐ近くにある「ロイオス教会」。外観はとてもシンプルで目立たないのですが、教会内は一面アズレージョという装飾タイルで彩られていて、必見の美しさです。


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扉とのコントラストもため息ものの美しさ。小さな教会ですが、ぜひ時間をかけてゆっくり見学してみてほしいところです。

■詳細情報
・名称:ロイオス教会
・住所:Largo do Conde de Vila Flor 7000 Evora, Portugal
・地図:

城壁内の旧市街を街歩き


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一通り観光名所を回ったあとは、旧市街をぐるっと囲む城壁沿いに、ぶらぶらと街歩きをしてみてはいかがでしょうか。小さな路地裏にあるパン屋さん、生活感のある住宅街など、また違った目線でエヴォラを楽しめます。

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ちょっと小道に入るだけで、こんな美しい景色が待っています。


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そして、街歩きの休憩がてら食べてほしいのが、エヴォラの銘菓「ケイジャーダ・デ・エヴォラ」。このお菓子は、ポルトガル各地で見かける「ケイジャーダ」という、フレッシュチーズを使った焼き菓子のエヴォラ版。街のカフェやケーキ屋で必ず見かけるので、ぜひ試してみてくださいね。

エヴォラへのアクセス・詳細情報

電車の場合、リスボンの「オリエンテ駅」から特急列車で1時間40分。バスの場合は、リスボンの「セッテ・リオス・バスターミナル」から約1時間45分。

■詳細情報
・名称:エヴォラ
・地図:

コインブラ


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ポルトガル第三の都市「コインブラ」は、世界最古の大学の一つであるコインブラ大学があることで有名です。13世紀に建てられた歴史ある大学は、2013年に世界遺産にも登録されました。

必見は、世界一美しいと評されるジョアン5世図書館。そして、装飾タイルのアズレージョで覆われた大学内の教会も美しいです。


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こちらは旧市街の中心にある大聖堂。周辺には地元民にも評判のレストランが多数あるので、ランチやディナー時に合わせて訪れるのがおすすめです。

世界遺産のコインブラ大学


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大聖堂から徒歩6分ほどで、コインブラ大学に到着。広々とした広場を中心に、歴史ある建物の数々が並んでいます。

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こちらは、世界一美しい図書館と評される、大学図書館。入り口でツアーに申し込まないと、内部の見物はできません。混み具合によっては、待つこともあるかもしれませんが、待つ価値は大いにありますので、ぜひ見学してみてください。


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そして、こちらは大学内にある教会。壁一面が、様々なデザインのアズレージョで覆われ、圧巻の美しさでした。

■詳細情報
・名称:コインブラ大学
・住所:Paço das Escolas 3004-531 Coimbra
・地図:
・公式サイトURL:https://www.uc.pt/

美しい旧市街を散策


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大学を見学し終わったら、旧市街へ。大学都市らしく、オシャレなカフェやバーがたくさんあり、どこも若者でにぎわっています。


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メインストリートでは、コインブラ大学の女学生たちがパフォーマンスをしていました。「夏休みの間、こうしてパフォーマンスをしてお金を稼ぎながら、みんなでポルトガル各地へ旅行しているの」と、目をキラキラさせて話す姿がとても素敵でした。


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こちらは旧市街の中心にある大聖堂。周辺には地元民にも評判のレストランが多数あるので、ランチやディナー時に合わせて訪れるのがおすすめです。


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夕焼けと街並みの風景は、感動する美しさ。ポルトから電車で1時間、リスボンからも1時間半の距離でアクセス抜群なので、ぜひ訪れてみてほしい街の一つです。

コインブラへのアクセス・詳細情報

電車の場合、リスボンの「オリエンテ駅」から直通で、「コインブラB駅」へ。ここだと観光のメインエリアからは遠いので、そこから1駅各駅停車に乗り換え「コインブラ駅」まで出る必要があります。

コインブラB駅までで最短1時間半ほど、コインブラ駅までだと乗り換えを含めて2時間ほどかかります。

■詳細情報
・名称:コインブラ
・地図:
・公式サイトURL:https://www.travel-in-portugal.com/coimbra

シントラ


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イギリスの詩人バイロンが「この世のエデン」と称えたリスボン近郊の街「シントラ」。宮殿や城壁、王宮など歴史的価値ある建物が点在しており、1995年に「シントラの文化的景観」として、世界遺産に登録されました。

まるで絵本の中の世界!ペーナ宮殿


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こちらは、シントラで1番人気の観光地である「ペーナ宮殿」。カラフルで奇抜なデザインがSNSで広まり、近年爆発的に人気を集めています。

さまざまな時代に増築が繰り返された結果、ゴシック・マヌエル・ルネッサンス・イスラムなどの建築様式がミックスされ、現在のユニークな外観となったそう。


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赤・黄・青とカラフルな色彩と、ゴージャスなデザインに、まるで絵本の世界に入り込んだような錯覚を覚えます。


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敷地内にはカフェがあるので、昔々王族たちが眺めたであろう絶景を見ながら食事をしてみてはいかがでしょうか。

■詳細情報
・名称:ペーナ宮殿
・住所:Estrada da Pena, 2710-609 Sintra
・地図:
・アクセス:シントラ駅よりバスで約30分「Pena Palace」下車すぐ
・営業時間:9:45〜19:00(3月〜10月)10:00〜18:00(11月〜2月)※入場は閉館45分前まで
・定休日:1月1日、12月25日
・電話番号:+351 21 923 7300
・料金:€14(3月〜10月)、€11.50(11月〜2月)
・公式サイトURL:https://www.parquesdesintra.pt/parques-jardins-e-monumentos/parque-e-palacio-nacional-da-pena/

感動の絶景が見られる、ムーア人の城壁


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次におすすめなのが、ペーナ宮殿から徒歩で12分ほどで行ける、ムーア人の城壁。ここは、7~8世紀ころムーア人によって築かれた城跡で、標高450mの山頂に見事な城壁が続き、すべて徒歩で回れます。


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この天空にそびえ立つ城壁から眺める景観は、言葉を失う美しさ。深い森に囲まれた、シントラの町並みを見下ろせます。

■詳細情報
・名称:ムーア人の城壁
・住所:Parques de Sintra-Monte da Lua, S. Pedro de Penaferrim, 2710 Sintra
・地図:
・アクセス:シントラ駅よりバスで約30分「Pena Palace」下車、徒歩10分
・営業時間:10:00~18:00
・定休日:なし
・電話番号:21 923 7300
・公式サイトURL:https://www.parquesdesintra.pt/

シントラの旧市街


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こちらは、シントラの旧市街の街並み。リスボンから日帰りで来る人が多いため、時間が足りず後回しにされがちですが、とても可愛らしく、30分もあればまわれてしまうのでぜひ立ち寄ってみてほしいスポットです。


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青や黄色など、ペーナ宮殿を彷彿とさせるカラフルな建物が並び、フォトジェニックな街並みが魅力的。

シントラへのアクセス・詳細情報

電車の場合、リスボンの「ロシオ駅」から平日なら10分おき、休日は15分に1本程度シントラ行きの電車が出ていて、所要時間は約1時間です。

■詳細情報
・名称:シントラ
・地図:
・公式サイトURL:http://www.ezportugal.com/sintra-portugal

ポルトガルの可愛い小都市へ足をのばしてみよう

今回紹介したのは、美しいポルトガルの各都市の中でも「本当に行ってよかった!」と自信を持っておすすめできる、それぞれ全く違った魅力にあふれる街々。

フォトジェニックなアヴェイロやコスタノヴァ、歴史を感じるエヴォラとコインブラ、イスラムとの融合文化が垣間見えるファロとタヴィラ、絵本の世界に入ったかのようなシントラ、どこもぜひ実際に行ってみてほしい場所です。

リスボンやポルトから日帰りで行ける都市もあるので、時間に余裕のある方はぜひ小都市のほうへも足を運んでみてください。きっと心に残る、自分だけのお気に入りの風景に出会えますよ!

ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

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