慣れ親しんだ和食も良いですが、旅から帰ってくると海外の料理が恋しくなるもの。本記事では、「全196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ」の本山尚義シェフが考案した、じゃがいものレシピをご紹介します。
特殊な材料や調味料は必要ありません。スーパーで購入できるものを使って、気軽に世界の料理を作ることができますよ。
アヒ・デ・ガジーナ(鶏肉のイエローペッパー煮込み)/ ペルー料理
イエローペッパーでつくったカレーのような料理。食パンでとろみをつける調理法も新しい。食べると、じわ〜っと汗をかきます。爽やかな見た目と風味が夏にぴったりです。
材料(2人分)
鶏むね肉(300g)、食パン(6枚切り・1/2枚)、牛乳(1カップ・200cc)
A:にんにく(みじん切り・1かけ)、玉ねぎ(1個・薄切り)
サラダ油(大さじ1)
B:イエローペッパー(大さじ2)、パルメザンチーズ(大さじ1)
じゃがいも(ゆで2個・薄切り)、ゆで卵(2個・縦に4等分)
塩(小さじ1)、胡椒(小さじ1/2)
作り方
1.鍋に鶏肉と水(分量外)を入れ、一煮立ちさせる。アクを取り、弱火で20分ゆでる。粗熱がとれたら細かく指で裂き、ゆで汁にそのままつけておく。
2.パンを牛乳に浸し、5分置き、ミキサーにかける。
3.別の鍋に油を熱し、中火でAをしんなりするまで炒める。2を加え、弱火で15分煮る。1とゆで汁を加え、カレーくらいの固さに調整する。塩・胡椒で味をととのえる。
4.ごはんとじゃがいもにかけて、ゆで卵を盛り付ける。
アヒアコ(じゃがいもとコーンのスパイシーチキンスープ)/ キューバ料理
キューバのソウルフード(スープ)です。じゃがいもとコーンとアボガドの食感が楽しい!生クリームとパクチーとケイパーが絶妙!
材料(2人分)
A:もも肉(1/2枚)、パクチー(3枝)、にんにく(おろし・小さじ1/2)、水(2カップ・400cc)
じゃがいも(2個・一口大)
ホワイトジャイアントコーン(あれば・6個)、塩(小さじ1/2)
B:ケイパ ー(3粒・みじん切り)、アボカド(1/2個・サイコロ大)
生クリーム(適量)
C:長ねぎ(小さじ1・みじん切り)、パクチー(小さじ1・みじん切り)、鷹の爪(小さじ1・みじん切り)、サラダ油(大さじ1)
作り方
1.鍋にAを入れて、一煮立ちさせ、弱火で30分煮込む。鶏肉だけ一度取り出し、細かく割く。
2.じゃがいもを加え、弱火で15分くずれるほど柔らかくなるまで煮込む。Aを戻し、ジャイアントコーンを加え、塩で味をととのえる。
3.器に盛り付け、Bをトッピングして、生クリームを回しかける。Cを混ぜて、お好みで添える。
ロティ(カレー味のじゃがいもクレープ包み)/ グレナダ料理
アジア圏でも食べられるロティ(クレープ包み)ですが、中米では甘くないおかず系が主流です。 スパイスをきかせた具材をスナック感覚でどうぞ。
材料(2人分)
じゃがいも(2個)
A:ガラムマサラ(小さじ1/2)、クミン(小さじ1/2)、コリアンダー(小さじ1/2)、ターメリック(小さじ1/2)、塩(小さじ1)
ソフトトルティーヤ(市販・2枚)、オリーブオイル(大さじ2)
作り方
1.じゃがいもをゆでる。ボウルにじゃがいもを入れて、マッシュし、Aを加え、よく混 ぜる。
2.トルティーヤに1の半量をのせ、くるっと巻く。これを2本つくる。
3.フライパンに油を熱し、2をのせ、弱火で表裏10分ずつ、焼き色が付くまで焼く。
ヤンソン・フレステルセ(じゃがいもとアンチョビのグラタン)/ スウェーデン料理
焼きあがったときの香りは悶絶もの。生クリームのミルキーさにアンチョビの塩っ気。美味しさがずーっと口の中に残ります。
材料(2人分)
A:牛乳(1カップ・200cc)、生クリーム(1/2カップ・100cc)、塩・胡椒(少々)
玉ねぎ(1/2個・薄 切り)、バター(大さじ1・12g)、じゃがいも(3個・拍子切り)、アンチョビ(1 缶・50g)
作り方
1.鍋にAを入れ、沸騰直前まで温める。
2.フライパンにバターを熱し、中火で玉ねぎをしんなりするまで炒める。
3.耐熱皿にじゃがいも(半量)を入れて、2とアンチョビをのせ、さらに残りのじゃが いもをのせ、 1を注ぐ。
4.200度のオーブンで30分、焼き色が付くまで焼く。
ツェペリナイ(ミートボール入りじゃがいも餅)/ リトアニア料理
リトアニアでもっとも有名なのがこの料理。じゃがいも餅は不思議な見た目ですが、一度食べたらクセになるもっちり食感です。
材料(2人分)
じゃがいも(3個・すりおろし)、じゃがいも( 1個・マッシュ)、片栗粉(大さじ3)
A: 合びき肉(250g)、 玉ねぎ(1/2個・みじん切り)、塩(小さじ1/2)、胡椒(少々)
B: ベーコン(50g・5mm幅)、玉ねぎ(1/2個・みじん切り)
C:サワークリーム(1/2カップ・100cc)、塩(小さじ1/2)、胡椒(少々)
作り方
1.すりおろしたじゃがいもをふきんで包み、絞る。しぼり汁は水気だけを捨てて、沈殿したでんぷ んは残す。ボウルにマッシュしたじゃがいも、絞ったじゃがいもとでんぷんを入れ、片栗粉を加え、よく混ぜる。
2.別のボウルにAを入れ、こねる。
3.1と2を8等分し、1で2をラグビーボール型に包み込む。それを弱火で20分ゆでる。水 気を切って盛り付ける。
4.Bを別の鍋に入れ、中火で香りが出るまで炒める。Cを加え、サワークリームが溶けたら火を止め、4にかける。
ブランボラーク(ビールの国のじゃがいもお好み焼き)/ チェコ料理
じゃがいも生地でソーセージとザワークラウトをサンド。ビールが有名なチェコらしい料理です。子どもはお昼に、大人は夜のお酒がすすみます。
材料(2人分)
じゃがいも(3個)
A:卵(1/2個)、にんにく(おろし・小さじ1/2)、マジョラム(あれば・小さじ1)、小麦粉(大さじ3)、塩(小さじ1/2個)、胡椒(少々)
バター(大さじ1・12g)、ソーセージ(4本・ゆで)、ザワークラウト(市販・200g)
作り方
1.じゃがいもをすりおろし、Aを混ぜる。
2.フライパンにバターを熱し、弱火で1を表裏10分ずつ、きつね色になるまで焼く。(半量ずつ丸く広げる)
3.皿に2とソーセージ、ザワークラウトを盛り付ける。
オジャクリ(パクチーをのせたジャーマンポテト)/ ジョージア料理
「ジョージア風ジャーマンポテト」と言われる豚肉と野菜とポテトの炒めもの。フライドポテトが味を吸って美味しい。ワインビネガーでさっぱり食べられる味です。
材料(2人分)
じゃがいも(2個・2cm幅)、豚ロース肉(カツ用)(2枚・一口大にカット)、サラダ油(大さじ2)、玉ねぎ(1/2個・薄切り)
A:パプリカ(赤・黄)(各1/4個・薄切り)、ピーマン(1/2個・薄切り)、ワインビネガー(30cc・大さじ2)、塩・胡椒(少々)
パクチー(1束・ざく切り3cm)
作り方
1.フライドポテトをつくる。じゃがいもを180 度の油で7分揚げる。
2.フライパンに油を熱し、中火で豚肉を5分焼く。玉ねぎを加え、中火でしんなりするまで炒める。
3.Aと1を加え、中火で5分炒める。皿に盛り付け、パクチーを飾る。
シュバ(ミルフィーユ仕立てのポテトサラダ)/ モルドバ料理
具材を型に重ねてつくる、華やかなポテトサラダ。おしゃれで、味はもちろん美味しいので、持ち寄りパーティーなどでつくりたくなる料理です。
材料(2人分)
A:じゃがいも(2個・短冊切り)、にんじん(1/2個・短冊切り)
玉ねぎ(1/2個・みじん切り)、ビーツ(缶詰50g・粗みじん切り)、アンチョビペースト(10g)、ゆで卵(1個・みじん切り)、パセリ(小さじ1・みじん切り)、マヨネーズ(50g)
作り方
1.中火でAを5分ほどゆで、それぞれ粗みじん切りする。
2.底が抜ける丸いケーキ型の底に、じゃが いも→マヨネーズ→にんじん→マヨネーズ→じゃがいも→玉ねぎ→アンチョビ→マヨネーズ→ビーツ→ゆで卵→パセリの順で、薄く塗り重ねる。
プラージェンクロンピール(じゃがいもと玉ねぎの香ばしい炒めもの)/ スロベニア料理
(写真下)
手軽につくれるのに、味わい深いじゃがいも料理。玉ねぎの甘みもきいています。現地では肉料理や煮込み料理と一緒に食べます。
材料(2人分)
じゃがいも(ゆで・2個)、玉ねぎ(1個・みじん切り)、バター(大さじ1・12g)、塩(小さじ1)、胡椒(少々)
作り方
1.フライパンにバターを熱し、玉ねぎを茶色になるまで炒める。
2.じゃがいもを加え、塩・胡椒を振り、つぶしながら炒める。
ボサンスキ・ロナッツ(ヨーロッパの肉じゃが)/ボスニア・ヘルツェゴビナ料理
肉じゃがのような、 ボスニアの郷土料理です。
材料(2人分)
A:牛もも肉(200g・一口大)、水(2と1/2カップ・500cc)
B:じゃがいも(1個・角切り)、玉ねぎ(1個・くし切り)、 にんじん(1/2本・角切り)、カットトマト(1/2缶)
塩(小さじ1)、胡椒(少々)
作り方
1.鍋にAを入れて、一煮立ちさせる。アクを取り、弱火で2時間ゆでる。牛肉を取り出し、粗熱をとってから一口大に切る。
2.ゆで汁に牛肉を戻し、Bを加え、一煮立させる。塩・胡椒で味をととのえ、弱火で30分煮込む。