旅人だったら誰でも知りたいあんな疑問やこんな疑問を、プロフェッショナルたちに直撃してみた「プロフェッショナルに聞いてみようシリーズ」。今回は医者に旅先での病気に関する疑問を聞いてきました!
今回のプロフェッショナル:医者・柿本卓也
大学在学中から長期休暇の度に海外旅行をし、旅行医学にも興味を持ちました。現在はその経験も生かし、あらゆる症状・疾患に対応するべく「総合診療科」の道に進み、日々多くの患者さんを診ています。既存の医師の生き方に捉われない「エクストリーム総合医」として、医療情報やライフスタイルなどについて今後も発信していこうと思います。
質問:海外旅行中によくかかる病気ってあるんですか?
普段は薬や病院が近くにあるけど、万が一海外で病気にかかったら不安でしょうがない…。事前にかかりやすい病気が分かっていれば、対策ができるのに…。
そんな疑問を医者である柿本卓也さんに聞いてきました!どうやらかかりやすい病気があるそうです。
回答:「旅行者下痢症」と言う病気があります
海外にある程度行ったことがある人なら1度はなったことがありますよね。そう、下痢です。医学的な正式名称で言うと「旅行者下痢症」です。これは食中毒も含めた、海外で起こる下痢の総称です。
海外滞在中の下痢には食中毒だけでなく、油や硬水、ストレスが要因のものも多くあります。1ヶ月以上海外に滞在する旅行者のうち約半数の人が下痢を起こすと言われており、やはり群を抜いて頻度が高いです。
エコノミークラス症候群は有名ではありますが、「肥満」「50歳以上」「妊娠中・出産後」などのリスクがない人に起こる頻度は低いです。また、デング熱やマラリアといった海外特有の感染症も頻度としては低いです。
しかし、海外特有の病気は命に関わるものも多いため、頻度は低くとも対策は必ずしなければなりません。
次回のプロフェッショナルに聞いてみよう〜医者編〜は「タイで予防接種を受けると安くなると聞くけどどうなの?注射の中身は一緒?」。お楽しみに!
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