ライター
西嶋 結 ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。本の仕事をしています。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。有給休暇をフル活用して弾丸旅に繰り出すべく、筋トレに励んでいます。

TABIPPO札幌支部の代表を務め、2018年12月16日に行われたBackpackFESTA札幌の大成功を導いた青木良祐(ロイ)。

そもそもTABIPPOとの出会いは?BackpackFESTAにかける想いは?BackpackFESTA札幌で印象に残った出来事は?など、その心のうちを詳しく聞いてみました。

青木良祐(ロイ)

1993年生まれの24歳。大学3年終了時に夢がないまま就活をすることに疑問を感じ、オーストラリアに2年間ワーホリへ。渡豪3日目で、自転車を買い、人生初の旅となる自転車旅をする。大陸の東半分10,000kmを走破し、オーストラリアの広大さと人々の暖かさに魅了され、自転車旅の虜になる。札幌に戻り、TABIPPO学生支部札幌代表をしながら、2019年からの日本一周&世界一周自転車旅を計画中。

――まず、自己紹介をお願いします。

青木良祐(ロイ)です。TABIPPO学生支部の札幌代表を務めて2年目になります。

――BackpackFESTA札幌、お疲れさまでした! 当日、札幌で「バックパックフェスタ参戦」のハッシュタグがTwitterのトレンド1位になったんですよね。会場の盛り上がりがうかがえます。

会場の一体感がすばらしかったですね。700人収容できる道新ホールで開催したのですが、地方都市ということもあり、700人も集まるわけがないだろうと決めつけられてしまっているところもありました。そもそも「札幌に700人も旅好きな学生がいるの?」と思いませんか?


――たしかに大都市といえど、700人ってすごい数ですよね。

でもその会場が満員になったんです! その700人全員が旅というひとつのものに向かっていて、「こんなに盛り上がる空間は他にない」と感じさせられました。

 


――当日はどんな気持ちでしたか?

感動でずっと泣いていましたね(笑)。昨年も同じイベントを開催したのですが、そのときの来客者数は250人。1年で3倍になったわけですよね。


――3倍! 3倍もの人を集めた理由はどこにあったんでしょうか。

スタッフ一人ひとりに「イベントを成功させたい」という強い気持ちがあったことだと思います。もちろん昨年も同じ思いだったのですが、今年は全員がさらに深くTABIPPOの理念を理解してくれたように感じています。「若者にもっと旅に出てほしい」「多くの人にイベントに来てもらいたい」という一心で、自分の友だちをたくさん呼んでくれました。


――誰よりもロイさん自身がその理念を体現しているように感じます。

そうなんです。実は大学生のとき、まったくやりたいことがなかったんです。オーストラリアへワーホリに行くまでの3年間、学生生活を無駄にしたという気持ちがありました。旅が好きになって人生が変わったと感じています。

――だからこそ、BackpackFESTAに熱い想いを持っているんですね。

当時の僕のように、無駄な学生生活を過ごしている人や、変わりたい気持ちはあるのにきっかけが見当たらない人にぜひBackpackFESTAに来てほしい。「旅が好きかそうじゃないか」「TABIPPOのスタッフと仲がいいかどうか」は関係なく。


――当日、特に印象に残った出来事を教えてください。

一番うれしかったのは、イベントが終わったときに「旅に出たくなった」と話している人を目撃したことです。「楽しかった」「旅に出たい」という感想を僕たちスタッフに直接言ってくれる人はたくさんいるのですが、心の底から出た本音を聞けたようでうれしかったですね。


――世界一周航空券をかけたプレゼンコンテスト「DREAM」の様子についてお聞かせください。

予選を勝ち抜いて当日プレゼンしてくれたのは、それぞれに違った個性を持つ5人でした。その中に「世界の教育格差をなくす旅」というテーマでプレゼンしてくれた、北海道の女子高生がいました。

当日、客席にも高校生がたくさんいました。自分と同じ地元の高校生が700人の前で堂々とプレゼンしているのを、どんな気持ちで見ていただろうと思います。きっと大きな刺激を受けてくれたはず。

――ゲストのあんちゃさんとるってぃさんのトークはいかがでしたか。

僕自身、すごく刺激を受けました!

――おふたりのトークには、どんなメッセージが含まれていましたか。

「自分の環境を変えるために、海外に出て刺激を受けよう」とおっしゃっていましたね。

――特にあんちゃさんは北海道のご出身。お客さんたちは、「自分たちに向けて話してくれている」と強く感じられたでしょうね。

そう思います。「海外に行くべき理由」なんて記事や書籍はたくさんあるけれど、イベントという狭い空間のなかで、ふたりが自分のためだけに話してくれるわけです。説得力も刺激も違ったはず。

――交流会も盛り上がりましたか?

盛り上がりました! 70~80人ほど参加してくれました。

――どんなことをお話しされていたんでしょうか。

「北海道の学生」という同じ立場の人がどんなことを考えてどんな夢を持っているのか、どんな旅をしてきたのかを話していたようですね。たった2時間の交流会ですが、いろんな人の人生を知れる、貴重な場だと思います。

――BackpackFESTA札幌に参加してくれた方に向けてメッセージをお願いします。

Twitterのトレンドは地域やユーザー属性によってカスタマイズされるのですが、僕や周りの知人などの間で、#バックパックフェスタ参戦 のハッシュタグが1位に表示されました。

僕たちの「若者が旅する文化をつくる」活動は目視することが難しく、なかなかその浸透を感じることができません。しかし、こうしてトレンド1位を獲得したのは、紛れもなく「若者が旅する文化」をつくったことの証明だと思っています! 札幌の若者の中でイベントが広まっているんだという感覚を持ててすごく誇りに思いました。

――まだまだ別会場でのイベントが控えていますが、どんな方にBackpackFESTAに参加してほしいですか。

「海外が好きで旅をしてみたいけど、一歩踏み出せない」方にぜひ参加してもらいたいですね。必ず楽しい時間を過ごせます。僕が保証します。

変わりたいと思っている人は多いはず。そのきっかけのひとつとして、誰かの話を聞いてみること、イベントに行ってみることは有効な手段だと思います。BackpackFESTAに参加した日がその人にとっての「旅人になった日」になればうれしいですね。

――「旅人になった日」は、今回のBackpackFESTAのテーマですよね。ロイさんの「旅人になった日」はどんな日でしたか?

居酒屋のカウンターで、隣のおっちゃんに話しかけられた日ですね。

――えっ?

タバコ、酒、飲み会が大好きな「ザ・大学生」だったときのことです。よく一人で飲んでいたのですが、ある日カウンターで焼き鳥を食べていると、隣のおっちゃんが「火、貸してくれん?」と話しかけてきたんです。

――それから……?

ライター
西嶋 結 ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。本の仕事をしています。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。有給休暇をフル活用して弾丸旅に繰り出すべく、筋トレに励んでいます。

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