9月21日の国際平和デーに開催されたイベント「PEACE DAY」のトークショーに登壇された伊達敬信さんと長谷川ミラさん。

NPO法人・UMINARIの代表理事として、海洋プラスチック問題を中心に取り組んでいる伊達さんと、アパレルブランドを手掛けつつ、環境問題についても発信しているミラさんは、20代前半の若い世代ながらも率先して環境問題に取り組まれています。

そんなおふたりに、今回は「SDGs活動ってどんなの?」「“意識高い人がやっている”と思われがちですが、実際はどうですか?」「世界のために若い世代ができることって何?」など、気になるところをぶっちゃけて聞いてきました!

伊達敬信
1996年生まれ。NPO法人UMINARI 代表理事、The Yield Lab 顧問、日本UNEP協会 広報委員を務める。環境問題、特に海洋プラスチックごみ問題を中心に、Z世代のリーダーとして国内外におけるサステイナビリティの推進に尽力する。専門領域は持続可能な経営戦略、ユースエンゲージメント等。
長谷川ミラ
1997年7月7日生まれ。南アフリカとのハーフで、著名なデザイナーを数多く輩出しているロンドンの名門美大(セントラル・セント・マーチンズ)に在籍する現役大学生。2017年よりALL GENDER向けの自身のブランド「JAMESIE」を立ち上げ、原宿系の若者に人気に。自身のライフスタイルを発信するYoutubeチャンネルも話題。雑誌やTVで活躍するだけでなく、自身のバックボーンやブランド、ジェンダーレス、環境問題などを自由に発信し“私”を表現するモデルとして活動中。

ーーおふたりがSDGs活動を始めたきっかけは?

伊達さん

僕は学生時代にアディダスでインターンをしていたんです。そのときにたまたま出会った海洋廃棄プラスチックから作られたスニーカーがめちゃくちゃかっこよくて、一目惚れしたんですよね。

それをきっかけに環境問題を調べたことで、ワクワク感と使命感に火がついて、UMINARIの活動を始めました。

長谷川さん

私はロンドン留学に行ったときに、日本との環境や社会問題への意識の差をとても感じたんです。みんながアクティビストで意識が高いわけではなく、それが考えることが当たり前だったんですよね。

既にアパレルブランド「ジェイムジー」を立ち上げていた私は、そのときに「もしかして私が1番、環境に悪いことをしてる!?」って気づいたんです。なぜなら、Tシャツ1枚作るのに約3,000リットルの水が使われているから。お風呂何回分!?って話ですよね。

長谷川さん

今はサステイナブルTシャツも出てきたけど、2〜3年前はなかったからプリントデザインでできることはないかと思い、LGBTQを尊重するレインボーカラーを取り入れたデザインのTシャツを作ったんです。ポップアップストアのスタッフには、来てくださった方に30秒でもいいから絶対説明してもらうようにして。

それによって来てくれた方が「みんなが知らなかったことを知れた!来てよかった」となって、またファンの子から話題も広がるといいなと思っていました。


ジェイムジーのTシャツを着てきてくれた、仲良しすぎる伊達さん!

長谷川さん

それでも調べれば調べるほど、環境問題が深刻であることを痛感して、一時期は服を作りたくも着たくもないと思ってしまって。

そんなときにルーク(伊達さん)と出会ったときに、再生原料を使って服をつくるBRINGを知って、サステイナブルなTシャツの制作を始めることができました。他にも、iPhoneケースなら土に還る素材のものを使用したりと、工夫しています。

ーーこれからのサステイナビリティ業界はどうなると思いますか?

長谷川さん

サステイナビリティはもっとカジュアルに広まっていけばいいなと思っています。正直、「毎日マイボトル持ち歩いてます!」って言っても「それって本当なの?」って思いますよね。

だから「今日は忘れちゃったから、ペットボトルの水を買いました!」と等身大の自分を見せるようにしています。

ペットボトルを買うことが悪いのではなく、その後の処理が大事なので、「キャップとリングを外して分別するって知ってた!?」って伝えたるようにしたり。ミラちゃんがやってるなら私もできるよねって思ってもらえたら嬉しいです。

伊達さん

ペットボトルの捨て方やゴミの分別とかって、みんな思ったよりできてないよね。

長谷川さん

私は気になりすぎて、ゴミ処理場に見に行ったんです。本来、きちんとペットボトルのキャップやリングが分別されていたら、そのまま溶かして再生できるんですよね。

でも、分別されてないから、わざわざ取り出す工程が行われてるんです。これって税金もかかるし、リサイクルの工程も遅れちゃう。

伊達さん

環境問題に取り組んでいる企業もあるけど、僕たち消費者も意識しなきゃいけないよね。

長谷川さん

私も親友に「プラスチックが使われているフタやおしぼりを断らずにもらっちゃうからいけないんだよ」と言われて、消費者も同時並行でやらなきゃいけないなと痛感しました。

伊達さん

1人だけが行動しても、世の中はなかなか変わらないけど、横に広がってトレンドやムーブメントが起これば、企業ももっと対策をしてくれるはずだよね。

長谷川さん

まずは、みんながプラスチックや過剰包装などの問題に気付けるようになってほしいです。そして「他のチョコレートが食べたいけど、紙パッケージのお菓子を買う私の方がかっこいい」って思えるようになれたら最高。

そして紙パッケージのお菓子の売り上げが伸びれば、他の企業も変えてくるはずだから、需要を高めることが大事なんです。

伊達さん

あと僕は物を大事に使うこともみんなに意識してほしいと思っています。僕のジーンズもサステイナブルじゃない普通のものだけど3年以上履いてるし、財布は小学生のときから14年以上使っています。

もちろん、新しい物を買うときにサステイナブルな物を選ぶのも大事。でも物が大量消費されている時代だからこそ、今持っている物を大切にしてほしいです。

ーー海外での生活で学んだことや日本との違いは?

長谷川さん

まずロンドンでは、街中にプラスチックが日本に比べて過剰包装や、プラスチックに包まれている商品を目にすることが少ない。

伊達さん

僕もドイツにいたときに、スーパーで当たり前のようにビニール袋がもらえなかった覚えがあります。まだ僕自身が環境問題への意識があまりなかったので、「なんでもらえないの?」と疑問に思いました。

長谷川さん

ビニール袋を買うにも20円くらいするから、学生にとっては辛いよね。

伊達さん

でも、今となっては、日本は遅れてるなと気付きました。

長谷川さん

あとは日頃からディベートをする習慣があるし、母国のこともよく知っていました。それに比べて私は日本のことを全然知らないと気づいて、すごく恥ずかしかったです。ちゃんと母国の知識を付けなきゃと思いましたね。

伊達さん

日本の常識が世界では当たり前ではないことを気づかせてくれるのが、旅だと思っています。

先ほどのビニール袋の話もそうだし、ドイツは議論することが大事という風潮があるから、10代でも食卓で当たり前のように政治の話をしています。日本ではまだまだ議論する環境がないので、ひとつの課題かなと思っていますね。

編集部
伊藤 美咲 ライター・編集者

1996年東京生まれ。ステキな人やモノを広めるフリーライターです。美容師アシスタント、大手メーカーのカスタマーサポートを経てライターになりました。フリーランスとして活動を始めてからは、東京を拠点に活動しつつ、国内や海外を飛び回るように。普段は多国籍なシェアハウスで暮らしています。旅行と美容と邦ロックが大好き。

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