ライター
土庄 雄平 山岳自転車旅ライター・フォトグラファー

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、大手部品メーカーで営業をしながら、トラベルライターを両立。長期連休は自転車旅に充て、土日は山に足繁く通うアウトドアスタイルを信条とする。 春は桜を愛でながらサイクリング、夏は冷涼な北日本へ自転車で大冒険、秋は秘境の紅葉を求めて登り、冬は輝く樹氷と白銀の世界に魅了される。そんな自然の中へ身を投じる旅がルーティーン。 2020年9月「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞。入賞作品がプリントされたTシャツがグラニフから発売決定。

「ライハのツボ」での出会いをきっかけに、自転車旅人の道へ

photo by Yuhei Tonosyou

いろんな思いが錯綜した旅の1日目。あのときの興奮や充実感は今でも忘れられません。そして、この旅で泊まった宿「ライハのツボ」のオーナーTさんとの出会いが、私の今後に多大な影響を与えてくれたのです。

Tさんが私に与えてくれた影響は数々ありますが、簡単にまとめてみると、大まかには以下の4つ。

①自分の「好き」を共有すること

photo by Yuhei Tonosyou

Tさんが大切にしていたのは、お客さんと一緒に自分も楽しむこと。それは宿の運営スタイルにストレートに表れていて、最初はびっくりしたことを覚えています!

・お客さんが2人以上集まると、BBQか鍋をして盛り上がる
・早朝、Tさんお気に入りの隠れ絶景スポットへ案内する
・翌日時間があれば、自転車で小豆島を案内してくれる

photo by Yuhei Tonosyou

そこには「自分が楽しいことをお客さんにも共有したい!」「もっともっと島の魅力を伝えたい!」といった熱い思いが詰まっていました。それから小豆島を何度も再訪する中で、次第に自分にもその熱量が伝播していったのです。

②自分の足を使って、未知に出会う感動

photo by Yuhei Tonosyou

初めて「ライハのツボ」に泊まった翌日、Tさんアテンドのもと、小豆島を自転車で巡りました。前日は満身創痍だったにもかかわらず、2日目の方が圧倒的にハードな内容で、特に島の最高峰・寒霞渓へと上がる道は、心が折れそうになる壁のような勾配。

photo by Yuhei Tonosyou

「溢れる汗を払いながら、眼前の道に対峙し、自分自身に勝つ」このプロセスを経て辿り着いた「四方指展望台」には、島の渓谷美と瀬戸内海を俯瞰する大パノラマが待っていました。

自分の力で知らない景色を見に行く。この感動は今でも私の旅の原動力となっています。1日目、坂を上りながら根をあげていた弱い私の姿はもうありませんでした。旅を通じて成長を感じた瞬間です。

③日本各地へ自転車旅をするスタイル

photo by Say Yamaguchi

私の旅人としての黎明期に強い影響を与えてくれたTさん。彼との出会いが、旅を後押ししてくれました。

例えば
・「ライハのツボ」は、Tさんがかつて北海道のライダーハウスに感銘を受けて始めた。
→ライダーハウスと北の大地を知りたくなった私は、北海道へ約1100kmの自転車旅へ。

photo by Yuma Onizuka

・「屋久島は最高!屋久島へ行くなら、モッチョム岳には登るべき。止まり木というライハには泊まった方がいい」と言うTさん。
→屋久島へ自転車旅。Tさんのおすすめスポットを全て巡り、登山と自転車旅を両立するスタイルを確立。

photo by Yuma Onizuka

・Tさんが、かつてのお客さんで気が合いそうな人を紹介してくれた。
→旅から帰った後、その人の手ほどきでブルベ(=自転車の200km耐久レース)へ2度出場。走力の飛躍的向上。

photo by Yuhei Tonosyou

このようにTさんと交流する中で、日本各地へ自転車旅をする現在のスタイルが培われたのです。そしてそのスタイルが、他のトラベルライターとは大きく異なる、自分自身のアイデンティティになっています。

④「好き」を仕事にすることへの憧れ

photo by Yuhei Tonosyou

大学卒業後、サラリーマンになるのが自然な社会の中で、自分の好きなことで食べていく、という目から鱗の価値観に出会わせてくれたのが、このTさん。

自分の周囲を笑顔にしながら、悠々自適に暮らしている姿が印象的で、自分もいつか「好きなこと=仕事」を叶えたいと漠然と憧れるようになりました。

photo by photo ac
最初は旅=仕事という構想はなかったものの、初小豆島から1年、また1年と時を経るにつれて、旅の経験が増え、いつしか旅で得た経験を仕事に活かせないかな?と考えるように。

しかし私は普通のサラリーマン。旅行業界の中の人でもありません。本業を辞めるリスクは取れず、兼業できるライターを志し、キャリアを歩み始めました。いつか自分の好きなことにフルコミットするのが、現在の私の目標です!

小豆島訪問を通して、ライターとしての強みが磨かれた理由

photo by Yuhei Tonosyou

以上の通り、主に動機・行動の点でTさんから大きく影響を受けた私ですが、一方で、トラベルライターとして私の能力と存在価値を底上げしてくれたのは、間違いなく「小豆島」に出会えたからです。

小豆島は一つの離島でありながら、風景やアート、歴史や食など、実に多様な魅力に溢れていて、再訪するたびに必ず新たな発見があります。一度訪れた場所でも、季節を変えると風景が180度変わったり、見方を変えれば、また新たな面白い表情が見えてくるのです。

photo by Yuhei Tonosyou

10回以上にわたる再訪では、いつも自分なりに旅のテーマを設定してきました。その中で撮影した写真は7,000枚近く、被写体も実にさまざま。最終的には、道や山、ダムといった、一見旅行とあまり結びつかない内容にも目を向けていったのです。

そのおかげで撮影スキルは短期間で飛躍的に向上。扱えるジャンルやテーマも充実しました。特にアウトドアMIXの新たな旅行スタイルを提案できるようになったため、それがトラベルライター「土庄雄平」としての大きな強みとなっています。

トラベルライターになるために一歩踏み出そう!

photo by Yuhei Tonosyou

以上、個人的な内容になって恐縮ですが、私がトラベルライターとして活動し始めた原点、そして今の私に繋がっている点をまとめてみました。

私が言えるのは、まずは一歩踏み出すことの大切さ。あれこれ考えるのでなく、自分の直感を信じて一度トライすれば、あとは自然と広がっていきます。

自分に素直になることが、自分の強みを見つけるきっかけになるはず!常に感受性豊かに、旅先での経験や出会いを吸収し、絶えず動いていれば活路が見えてきます。トラベルライターを仕事にしてみたいという方は、ぜひご参考いただけたら嬉しいです。

ライター
土庄 雄平 山岳自転車旅ライター・フォトグラファー

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、大手部品メーカーで営業をしながら、トラベルライターを両立。長期連休は自転車旅に充て、土日は山に足繁く通うアウトドアスタイルを信条とする。 春は桜を愛でながらサイクリング、夏は冷涼な北日本へ自転車で大冒険、秋は秘境の紅葉を求めて登り、冬は輝く樹氷と白銀の世界に魅了される。そんな自然の中へ身を投じる旅がルーティーン。 2020年9月「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞。入賞作品がプリントされたTシャツがグラニフから発売決定。

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