今回は、世界で一番長い距離を走るシベリア鉄道を紹介します。シベリア鉄道は極東ウラジオストクからモスクワまでの9,297キロを走破します。ウラジオストクからモスクワまで乗車すると何と1週間!
「1週間は無理……」という方もご安心を。ウラジオストク~ハバロフスクなどの区間利用でも十分に楽しめます。それではシベリア鉄道の情報をお伝えしましょう。
シベリア鉄道のダイヤ
Photo by 新田浩之
シベリア鉄道は9,000キロ以上もある路線なので、全ての列車を書き出すのは不可能です。そこで、この記事では『ヨーロッパ鉄道時刻表2018冬ダイヤ号』を基に主要列車のダイヤをお伝えします。
シベリア鉄道の「王者」というべき列車はウラジオストク~モスクワ間の「ロシア号」です。ウラジオストクからモスクワまで6泊7日もかかります。主なダイヤ(ウラジオストク発)は以下のとおりです。時刻はモスクワ時間なのでご注意ください。
なお、ロシア号は毎日運転ではなく隔日運転です。基本的にウラジオストク発は偶数日、モスクワ発は奇数日です。
ウラジオストク:12:10(1日目)
イルクーツク:11:14(4日目)
ノヴォシビリスク:15:59(5日目)
エカテリンブルク:12:07(6日目)
モスクワ:14:13(7日目)
「1週間も無理!」という方は、中間地点にあたるイルクーツクで途中下車することをおすすめします。イルクーツクは世界最大の湖、バイカル湖の最寄駅。美しい自然を見ながら一服するといいでしょう。
さて「時間はないけどシベリア鉄道を体験したい!」という方はウラジオストク~ハバロフスク間を結ぶ「オケアン号」がおすすめです。「オケアン号」は1日1往復のダイヤで運行されています。ウラジオストク発のダイヤは以下のとおりです。
ウラジオストク:14:00(1日目)
ハバロフスク:1:30(2日目)
時間はモスクワ時間なので、現時時刻では夜の21時に出発し、明朝8:30分に到着します。ウラジオストクとハバロフスクを2泊3日で訪れたい場合に重宝する列車です。他にも北京発モスクワ行きなどの長距離列車があります。詳しくは『ヨーロッパ時刻表』をご覧ください。
シベリア鉄道の車内はどんな感じ?
Photo by 新田浩之
シベリア鉄道は基本的に1等(2人用個室)、2等(4人用個室)、3等(開放型)で構成されています。この中でロシアビギナーにおすすめしたいのは2等。ゆったりと景色を楽しみながら、ロシア人と交流できます。
車内は基本的に綺麗です。ベッドは折り畳み式になっており、すでにベッドメーキングがなされた状態になっています。大きな荷物はドア上の荷物棚に収納します。ベッドとベッドの間には小さなテーブルがあり、そこで食料を広げましょう。
なお、コンセントは極端に少ないので、高性能の携帯バッテリーを持ち込むことを忘れずに。列車には食堂車がありますが、価格が高いので基本的には事前にスーパーで揃えます。