左手にアフリカ大陸、右手にヨーロッパ大陸を眺められる場所があるってご存知ですか?それはジブラルタル海峡!
ジブラルタル海峡って昔学校の地理の授業で習ったような……と思った方もいるはず。私も名前は聞いたことはありましたが、実際どんなところなのか、そしてジブラルタルというイギリス領の国があることは全く知りませんでした。そしてそこが旅人に人気のモロッコ・シャウエンから半日で行けてしまうということも。
そんなミステリアスなジブラルタルにしかない魅力をご紹介します!
ジブラルタル海峡とジブラルタルって?
ジブラルタル海峡はヨーロッパ大陸とアフリカ大陸を隔てる海峡で、モロッコとスペインの間に位置します。幅が一番広いところは45キロメートルありますが、最も狭いところはなんと14キロメートルしか離れておらず、スペインとモロッコがいかに近いかが分かります。
モロッコとスペインの数都市から、毎日多くのフェリーが行き来していて、アフリカとヨーロッパを文化的にも商業的にも繋いでいます。
photo by Shoko_Jyaiko 船の上にあったモロッコの国旗。
ちなみに、ジブラルタル海峡はイギリス領となっており、スペイン側にジブラルタルと呼ばれる国があります。国土面積は6.5㎞²ととても小さく、ディズニーランド13個分というサイズ。そして、ジブラルタルは1704年以降イギリスが占領して以降、イギリス領となっています。
しかし、この地域は地中海と大西洋を繋ぐ玄関口として重要視され、昔から領土争いが絶えず、未だにスペインはジブラルタルをイギリス領とは認めていません。そのため、スペイン側からジブラルタルに入国する際には出国のスタンプは押されませんが、ジブラルタルの入国スタンプは押されます。
photo by Shoko_Jyaiko イミグレーションの建物。遠目にはスペインの国旗も。
人口は約3万人で、イギリス人が約30%と最も多く、それ以外にもスペイン人、ポルトガル人、イタリア人等が暮らしています。ジブラルタルで生まれ育った彼らは「ジブラルタル人」というアイデンティティがあるそうです。
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また、ジブラルタルには独自の国旗や首都、通貨(ジブラルタル・ポンド。しかしイギリスポンドも使用可)があります。
ジブラルタル海峡を渡ってみよう!
photo by Shoko_Jyaiko 女子に大人気なシャウエンからジブラルタルはすぐ!
青の町として人気の観光地モロッコのシャウエンを旅していた際に、地図を見るとジブラルタル海峡がわりと近くにあるということに興味を持ちました。
そして、色々と調べた結果、モロッコ北部のタンジェという港からフェリーでジブラルタル海峡を渡って、スペインのアルヘラシスという港まで行けることが判明!
シャウエンの観光を思いっきり楽しんだあと、タクシーでタンジェに向かいました。道のりは山道で、一時間半~二時間ほどかかった気がします。タンジェには市内に近い港と、市内から離れているTanger MEDという港の二か所あり、それぞれ行き先が異なります。
私たちはスペインのアルヘラシスに行きたかったので、Tanger Med港からのフェリーを選びました。
photo by Shoko_Jyaiko タンジェMED港の様子。
ここのターミナルで片道チケット(35ユーロ)を購入し、出国カードに記入します。ちなみに、私たちが利用したのはFRSというフェリー会社で、ホームページからスケジュールの確認やチケットの事前予約をすることもできます。
photo by Shoko_Jyaiko 私たちが乗った船。
いざ乗船した船はとても大きく快適でした。カフェや展望スペースもあり、ゆっくりくつろぐことができます。観光客らしい乗客は私たちだけで、それ以外はほとんどビジネスマンか家族連れの方々でした。
船がモロッコを出発してジブラルタル海峡を渡り、スペインまでの所要時間は約一時間~二時間。アフリカとヨーロッパは本当に近いのだなぁと実感しました。
photo by Shoko_Jyaiko 船のデッキは誰もいなくて貸し切り状態でした。
乗船途中に船のデッキにあがってみました。すると、左手にはアフリカ大陸、右手にはヨーロッパ大陸が見えて二つの大陸を渡っていることをこの目で確認し、とても興奮しました!
photo by Shoko_Jyaiko さらばアフリカ大陸!
photo by Shoko_Jyaiko ヨーロッパ大陸が見えてきました!
そして、船はスペインのアルヘラシスという港町に到着。ここで入国審査を受け、ヨーロッパに入りました。