ライター
yui ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。

――留学生の1日の流れを教えてください。

朝は8時半から始まります。50分1コマで、午前に4コマ、午後に2コマ。

7コマ目からはオプションで、海外就職、ボランティア、エフェクティブスピーキングの3つの中から、参加したいものを選ぶ形式になっています。もちろん参加しなくてもOKです。

一番人気なのはボランティア。フィールドワークのような形を取っていて、街に出て「ボランティアしてもらえるとしたら、何がいいですか?」というアンケートを取るところからスタートします。庭の草刈りをしてほしいのか、子どもたちに日本語を教えてほしいのか、買い物に行ってほしいのか。ニーズを把握したうえで、どんなボランティアをするのかを考えます。

――ボランティアが、地元の人と交流する手段のひとつになっているんですね。

留学生には、「どんな価値を提供できるのか」を考えてほしいと思っています。そのために、COLORSの教師が間に入り、地元の人たちと留学生をつなげればと。

ダンスが得意な留学生が、地元のダンス教室に飛び込んでダンスレッスンしたことがありましたね。非常に喜ばれていましたよ。

――留学生の週末の過ごし方を教えてください。

ローカルの友達と乗馬や砂丘に行ったり、フィジーを訪れているオーストラリア人やニュージーランド人の旅人と交流したり、ナンパに挑戦したりする人もいますよ。留学生はフィジーの情報を持っているので、彼ら彼女らに観光の情報を提供してあげたりして。

積極的にアクションを起こしたほうがずっと楽しいので、みんな自ら動いていますよ。

――留学中は、土日も勉強で終わってしまうイメージでした。

写真提供:永崎さん

たとえばフィリピン留学には、土日も勉強に打ち込む文化があるようです。それももちろん留学のひとつの形ですが、COLORSの考え方は少し違っています。

宿題もいいけど、たとえば思い切って外国人をナンパしてみるとか、そういった体験をしてほしい。帰国後に話せるネタを持ち帰ってほしいんです。

同じ30万円払って留学に来ても、300万円分の価値を生み出す人もいれば、3万円分の価値しか体験できない人もいる。リターンを最大化することを、常に頭の隅に置いておいてほしいですね。

――300万円のリターン……。たとえば、印象的だった経験はありますか。

留学生と一緒に街に出たとき、途中で昼食を買いました。でも座って食べられる場所がなくて、試しに民家で「食事したいから、庭を貸してくれない?」と聞いてみることに。

返事はもちろんオッケーで、地元の子どもたちとごはんを食べたんです。ごはんと庭をシェアしてお互いに「ごはん、ありがとう」「場所を貸してくれて、ありがとう」と言い合いました。そんなささいな経験から、どれだけ大きな気づきを得るかですよね。

――留学生には、どんな体験をしてほしいですか。

留学の最大のリスクは、「語れる体験がないまま帰国すること」だと思います。もちろん英語力は向上するけど、ビフォー&アフターを示しづらい。それなら、「こんなことをやってきたよ」と語りたくなるようなネタをたくさんつくってあげたいと思っています。

――「ネタをつくる」がキーワードですね。新しい提案かもしれません。


写真提供:永崎さん

情報収集や語学の勉強は、オンラインでもできなくはない。でもフィジー人の価値観に触れるのは、フィジーでしかできません。

英語を話しているときは、日本語を話す自分から離れていて、普段の自分と違う状態だからこそ、新しい価値観をインストールしやすいんだと思います。だからフィジーでは単なる「英語留学」ではなく「価値観留学」を目指して地元の人たちと交流してほしい。自分が常識だと思っているものをひっくり返して、ライフスタイルをアップデートしてもらえれば。

そんなところに、アジアを出て、フィジーにやってくる意味があると思います。まったく異なる価値観を持っている人たちですからね。

――どんな人にフィジー留学してほしいですか?

迷ってる人に来てほしい。迷っているときに新しい情報を入れると、それがプラスになって走り出せるはず。

複雑な日本を出てシンプルなフィジーに来れば、絡まった糸をほどくヒントがもらえるかもしれません。

――永崎さん、ありがとうございました!永崎さんが校長を務めるフィジーの語学学校「COLORS」が気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

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yui ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。

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