ニューヨークの元ミュージシャン。異色の経歴の持ち主が、アートカフェを開いた理由とは?
photo by Shun
しゅん「ジョーさんって、アートカフェをオープンする前は何をしてたんですか?」
ジョーさん「ニューヨークで15年間ミュージシャンをしていたよ。」
しゅん「えぇ、それは初耳です!なるほど。店内BGMがクールですし、はっぴいえんどの『風をあつめて』を知っていた謎が解けました!それからどうしたんですか?」
ジョーさん「今から6年前のある日、ニューヨークで働いていた会社がなくなってしまってね。ミュージシャンとしてやりたいことは全て挑戦して後悔はない。次のステージに進もうと思っていた、ちょうどその頃だったんだ。」
しゅん「もう少し詳しく聞いていいですか?アートカフェを開くことは、ミュージシャン時代から決めていたんですか?」
ジョーさん「いや、会社がなくなってしまったのが急な話でね。何一つその先のことは決まっていなかった。そこで、自転車でアメリカ横断することにしたんだ。自転車に乗ってると自分自身と向き合わなくてはならなくなる。そこで今の自分、過去の自分、これからのこと。6ヶ月かけてゆっくりと見つめ直したんだよ。」
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しゅん「アメリカ自転車横断の旅にはそんな想いが込められていたんですね…。どうしてアートカフェを開こうと思ったんですか?」
ジョーさん「6ヶ月間アメリカを横断して気づいたのが、”ぼくはやっぱりアートが好きだ”。そして”ローカルアーティストのチャンスを広げたい”ってことだったんだ。
ぼくもミュージシャンだったからわかるけど、アーティストが作品を作り続けるのはとても難しいこと。生活もしていかないといけないし。地元のタイのアーティストを応援したい。だからアートカフェを開くことを決意したんだ。」
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しゅん「ジョーさんが旅を通して見つけた答えは、”ミュージシャンとして生きた15年間を、大好きなアートという形で次の世代に繋げていくこと”だったんですね。」
ジョーさん「そうだね。ニューヨークでの自分の知識や経験を周囲の人々にパスしていくことで、今ではいろんな人と関わることが出来るから、この仕事に感謝しているし日々がとても充実しているよ。」
ジョーさん「そしてアーティストの知名度ではなくて、良い作品は良い。そんな時代がくると信じている。だからここに作品を置くかどうかは、それを作り出したアーティストの考え方や想いを聞いて、今ではなく数年後の将来を評価するようにしているんだ。この活動を広めるために、今は作品のサイト作成に力を注いでいるよ。」
まだまだやりたいことは沢山あるけれど、アートカフェを開いて良かったと思っているよ。そう笑顔で語ってくれたのが印象的でした。
ぼくが、タイのチェンマイで見つけた2つの家宝
photo by Shun
世界には、日本とは異なる文化・風習・仕事・恋愛・生活があります。その中で生きる人は、日本では考えられない生き方や考え方を持っているに違いない。
そこに、今後の人生で自分らしく生きるヒントが隠されているのではないだろうか?そんな想いからスタートした「世界の100人に密着インタビュー」。
今回は、1人の旅人であるジョーさんが、アメリカ横断自転車旅を通して、自分の進むべき道を見つけた物語を聞くことが出来ました。
自分の知識や経験を、今度は後世に”伝えていく側”へ。ジョーさんの生き方は、自分の為にと毎日忙しく何かに追われるぼくたちに大切なことを教えてくれました。
……あ、忘れてはいけません。チェンマイには「ゾウさんオルゴール」を探しに来たのでした。
鉄のように芯が通っているのに温かみを感じられる、パープル色のオルゴールを購入。お気に入りの本棚に並べて、ふとした瞬間にジョーさんの話を思い出すきっかけにしたいと思います。
最後に
こうして、いろんな国の人にインタビューして、学び考えることで、大切な人生のピースがまた一つ増えていく。そんな幸せを噛み締めながら、今日もぼくは世界を旅しています。
ジョーさんのアートカフェにある作品は、こちらのWEBサイトで是非チェックしてみてくださいネ!