2日目:1日がかりの縄文杉コーストレッキング
photo by pixta
2日目は、屋久島の中でも伝説級の樹齢を持つとされる縄文杉を目指す、所謂「縄文杉コース」を歩きます。
片道が4時間半ほど、休憩などを含めると往復10時間ほどかかる縄文杉コース。しかも、暗くなると危険なので、出発は早朝が基本です。
この日の起床時間は午前3時過ぎでした。もちろん外は真っ暗。宿を4時前に出発し、路線バスと登山バスを乗り継いで、「荒川登山口」へと向かいます。
photo by Daiki Okamoto
歩き始めたのは、5時30分頃。日の出が早い8月とはいっても、まだあたりは暗いまま。空が明るくなり始めたのは、歩き始めて少し経ってからでした。
木々の間から差してくる太陽の光はとても美しく、エネルギーに満ち溢れていました。それまでは暗い道を歩くことになるので、ライトを持っておくようにしましょう。
photo by Daiki Okamoto
ここで縄文杉コースの概略をご紹介しておきます。コースは簡潔にまとめると、前半がトロッコ道、後半が山道という構成になっています。
トロッコ道は平坦なので比較的歩きやすく、屋久島ならではのトレッキング風景を撮影できるので、写真映えもバッチリです。
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ただ、この道をかなりの長時間歩き続ける必要があり、途中からは少し退屈さを感じるかもしれません。先に言ってしまうと、当然のように帰りもここを通ります。
体力的にはそれほど大変な道のりではないので、できるだけ疲れが出ないよう、自分のペースで歩くことを心がけましょう。
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一方の後半は、少しアップダウンがあり、体力面でかなり消耗する道のりとなります。が、奥に進んでいくに連れて見どころも多くなっていくので、楽しみも増えます。
実際に筆者が歩いた時のタイムスケジュールでは、トロッコ道に片道2時間半、山道に片道1時間半かかり、休憩や昼食の時間をちょこちょことったのを合わせて1〜2時間と、最終的には10時間ほどのトレッキングとなりました。
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登山やトレッキングは完全に初心者だった筆者のスケジュールなので、早くもなく遅くもなく、一般的なペースだと思われます。訪問の際には参考にしてみてください。
では、ここからは縄文杉コースの後半の見どころをズラッとご紹介します。まずは、トロッコ道の終点から30分ほど歩いたところにある「ウィルソン株」。
photo by Daiki Okamoto
苔むす森や縄文杉と並ぶくらい、屋久島で人気のスポットがこちらです。外からだと、巨大な切り株であること以上はわかりませんが、中の空洞部分に入って上を見ると、この景色が。
恋愛運アップのスポットと言われる理由は、これを見ると一目でわかりますね。ポッカリと空いた部分が、キレイなハート型になっています。
ただ、ハートに見えるのは、株の内部のある場所から見たときだけ。内部は10人くらい入れるほどの広い空間となっているので、ハートが見えるスポットを探してみてください。
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ウィルソン株からさらに奥に進んでいくと現れるのが、手をつないでいるように見える「夫婦杉」や、縄文杉が発見されるまで最大とされていた「大王杉」など。
トロッコ道の周辺にも立派な木がいくつも生えてはいますが、樹齢を1000年以上重ねている木々はその迫力も違っています。
このあたりは推定樹齢が2000年を超えるものも多く、進めば進むほど、大きく迫力満点の木々が見られます。ゴールはもうすぐですが、そういった点にも目を配りながら歩いていきましょう。
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そして、とうとう縄文杉が目の前に。4時間近く歩いてきた疲れも、この巨大で神々しい杉の木と対面した瞬間は忘れてしまうことでしょう。
注目すべきは、胸高周囲が16.4メートルという太さ。木の保全のため根元までは近づけませんが、少し距離が離れたところからでも圧倒的な存在感を感じられます。
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縄文杉を見たら、あとは帰り道です。多くの人は縄文杉までたどり着いたタイミングでお弁当を食べ、帰りの道を歩き始めます。
同じ道を戻ることになりますが、行きとは安心感が違うはず。とはいえ、最後まで油断は禁物。
実は、筆者自身が歩いた時に最もツラかったのは最後の最後、トロッコ道の終盤でした。
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すでに一度通った道で少し安心したこともあり、往路よりも写真を撮ることに注力してしまった結果、ペースを乱してしまったように思います。
最後まで油断せず、自分にとって良いペースで歩いてくださいね。
3日目:最終日はあまり無理なスケジュールを組まないように注意
photo by pixta
最終日にするべきことは、帰ることのみです。
屋久島の魅力は、もちろん白谷雲水峡と縄文杉コースだけではありません。他にも多くの見応えあるスポットに溢れています。ですが、前日の疲れが残っている場合もあるので、あまり無理なスケジューリングはしないことをおすすめします。
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ちなみに、筆者の場合はどうだったかというと、3日目の夜に台風が鹿児島を直撃するという予報だったため、朝一の船に乗って鹿児島本島に戻らなければならず、朝ごはんだけを食べてすぐに帰途へ着きました(泣)。
実際に午後はすべての便が欠航になり、そのままだと島に数日間閉じ込められることになったでしょう。
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今回は2泊3日のモデルコースという形でのご紹介でしたが、これはやはり最短の滞在日数だと思います。
雨や台風などのことも考えると、できるだけ日程は長い方がいいというのは、そういった理由から。屋久島へ行く際はそんなところも含めて、スケジュールを組んでみてくださいね。