ライター
多葉田 愛 セールスディレクター

国内外でまちづくりを手がけるUDS株式会社にて広報と新規事業の立ち上げを経験後、株式会社TABIPPOにて観光PRを担当。現在は福岡⇄東京の二拠点生活を送りながら、フリーランス広報ユニット「ふたり広報」を運営。

こんにちは、TABIPPOの多葉田愛です。

リモートワークやステイホームにも慣れてきたけど、なんだかマンネリを感じる…。ワーケーションに出かけて、思いっきりリフレッシュをして、仕事にも集中できたらいいなと思っていたら、三重県鳥羽市でユニークなワーケーション体験ができるとの情報をゲットしました。

なんと鳥羽市は全域が伊勢志摩国立公園内に含まれる全国的にも珍しい場所で、日常の中での非日常を味わえるとのこと!自分の仕事に取り組むだけではなく、地域の方の仕事や暮らしぶりも知りたいという好奇心を持って、鳥羽へワーケーションに出かけました。

三重県鳥羽市ってどんなところ?

東京から電車で片道約4時間、大阪から約2時間半の距離に位置する三重県鳥羽市。その全域が伊勢志摩国立公園に位置し、人々は豊かな自然と一緒に暮らしを営んでいます。

世界ではじめて養殖真珠を育んだ美しい海、独自の暮らしぶりを色濃く残す離島、長年受け継がれてきた海女(あま)文化など、鳥羽ならではの景色や体験に出会うことができます。

漁師に弟子入り?本格的な漁村アクティビティに挑戦

初日の宿である漁師の貸切アジト「Anchor.」にチェックインを済ませて、宿の方おすすめの「漁村アクティビティ」を体験することに。なんと宿の目の前に停泊する漁船に乗って牡蠣イカダの見学や、海藻狩りができるというのです。

早速、服の上から簡単に着ることができるカラフルな水産合羽(カッパ)に着替えて、船着場へ!

体験を案内してくれるのは、ベテラン漁師のダイスケさん。漁師さんって寡黙で話しにくいのかな?なんてイメージがありましたが、カメラを向けたらすかさずポーズを決めてくれるほどサービス精神旺盛で、とってもフレンドリーな方でした。

安全な乗船方法を教えていただき、船に乗って最初に向かった先は牡蠣イカダ。聴き慣れない名前ですが、鳥羽は牡蠣の産地として有名で、イカダを使って牡蠣を養殖しています。イカダから海の奥深くまでロープが吊るされ、そこに牡蠣が育ちます。

ドキドキしながらイカダに乗ったり、ロープを持ち上げたり、牡蠣養殖について体験しながら学ぶことができました。

海の奥深くまで続くロープには牡蠣がたくさん付いています

他にも場所を移して、ワカメや、アカモク(ネバネバとした食感の海藻)狩りをしたり、船の上から釣りをしたりと鳥羽の海を大満喫。普段口にしている海の幸は、こんな風に漁師さんと海が育ててくれたものなんだと発見がありました。

実は、漁業を含む一次産業は5K(きつい・汚い・かっこわるい・稼げない・結婚できない)と言われることもあるそうで、なかなか若い人が職に就きたがらないそう。でも、ダイスケさんを始めとする漁師さん達に出会いそのイメージは一新されました。

体験中も「かっこいい!」と思わず口にしてしまう場面がたくさんあり、地元の人の仕事に触れる貴重な体験に心が動かされました。

アクティビティの詳細やご予約は、「Anchor. 漁師の貸切アジト公式HP」をチェックしてみてくださいね。

海の幸と塊肉の豪快BBQ

漁から帰り身支度を整えた後は、宿からほど近くの高級旅館「サン浦島 悠季の里(鳥羽本浦温泉)」の日帰り温泉へ。Anchor.宿泊者は、特別価格(半額)で入浴することができ、とってもお得。広々とした温泉に心も身体も温まりました。

宿に戻り、待ちに待った夕食です。Anchor.を営む行野さんご夫婦と一緒に、お昼の漁でゲットした海鮮とお肉のBBQを楽しむことに。

手前がアカモク、奥がワカメ

びっくりするほどシャキシャキと歯応えの良いアカモクとワカメ。自分で漁にでかけ、教えていただきながら調理をしたので、美味しさも格別です。

牡蠣は焼きと蒸しの両方で、贅沢に楽しみました。

新メニューだという、じっくりと炭火で焼き上げた塊肉も絶品。BBQを囲みながら、移住を決めたきっかけや、鳥羽ならではの魅力など、鳥羽での暮らしについてたくさん教えていただきました。

漁師のアジトを仲間と貸し切りできる「Anchor.」

宿泊した「Anchor.」は漁師の貸切アジトがコンセプト。港の目の前に位置する最高のロケーションで、鳥羽の海の恵を五感で体験することができます。

Anchor.での時間の使い方は様々。仕事に集中したい時は、広々とした快適なラウンジをワークスペースに。ラウンジには、卓球台やダーツ、ボードゲームも用意されているので、遊びも自由です。

客室はハーバービューで、明るい光が差込みます。リラックスした時間を過ごすことはもちろん、机も用意されているので、打ち合わせなども気兼ねなくできる環境です。

Anchor.には、紹介した漁村アクティビティの他にも釣りや、夜光虫/ウミホタルツアー、テントサウナなど季節ごとに楽しめる体験がたくさん!仕事も休暇もどちらも満喫できる、鳥羽でのワーケーションにぴったりな場所です。

■詳細情報
・名称:Anchor. 漁師の貸切アジト
・住所:〒517-0025 三重県鳥羽市浦村町1558-5
・地図:
・公式サイトURL:https://anchorajito.com/

「海女小屋 はちまんかまど」で、海女さん気分を味わおう

翌日、ランチの場所に選んだのは海女さんによる貝焼きが楽しめる「海女小屋 はちまんかまど」です。

鳥羽から約30分のドライブでたどり着いた場所は、海女の漁で栄えた町、相差(おうさつ)。あさり浜とよばれる海岸沿いに、はちまんかまどは位置します。

小屋に入ると海女さん達が温かく迎え入れてくれました。炭と焼き網のあるかまどで、アワビ、カキ、サザエなどたくさんの貝が目の前で焼かれていきます。新鮮な貝は濃厚な味わいで絶品でした!

海女さん達が、鳥羽の海女文化の歴史や、実際に海に潜っていた時のことをお話してくれたので、美味しさと感謝を噛み締めながらいただくことができました。

食後には浜辺での踊りを一緒に踊ったり、伝統的な衣装を着させていただいたり、楽しい時間を過ごしました。地元の方との交流で思い出に残る体験になりました。

■詳細情報
・名称:海女小屋 はちまんかまど
・住所:〒517-0032 三重県鳥羽市相差町819
・地図:
・公式サイトURL:https://amakoya.com/

独自の文化が根付く島、答志島(とうしじま)へ

次に向かった先は、鳥羽港から北東約2.5㎞の沖合に浮かぶ伊勢湾最大の離島「答志島」。フェリーで20分ほどの移動なので、気軽に訪れることができます。

迷路のような路地が特徴で、3つの集落があり、2,000人ほど(令和2年12月)の島民が暮らしているそう。豊かな海に囲まれた島では、多くの人が漁業に従事しており、漁船や沖合いでの水産加工作業を身近に見ることができます。

答志島には、大漁を祈願する祭りや寝屋子制度などの古い慣習が残り、独自の文化を大切に受け継いでいます。そんな歴史を感じながらのんびりと散歩して、島に流れるゆったりとした時間を満喫しました。

新鮮な魚料理と温泉に癒される「くつろぎの宿 美さき」

都会の喧騒を離れて集中したいという願いを叶える場所が、静かに船が行き交う風景を望む港に佇む温泉旅館「くつろぎの宿 美さき」です。

50年前から家族で営業を続ける美さきでは、最近お客さんの「こんな場所で仕事をしてみたい!」という声に応えて、ワーケーション設備を整えたそう。

客室には窓を望む形で、机が配置され、海を眺めながら仕事をすることができます。ラウンジスペースもあり、気分を変えて作業をすることもできますよ。

仕事に集中した後の楽しみと言えばお食事。朝食・夕食では、島で水揚げされた旬の食材を味わうことができます。仲買人の資格をもつご主人が、毎日島内の市場へ直接行って仕入れているので鮮度抜群です。

美味しいお食事で満たされた後は、館内の天然温泉「玉藻の湯」へ。潮の香りがほのかに漂う自然を感じる露天風呂で、仕事の疲れを癒しました。

■詳細情報
・名称:答志島温泉 くつろぎの宿 美さき
・住所:〒517-0002 三重県鳥羽市答志町415
・地図:
・公式サイトURL:http://misakiryokan.co.jp/

地域の暮らしを体験できる、鳥羽でのワーケーション

週末を使った2泊3日の短い滞在とは思えないほど、地元の方との濃い交流が詰まったワーケーション体験でした。都会にいると忘れてしまいがちな自然の存在を身近に感じ、自然と共に暮らすことの素晴らしさを教えてもらった気がします。

自宅やオフィスに籠もって黙々と作業をする日があってもいいけれど、日本には知らずに過ごすにはあまりにもったいないほど多様な文化や暮らし、自然や地域に根付いた仕事があります。

海と深い関わりを持つ鳥羽の暮らしや、そこに住む人々の仕事は、まるで鳥羽の海の幸のように生き生きとしていて、信念を感じさせるものがありました。家族や友人と、仕事仲間と、これからの時間を共にしたい大切な人とぜひ鳥羽を訪れてみてください。

All photos by Ai Tabata

ライター
多葉田 愛 セールスディレクター

国内外でまちづくりを手がけるUDS株式会社にて広報と新規事業の立ち上げを経験後、株式会社TABIPPOにて観光PRを担当。現在は福岡⇄東京の二拠点生活を送りながら、フリーランス広報ユニット「ふたり広報」を運営。

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