ライター
桃(Momo) フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

旅を仕事にしたい!旅行業界で働いてみたい…!と思いながら就活や転職活動を頑張る人も多いはず。実は旅に関わる資格や検定はたくさんあるんです。毎年多くの人が旅行会社を目指し就職し働いていますが、やっぱり周りと差をつけたいですよね…。何よりもっと楽しく働きたい!

そこで旅行会社出身で現在TABIPPO編集部の桃(@XxPeach)がそんなあなたにおすすめする、旅がもっと好きになる資格・検定8選をご紹介します。

そもそも旅行業界に資格は必要?


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そもそも旅行業界で働くために、資格は必要なのかという疑問ですが、働く場所や仕事内容によります。例えば、旅行会社といえばカウンターに座って接客をするスタッフを思い浮かべることが多いかと思いますが、カウンターやネットで旅行商品を売るために必要な資格はありません。

もちろんこれからご紹介する資格を持っている人と持っていない人を比べて、どちらを取るかは会社次第ですが有利ではあります。

 

一方、訪日外国人のガイドを本格的にやりたい!と思ったら通訳案内士の資格が必要ですし、国内・海外の添乗員になりたい!と思ったら、旅程管理主任者という資格が必要になります。これらは取得していないと仕事ができないので、必要不可欠です。

まずは旅行業界でどんなことがしたいのか、どんな仕事に就きたいのかを考えて資格の勉強をしましょう。もちろん、漠然と旅行業界に入りたい!と思っている人のための資格もありますので、順番にご紹介していきます。

旅行業務取扱管理者


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旅行業務取扱管理者は国家資格です。種類は2種類、国内のみを取り扱う「国内旅行業務取扱管理者」と国内・海外の両方に関わるものの「総合旅行業務取扱管理者」があります。

この資格が活かされるのは、旅行会社を新たに立ち上げるとき。法律で国内旅行のみ販売するなら「国内旅行業務取扱管理者」、海外旅行も販売するなら「総合旅行業務取扱管理者」の資格を持った人たちが、一人いなくてはいけないというルールとなっています。

 

そのため、社内で一人でも持っていれば旅行会社として普通に営業できてしまうのです。国家試験というくらいなので、合格率も低いですが、実際の業務には関係ないことがしばしば…。持っていたからといって必ず仕事に活かせるわけではない資格です。

通訳案内士


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通訳案内士は訪日外国人を日本全国へガイドする時に必要な国家試験です。英語が得意でガイドの仕事がしたい!国内が大好きでもっと多くの外国人に知ってもらいたい!という方はぜひ取得することをオススメします。

 

現在この通訳案内士の資格を持っていなくてもボランティアやアルバイトでガイドができてしまうのが現状ですが、この資格を持っているだけでお給料は一気に跳ね上がります。一方国家試験なので、ただ英語が得意というだけでは合格は難しいのが現状です。

なお、試験は一年に一回しか行われておらず、この日のために何ヶ月も勉強をしている人が大勢いるそうです。

トラベル・コーディネーター(TC)

日本旅行業界(JATA)が主催するトラベル・カウンセラー制度の一種。トラベル・コーディネーターは旅行商品を販売するスタッフの質を高めるために作られた資格です。

例えば業務の流れや世界の飛行機・ホテル・鉄道の知識、オンライン旅行商品が増えてきた中でのインターネットの使い方、さらには政府観光局からの英語資料を読めるようにとの英語対策など、旅行会社に勤めており接客をしている人向けの問題が出題されます。

 

取得方法は春・秋に行われる販売実務、旅行地理、コミュニケーション・スキルそれぞれ3つのコースを受講します。さらに現在、旅行会社及び旅行業関連企業の従事者で実務経験1年以上であり、認定要件を満たしていれば、認定資格の申請が可能になります。

エリアスペシャリスト


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先ほど紹介したトラベル・コーディネーター(TC)も旅行会社に勤めている人なら取っておきたい資格ですが、このエリアスペシャリストも同じく取得しておきたい資格の一つです。海外旅行で人気なエリアを8つに編成し、その地域の歴史や文化、観光・自然などをしっかり学ぶことができます。

 

社内で「このエリアのこの資格を持っています」というとそのエリアに関する業務をさせてくれたり、担当させてもらえることも。自分の中に「このエリアだけは社内で誰にも負けない!」ということを一つ、二つと持っているだけで、他の社員との差ができるので非常におすすめです。

なお、受講は期間内であればオンラインでいつでもどこでもできるので、受けやすい資格です。

観光英語検定

通訳案内士は国家試験ですが、こちらの観光英語検定は検定。1〜3級までレベル別に分かれており、国内で外国人観光客に説明ができる、国内ホテルで英語で接客ができるなど、非常に実用的な検定です。

日常英会話と接客や説明の実用的な英語や使う単語は異なります。もしガイドという職に興味があるなら、いきなり通訳案内士の資格の勉強するよりも、まずはこちらの観光英語検定を受験してみてはいかがでしょうか。

旅程管理責任者

添乗員として国内や海外ツアーに同伴したいという人は、こちらの資格の取得が必須です。こちらは国内旅行のみ添乗できる「国内旅程管理主任者」とさらに国内と海外両方の添乗も可能な「総合旅程管理主任者」の二種類があります。

しかし受験資格がちょっとだけユニークなのが難点。下記3つとも満たしていないと受験をすることができません。

 

・観光庁長官の登録を受けた機関が実施する旅程管理研修の修了者(合格者)
・旅行業法で定めた一定の添乗実務を経験している
・旅行会社または当協会の会員である添乗員派遣会社などに所属している
(参考:旅程管理主任者

旅行地理検定


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株式会社JTB総合研究所が運営している旅行地理検定は、1995年にスタートした歴史ある検定です。日本地理と海外地理の二種類、さらに4級〜1級までとレベル別に分かれています。

旅行がもっと好きになることはもちろん、将来的に旅行業務取扱管理者の資格を取りたい方は、地理検定の国内・海外3級と同じレベルの問題が出題されるそうなので、合わせて効率よく勉強ができます。

 

さらに受験にはオンラインまたは会場で受けることができるので、受験方法を選べるのも良いポイント。ぜひ試してみてください。

世界遺産検定


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世界遺産検定は俳優の鈴木亮平さんが取得していることで一気に有名になった検定です。芸能界でも続々と世界遺産検定の取得者が現れているなど、今一番流行っている検定と言っても過言ではありません。

世界遺産検定のポイントは、受験対策のためのテキストブックが写真集のようでとてもわかりやすく、すっと頭に入ってくること。そして毎年登録される新しい世界遺産も検定の問題の中に含まれているため、いつ勉強しても新しい知識が増えていくのが魅力です。

 

これまでなんとなく回っていた世界遺産も、歴史や文化を知ってなぜ建てられたのか、なぜここにあるのか、なぜ世界遺産に認定されたのかという深いところまで知ることができ、海外旅行が一気に楽しくなること間違いありません。

4級〜1級、さらにはマイスターという5段階に分かれているので、まずはテキストを見てどの級を受けるか決めてみましょう。

資格・検定を取るともっと旅が好きになる

旅行業界で働く多くのケースで必要不可欠な資格や検定はありませんが、自分の知識を深めるための勉強であり、さらにはお客様に正確な情報を提供することで、契約を取れる可能性が高くなることは間違いありません。

旅行業界で働くならば、世界について、地球について知っておくことに一切の損はありません。もし別の業界で働くことが決まっても、旅好きならここまで紹介した資格を持っていることで、もっともっと自分の中の「旅」が素晴らしいものに変わるはず。

ぜひご紹介した資格・検定のテキストをまずは開いてみて、挑戦できるものはどんどんしてみてくださいね!

そして資格を取ったら次は職探し。「やっぱり旅に関わる仕事がしたい!」「旅人を活かして仕事をしたい!」転職を考えている旅人は、就職・転職支援サービス「旅人採用」をぜひ使ってみてください。世界を旅した旅人のためのサービスで、旅人じゃなきゃ雇えない!という企業ばかりが集まっている素敵なサービスです。

旅人だからこそできること、経験してきたことを、ぜひ「旅人採用」を通じてアピールし、仕事に活かしていきましょう!みなさんが素敵な仕事を見つけられますように。

ライター
桃(Momo) フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

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