ロンドンの街中
ライター
めあり TABIPPO CARAVAN

幼少期はドイツで育ち、香港留学、シンガポール駐在を経て現在はイギリス・ロンドン在住の会社員。5大陸制覇済み。価値観を広げるべく、未知の景色や文化を求めて国内外を旅する日々。趣味は舞台やライブなどエンタメ鑑賞。推し活にも全力です!♡

年々変わる世界情勢。イギリスも例外ではなく、物価の上昇やキャッシュレス化など、以前の旅行体験とは大きく違う場面も増えました。

初めての方にとってはもちろん、リピーターでも「前と同じ感覚で大丈夫かな?」と不安になることもあるかもしれません。

そこで今回は、現地で暮らす筆者が、ロンドン旅行で失敗しないための準備や注意点をまとめました。事前に知っておくだけでトラブルを防ぎ、旅をもっと楽しめるヒントをお届けします!

治安・防犯面での注意点

ブリックレーン
ブリックレーン

イギリス旅行で気をつけたいことのひとつが治安面。日本と同じようにはいかなかったり、不便だなと感じる点もあるので、事前の準備を意識しましょう。

スリ・置き引き対策:狙われやすいポイント

ロンドン観光でもっとも多いのがスリの被害です。とくに最新機種のスマートフォンを狙われることが多く、筆者自身も被害に遭った経験があります。抜き取られてもすぐには気づけないことも……。

スリ対策のおすすめは、首や肩からかけられるタイプのスマホストラップ。地下鉄や電車に乗るときはドア付近を避けて奥へ、街では歩きスマホを控えるなど、ちょっとした工夫でリスクは減らせます。

観光スポットだけでなく、住宅街の近くでも駅1つ違うだけで雰囲気が変わるのがロンドン。「海外にいる」という気持ちを常に持って、少し緊張感を持って歩くと安心です。

今やキャッシュレス決済が主流。安全に使うコツ

2025年のイギリスはキャッシュレス社会。スーパーマーケットや交通機関、カフェやレストランなど、むしろ現金が使えない場面も多いです。実際に筆者も、イギリスに引っ越した2024年以降、一度も現金を使っていません。

しかしその一方で、クレジットカードの被害に遭う方も少なくないのが現状です。

もっとも注意したいのが、クレジットカードのスキミング被害。とくに地下鉄駅の端末でカード情報を抜かれるケースが多発しており、筆者の知人もこの手法で旅行中にカードを止めざるを得ませんでした。

そんなリスクを避けるためには、クレジットカード自体を取り出して使うのではなく、Apple PayやGoogleウォレットなどのスマホ決済がおすすめです。ロンドンはもちろん、地方都市の交通でも使えます。

移動・交通での失敗回避術

ロンドンの駅
ロンドンの駅

ロンドン市内を移動する際、とくに便利なのが地下鉄。またロンドン郊外へ行く際もOverground(オーバーグラウンド)と呼ばれる地上を走る電車や、地方都市へ旅行する際には特急列車を使うなど、イギリスは交通手段が豊富にあります。

筆者も日常的に利用しますが、じつは思わぬトラブルに出会うことも少なくありません。事前に準備をしておくと、落ち着いて対処できます。

地下鉄・電車でよくあるトラブル

一番よくあるトラブルは、電車が思わぬところで止まってしまうこと。数分で復旧する場合もあれば、数時間運行を停止してしまうこともあります。そんなときは日本同様、車内や駅構内のアナウンスを聞いて状況を把握することになりますが、時間に余裕がない場合は、別路線を探す、またはバスやタクシーへの切り替えを考慮したほうがスムーズです。

また観光地周辺、とくに週末や大型連休の際は、混雑で駅の入り口が封鎖されることも。実際に筆者も、観光客の多いLeicester Square(レスタースクエア)駅やCamden(カムデン)駅でこのような状況に遭遇し、近隣駅やバスを利用せざるを得なかった経験があります。

※イギリスにおける「地下鉄」と「電車」の棲み分け:Underground(地下鉄、主にロンドン中心地で利用)/Overground(地上を走る電車、中心地とロンドン市内の広範囲を繋ぐ)がそれぞれ別々の交通手段として存在しています。

ストライキ情報を事前にチェック

イギリスでは定期的にストライキがあり、交通機関の遅延や運行中止が突然発表されることもあるので、注意が必要です。

ストライキがある場合は、多くの場合看板が駅に掲示されることが多いです。例えば、筆者が実際に見かけたこちらの看板。該当期間中、ストライキによって運行に影響がある路線と日時が掲載されています。

ストライキの看板
ストライキの告知看板

車内は電波が届かないエリアも

ロンドン地下鉄の路線によっては、まだまだ電波が届かない区間も少なくありません。地上を走るオーバーグラウンドはあまり心配する必要はありませんが、地方都市に向かう特急列車も同様に電波が届きづらい可能性があります。

そのため事前に電波が安定している場所で、路線図、乗降場所の駅名、乗換情報などはスクリーンショットなどをしてオフラインでも見られるようにしておくと安心です。初めての旅行で不安な方は、ガイドブックなど紙の地図を持っておくのもよいでしょう。

文化・生活習慣で気をつけたいこと

ハロッズ食料品売り場
ハロッズ食料品売り場

日本とはちがう文化や生活習慣の違いに戸惑うことも。事前に知っておくことで、不安を減らし旅をもっと快適に過ごせます。

週末の営業時間に注意

ロンドン観光では土日を含めた日程を組む方も多いですが、気をつけてほしいのが週末の営業時間です。とくに日曜日は短縮営業になるお店が多く、夕方には閉店してしまうこともしばしば。

大型百貨店、カフェやスーパーマーケットも例外ではないので、「少し買い物したい」と思ったときに困らないよう注意が必要です。

街中のトイレ事情

ロンドンの街中には、日本のように無料で清潔なトイレは多くありません。滞在先のホテルで済ませるのが一番安心ですが、外出中に必要になった場合は以下の場所を利用するのが一般的です。

・セルフリッジやハロッズなどの大型百貨店
・King’s Cross(キングスクロス)駅やVictoria(ビクトリア)駅など、人の行き来が多い大きな駅
・カフェ、レストランやパブ(ドリンク1杯でも良いので飲食物を注文してからがマナー)
・各種観光スポットや博物館や美術館などに入場した際

水道水は飲める?イギリスの飲み水について

イギリスの水道水は基本的に飲用できますが、日本とは違い硬水です。筆者は日常的に浄水器を使ったり、煮沸してから飲むようにしています。

もし旅行中にペットボトルの水を買いたい場合、どうすれば良いのか。

Marks & Spencer(マークス&スペンサー)やTesco(テスコ)などのスーパーマーケットや、Boots(ブーツ)などのドラッグストアを見つけたときに購入しておくのがおすすめ。日本のようにコンビニや自動販売機はあまり見かけないため、早めのご準備を。なおスターバックスをはじめとする大手カフェチェーンでも販売されていますが、やや割高です。

また、イギリスではマイボトルの利用が推奨されており、美術館や博物館では中身が空の状態で持参すれば、無料で給水できるところもあります。お財布にも環境にもやさしいので、旅行準備に加えてみてください。

イギリスの天気と服装選び:突然の雨や気温差対策

イギリスの天気は気まぐれで、突然の雨が降ることも珍しくありません。常に天気予報をチェックし、折り畳み傘を持ち歩くのがおすすめです。

ロンドンの夏といわれる7〜8月はにわか雨が多く、土砂降りのあと数分後には晴れることも。近年は温暖化の影響で25度を超える日もあり、とくに地下鉄内が蒸し暑くなるため、薄手の服やハンディファンがあると便利です。

秋から冬にかけては雨が続き、とくに11月は日中強い雨が降ることもあります。逆に4〜5月は色とりどりの花が街中に咲き誇り、気温も心地よいので観光にぴったりのシーズンです。

在住者として伝えたい「準備の大切さ」

旅行中は思いがけないトラブルに出会うこともありますが、事前に準備をしておけば回避できるケースも少なくありません。

電波が通じる状況で観光情報をスクリーンショットしておく、モバイルバッテリーを持ち歩く、スマホ決済の設定をしておくなど、ちょっとした工夫が旅の安心につながります。

見知らぬ土地だからこそ、限られた旅行の時間をめいっぱい楽しむために、しっかり準備を整えてイギリス旅行を楽しんでくださいね。

All photos by Mari Ito

ライター
めあり TABIPPO CARAVAN

幼少期はドイツで育ち、香港留学、シンガポール駐在を経て現在はイギリス・ロンドン在住の会社員。5大陸制覇済み。価値観を広げるべく、未知の景色や文化を求めて国内外を旅する日々。趣味は舞台やライブなどエンタメ鑑賞。推し活にも全力です!♡

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