ライター
Mana TABIPPO CARAVAN

カナダ在住。旅と写真に情熱を注ぎ、レンズを通して旅の魅力とカナダでの暮らしを発信。 訪れた土地の風景や日常を、写真と動画で切り取りシェアすることで、見る人に「行ってみたい」と思ってもらえる瞬間を届けます。

旅好きの皆さんは、これまでにさまざまな場所を訪れてきたのではないでしょうか。

では、どこへ行くにも「必ずやっている自分だけのルール=マイルール」はありますか?

私自身も、旅を重ねる中で自然と守るようになった習慣がいくつかあります。

それは大げさなことではなく、ほんの小さな工夫。

海外旅行する際に旅をより自由に、心地よく楽しむための4つのマイルールを大切にしています。

片言でもいい。「こんにちは」と「ありがとう」を現地語で伝える

海外旅行の際、最低でも現地のあいさつフレーズ「こんにちは」と「ありがとう」を頭に叩き込むようにしている。

なぜなら、自分が逆の立場になれば嬉しさがよく分かるからだ。

日本で道を尋ねてきた旅行客が、最後に「Thank you」ではなく日本語で「ありがとう」と言ってくれたら……その一言だけで心が温かくなるはず。

実際、私が日本で接客業をしていた頃、海外のお客様から「ありがとう」「大丈夫です」と日本語で言ってもらえたことがあった。

小さな一言でも、その思いやりが嬉しくて「もっと日本を楽しんでほしい」とやる気がわいたのを覚えている。

たった一言のあいさつでも、相手との心の距離をぐっと縮めてくれる「魔法の言葉」。

旅先では英語での会話が中心でも、あいさつだけは現地語で、そして相手の目を見て伝えるように心がけている。

DKデンマーク コペンハーゲンよりバスで50分程にある、小さな町「Dragør」
カナダ在住の私は、別れ際のお礼もつい「ありがとう」ではなく「Thank you」で通してしまったのを今でも覚えている。

DKデンマークは首都より少し離れた場所でも、英語が100%通じる

予定を詰め込みすぎない、余白を残す

旅に出ると「せっかく来たのだから全部見たい!」と予定をぎっしり入れたくなる。

でも私は、なるべくスケジュールに余白を残すようにしている。

なぜなら、予定を詰め込み移動が多くなると、その土地の思い出が薄れ、本来注目すべき点や魅力を見落としてしまうからだ。

旅の一番の思い出は「計画外の瞬間」から生まれることが多いのではないかと思う。

観光地へ向かう途中で偶然見つけたカフェやマーケット、公園。

地元の人に教えてもらった隠れ家のレストランや小さなカフェ。

電車を待っている間に出会った旅人とのおしゃべり。

私の場合、一人旅にてイタリアの田舎町を訪れたときのこと。

バス停がなかなか見つからず、少し迷子になり、やっとたどり着いたときに同じく一人旅の旅人がバスを待っていた。

安心したせいか、思わず声をかけて行先を確認。するとその旅人も同じ場所へ行くことや、帰りにローマへ向かう電車の時刻まで全く一緒だと分かった

その観光地では特に予定詰めずに歩きまわる予定だったため、その後一緒に観光をし、最後はローマでお別れをした。

Italy
予定がぎっしり詰まっていたら、こうした偶然の発見に立ち止まる余裕がない。

だから私は「今日の予定は3つまで」と決めている。

あとは流れに任せて歩きながら、旅先の空気を味わう。

その余白こそが、私にとって旅を何倍も豊かにしてくれるのだ。

旅先で必ずカメラを持ち歩く

旅に欠かせない相棒は、いつも片手にある「カメラ」だ。

これは私にとって旅の「もうひとつの目」でもある。

重さや荷物になることもあるけれど、それ以上に「その瞬間を残したい」という気持ちが勝つ。

スマホでも写真は撮れるけれど、旅先の光や影、空気の温度まではカメラでしか切り取れない。

例えば朝は街が目覚める瞬間の静けさや柔らかい光、夕方は一日の終わりを彩る黄金色のグラデーション。

その時間帯にシャッターを切ることで、旅の空気をより深く記録できるのだ。

実際にイタリアの町でパフォーマーを撮影していた時、現地のティーンエイジャーに「写真上手だね!」と声をかけてもらったことがあった。

カメラがきっかけで思わぬ会話や交流が生まれることもあるのだ。

DK
私にとってカメラは、景色を記録するだけでなく「人とのつながり」や「旅先での感情」を残すためのもうひとつの目。

だから多少荷物が重くなっても、旅に出るときは必ずカメラを持っていく。

完璧を求めず、旅の流れに身を任せる
旅に出ると「予定通りに進めたい」「無駄なく行動したい」と焦ってしまうことがある。

旅に出るまで学校/仕事を乗り越え、コツコツお金を貯めてきたあとの特別な褒美だからだ。

でも旅にハプニングはつきもの。

旅先で迷子になったり、急な天候で予定変更になったり。

最初は戸惑うけれど、「うまくいかなくても大丈夫」と心に余裕を持つようにしている。

なぜなら、予定通りにいかないときにこそ、新しい景色や人との出会いが待っているからだ。

また、余白の時間にはノートを開き、その日の気づきや感情を書き留める。

そうすることでこのように記事に残せたり、旅動画を作りSNS上で発信できるからだ。

完璧を求めずに、旅の流れに身を任せる。

そうすると、旅はいつも想像以上に豊かなものになって返ってくる。

ふと立止まり上を見上げることで、新しい風景に出会える

旅は“自分らしさ”を映す鏡

私のマイルールはどれも小さな工夫だけれど、旅を豊かにする大切なマイルールだ。

旅先で出会う人との会話、偶然見つけた景色、カメラに収めた一瞬。

そのひとつひとつが、私に新しい視点や成長を与えてくれる。

結局のところ、旅は「どこへ行ったか」だけでなく「どう旅したか」で決まるもの。

自分らしいルールを持つことで、旅はより自由で特別な体験に変わっていく。

次の旅先で、あなたならどんなルールを持って歩きますか?

All photos by Mana

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Mana TABIPPO CARAVAN

カナダ在住。旅と写真に情熱を注ぎ、レンズを通して旅の魅力とカナダでの暮らしを発信。 訪れた土地の風景や日常を、写真と動画で切り取りシェアすることで、見る人に「行ってみたい」と思ってもらえる瞬間を届けます。

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