ダイビングインストラクターとして世界を周っていますYauichiです。メキシコでセノーテダイビングに挑戦予定のあなたへ。
「定番のセノーテ以外にも、珍しいセノーテにも潜ってみたい」なんて考えた事はありませんか?
以前、僕はメキシコの現地ダイバーが厳選!ユカタン半島のおすすめセノーテ5選こちらの記事でダイビングに最適な定番セノーテ5つをご紹介させて頂きました。
今回、こちらの記事では「唯一無二の光景を持つ、“変わり種”セノーテ」をご紹介させて頂きます!
水中にある天空?不思議な別世界「アンヘリータ(angelita)」
photo by Yauichi
薄暗い世界に、真ん中に崩れた土砂と朽木の島。周りには白い雲の様なものが…。
実はこれ、水深30mで撮影された写真なんです。これがセノーテ「アンヘリータ」がもつ独特の世界。
photo by Yauichi
アンヘリータは縦穴型と呼ばれるタイプのセノーテ。その名の通り、地上からまっすぐに水深30〜50m近くまで狭い穴が空いているだけのセノーテです。
写真に写っている土砂や枯れ木は、実は大昔前に地上にあったもの。それが何かの原因で崩れ落ち、このセノーテの水深30m付近に滞留しているんですね。枯れ木が水中で長い年月を経た結果、硫化水素を発生させ、その硫化水素が雲の様に水中に滞留していると言われています。
photo by Yauichi
硫化水素の雲海の上をダイバーが泳ぐ姿は、水中とは思えない様な不思議な光景。世界どこを探しても、こんな光景に出会えるのはこのセノーテ「アンヘリータ」だけです。
photo by Yauichi
ジャングルから落ちてくる葉っぱがヒラヒラと水中に舞っており、これもとても幻想的な光景です。
photo by Yauichi
中層にはこんな不思議な鐘乳石もあります。1cm伸びるのに約100年かかると言われる鐘乳石。この2m近い鐘乳石ができるまでには、約2万年の歳月がかかったと推測できます。そんな光景の目の前にすると、不思議と自然に対する敬意が心に生まれてきます。
このセノーテは水深30m近くまで潜るため、アドバンス以上のライセンスが必要になります。
セノーテの場所はトゥルムという街を超えた場所にあります。カンクンからは2時間30分、プラヤデルカルメンからは1時間30分。公共交通機関でのアクセスは難しいので、ダイビングショップのツアーで訪れる必要があるでしょう。
ぜひメキシコに訪れる前にライセンスを取得してから、セノーテ「アンヘリータ」でのダイビングに挑戦してみて下さい。
・名称:アンヘリータ
・アクセス:tulumからタクシーで30分
・地図:
・営業時間:8:00〜17:00
・料金:150ペソ、ダイバーは300ペソ
世界で唯一の釣鐘型鍾乳石が見れる「サポテ(zapote)」
photo by Yauichi
こちらもアンヘリータと同じ縦穴式セノーテ。最大水深が50m近くあります。
このセノーテの特徴は、なんといっても写真の様な不思議な形の鐘乳石。これで大きさ2m近くあります。
photo by Yauichi
この様な形の鐘乳石は、ここセノーテ「サポテ」でしか見る事はできません。鐘乳石の形が鐘楼の様である事から、このセノーテは「Hell’s bell(地獄の鐘楼)」とも呼ばれています。
photo by Yauichi
この様に、壁一面に鐘楼の様な形の鐘乳石が並ぶ姿は、まるで別世界の様です。あまりの不思議な光景に、ダイビング自体が異次元世界へのトリップの様な感覚です。
鐘乳石は通常、氷柱の様に尖った形をしています。セノーテ「サポテ」の鐘乳石がこの様な形をしている理由は、正確にはわかっていません。ただ、この鐘乳石はバクテリアが関係しているそうで、なんと水中でも成長を続ける事ができるそう(通常、鐘乳石は水中では成長しません。)
photo by Yauichi
水中から水面を見上げるとこんな感じで、これも幻想的です。
鐘乳石が見れるあたりは光が全く入らず真っ暗。かつ水深30m近くまでは潜る為、アドバンスライセンス以上のある程度経験のあるダイバーのみ訪れる事ができます。
サポテはカンクン、プラヤデルカルメンどちらからも40分ほどの場所にあります。こちらも公共交通機関でのアクセスは不可能なので、ぜひダイビングショップでツアーを組んでみて下さい。
・名称:サポテ
・住所:Ruta de los Cenotes Kilometro 19 | Ruta de los Cenotes, Puerto Morelos 77580, Mexico
・アクセス:puerto morelosからタクシーで30分
・電話番号:01 998 845 5593
・料金:350ペソ(ダイバー)