ライター
さとり 外に出るオタク

京都出身。ジョグジャというインドネシアの古都の観光局で働いていました。(青年海外協力隊として)京都と東南アジアが好きです。

時々テレビなどでも取り上げられる世界最大のトカゲ、「コモドドラゴン」。名前をご存知の方は多いかもしれませんが、地球上で2,762匹しか生息していない、なかなかレアな動物です。

多くの方は「世界の果てまで行かないと会えない珍獣」というイメージをお持ちかもしれませんが、実は、日本から直行便もあるバリ島から近く、ツアーで簡単&確実に会うことができます。今回は、コモドドラゴンに会えるツアーについて紹介します。

 

コモドドラゴンは猛毒を持ち食物連鎖の頂点に立つ生き物

photo by satori

コモドドラゴン(正式名称:コモドオオトカゲ)は、インドネシアの国立公園であるヌサトゥンガラ諸島の一部(コモド島・リンチャ島・フローレス島など)だけに生息する、世界最大のトカゲです。

成獣は全長3メートルにもなり、初めてコモドドラゴンを見たオランダ人が「ドラゴンが実在した!」と、本国に報告するほどのインパクト。現在は、乱獲や餌の減少が原因で生息数は約2,762匹(2019年2月の調査)と少なく、絶滅が危惧されています。

photo by shutterstock

絶滅の危機にあるコモドドラゴンですが、生息している島内では食物連鎖の頂点に君臨する、無敵の存在でもあります。

その理由は、肉を食いちぎる顎力と、牙にある猛毒。コモドドラゴンに噛みつかれると、猛毒と細菌が体内に侵食して、体重が1トンある水牛でも1ヶ月で生き絶えてしまうそうです。非常に稀ですが、人間もここ30年で30人が噛まれ、5名が亡くなっています。

 

コモド島へのアクセスはフローレス島のラブアンバジョーから

photo by satori

コモド島自体は人口2,000人の小さな島なので、空港や大きな宿泊施設はありません。

コモド島へ行くには、ホテルやツアー会社、空港が集まっている近くのフローレス島の港町「ラブアンバジョー」が拠点になります。日本から7時間の直行便がある、バリ島からラブアンバジョーへは、インドネシアの国内線飛行機で1時間ほど。往復の値段は1万円程度です。

ラブアンバジョーにはたくさんのツアー会社・ホテルがあるので、各ツアーデスクに前日に直接申し込むのが一般的なルートです。バリからのパッケージツアーもありますが、6万円〜となかなかの値段がするので、費用を抑えたい方は自力手配がオススメ。

 

1泊2日の船旅!コモドツアーの概要

photo by satori

現地のツアーは様々なタイプがありますが、一番メジャーなツアーは「コモド島」「リンチャ島」というコモドドラゴンが生息する2つの島と、付近の観光地である「ピンクビーチ」「パダル島」を巡る、1泊2日の船の旅。

photo by satori

ツアーはこのような、25人乗りの大きな船で移動します。料金は約6,400円+コモド・リンチャ島への入島税等5,000円で、合わせて12,000円ほど。

次項目からは、実際のツアーの様子を紹介していきます。

 

まずはリンチャ島で小さめのコモドを見学

photo by satori

ツアーではまず、1,040頭ものコモドドラゴンが生息するリンチャ島を訪れます。リンチャ島のコモドドラゴンはコモド島よりも小さめだそう。

リンチャ島に上陸後、ガイドから島の地図の簡単な説明と「コモドドラゴンに近づきすぎないように」と諸注意があり、同じ船のグループ全員で、コモドドラゴントレッキングがスタートです。大人数で移動するので、はぐれないように専用ガイドがグループの前と後ろにつきます。

 

出発してすぐ、3匹のコモドドラゴンに遭遇!

photo by satori

入り口から5分ほど歩くと、早速レストランの軒先で涼んでいるコモドドラゴン3匹に遭遇しました!

コモドドラゴンは、お腹が空いてなければ基本的にはおとなしい生き物。人間を見て急に襲ってくるというようなことはありません。

photo by satori

観光客はこのくらい近寄ることができますが、コモドドラゴンの狩り時のスピードは時速20km。人間よりも速く危険なので、ガイドが適切な距離を保っています。日テレの人気番組「世界の果てまでイッテQ」で芸人のイモトアヤコさんが、コモドドラゴンと徒競争していましたが、一般旅行者は危険なので真似しないでください。

photo by satori

一通り写真を撮った後は、島の色々な道を歩きながらコモドドラゴンを探します。写真のように橋の下にいることも。

コモドドラゴンの普段の狩りは、茂みに隠れて相手に飛びつく奇襲スタイルなので、森の中だと保護色で気づきにくいです。間違えて尻尾を踏んだら大変なことになりそうですね。

photo by satori

島には野生の猿やシカ、水牛が生息しています。ツアーのルートにはコモドドラゴンの犠牲になった鹿の骨が飾ってありました。残念ながらコモドドラゴンの狩りは月に一度ほどなので、滅多に見れないそうです。

■詳細情報
・名称:Rinca island
・住所:Pasir Panjang, Komodo, Kabupaten Manggarai Barat, Nusa Tenggara Tim.
・地図:
ライター
さとり 外に出るオタク

京都出身。ジョグジャというインドネシアの古都の観光局で働いていました。(青年海外協力隊として)京都と東南アジアが好きです。

RELATED

関連記事