コモド島のドラゴンは、大きくてまさに怪獣!
photo by satori
続いて訪れたのは、コモドドラゴンの名前の由来にもなった「コモド島」。コモド島のコモドドラゴンは先ほどのリンチャ島の個体より大きく、オスで3メートルもあるのが特徴です。
ツアーの基本的な流れは、リンチャ島と同じく前後にガイドがつくスタイル。今回も歩き始めて5分ほどで、2匹の雄が水を飲んでいるところに遭遇しました。
舌を出した戦闘モードはちょっとこわい!
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この2匹は少し空腹だったようで、ガイドがスティックで石を転がすと興味深く近寄ってきました。
観光客まで後少し、という距離まで来たのでガイドが咄嗟に刺又で防御。警戒心が高まったコモドドラゴンが、シューーーーーーッと舌を出し、蛇のような鳴き声をあげます。この直前までは「可愛い!」と写真を撮っていましたが、この瞬間は流石に恐怖を感じました。
のんびりモードのコモドドラゴンはかなり癒し
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警戒モードのドラゴンは怖いですが、のんびりしている姿は本当に可愛いです。足を後ろに投げ出してだらしなく寝ているこのポーズ、たまりません。
こう見ると穏やかな生き物に感じてしまいますが、天敵がいないからこその余裕。
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こちらはコモドドラゴンを模した像の前にのっそりやってきて、同じポーズをとってくれたコモドドラゴン。自分が可愛いことをわかってやっているのでは?と思うくらい可愛い。
空腹でさえなければおとなしい生き物なので、慣れれば頭を撫でることもできるようになるのだとか。勇気があればの話ですが。
コモド島での住民の生活。捕食者と隣り合わせで生きること
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非常に稀ですが、人間も襲うコモドドラゴン。コモド島・リンチャ島の建物は、コモドドラゴンが入ってこられないよう、高床式になっています。
家は安全でも、気を抜いて島を歩けないのは住民にとって大変では?と疑問に思い、若いガイドに「コモドと生活するのって、嫌じゃない?」と尋ねたところ、「気はつけなきゃいけないけど人間を襲うのは稀だし、コモド島から出て生活をしたことがないから大変かどうか、わからない」との返事でした。
インドネシア奥地では未だに、人がワニやヘビに食べられる事件があります。コモド島の人にとっても、コモドドラゴンは「川にはワニがいて、ジャングルにはヘビがいる」くらい当たり前の感覚であり、「暮らしにくいから排除する」という存在ではないのかもしれません。
・名称:Komodo island
・住所:Komodo, Kabupaten Manggarai Barat, Nusa Tenggara Tim.
・地図:
コモドドラゴンツアーでは、ピンクビーチなど他の観光地にも
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このツアーのメインはコモドドラゴンですが、ドラゴン以外にも色々な観光地をセットで巡ることができます。今回は1泊2日のメジャーなツアーの多くに含まれている、ピンクビーチ・パダル島・マンタポイントについても簡単に紹介します。
世にも珍しいファンシーな海、ピンクビーチ!
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コモド島には、世界的に珍しいピンクの砂でできた浜、「ピンクビーチ」があります。写真を見て半信半疑で行ったのですが、実際に訪れてみると思った以上に砂がピンクでした。波で砕けたサンゴのカケラが混じることによってピンクの砂ができるそうです。
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写真も美しいですが実際はもっと綺麗で、視界一面にパステルピンクと透明度の高いパステルブルーの海が広がって、ファンタジーのような雰囲気でした。
1時間ほど自由に遊べるので、シュノーケリングで沖まで泳いで行ったり、ビールを買ってのんびりしてもOKです。
・名称:Pink Beach(Pantai Merah)
・住所:Nusa Tenggara Tim.
・地図:
絶景パノラマビュー!パダル島
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ツアーの後半で立ち寄る「パダル島」は、このような特徴的な景色が見られる無人島です。
頂上までは急勾配のトレッキングを30分ほど頑張る必要がありますが、上からのパノラマビューはトレッキングの辛さを忘れてしまうくらい素晴らしく、コモドツアーのオマケとしてご紹介するのはもったいないと感じるほど!
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私が訪れた12月はまだ雨が少なく禿山状態でしたが、1月は上の写真のような、島の新緑と青の美しいコントラストがみえるそうです。
・名称:Pulau Padar
・住所:Komodo, Kabupaten Manggarai Barat, Nusa Tenggara Tim.
・地図:
・オススメの時期:1~3月
マンタポイントでシュノーケリング
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コモド周辺の水域は海流が激しく餌が多く、かなりの数のマンタが生息しています。ツアーではマンタポイントでのシュノーケリングも含まれており、優雅に泳ぐマンタに会えます。コモドドラゴンも可愛いですが、のんびり海を舞うマンタにも癒されました。
閉鎖の心配はあるが、2島のどちらかでコモドドラゴンに会える
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今回ご紹介した1泊2日ツアーは、コモドドラゴンだけでなく他の絶景観光地やマンタまで見ることができて大満足の体験でした。コモドドラゴンに会うだけの日帰りツアーもあるので、スケジュールにあったプランを選ぶといいでしょう。
実は、コモド島は最近「生態保護のため、2020年から閉鎖されるかも?」という噂が飛び交っていました。閉鎖について現地人に尋ねたところ、「政府が急に決めることだから、まだわからない」とのこと。
もし、閉鎖されたとしてもコモドドラゴンはリンチャ島・コモド島の2島にいるので、もう片方の島に訪れれば、コモドドラゴンには確実に会うことができるはずです。
生態系上最強でありながら、普段はのんびりと可愛いコモドドラゴン。ぜひ実際に訪れて、この珍獣の可愛さを知っていただきたいです。