部屋の一角には、大掛かりなセル画を撮影する機械「マルチプレーンカメラ」も展示されています。白雪姫などの製作には、背景のセル画(透明シートに描かれた絵)を何枚にも重ねて奥行きを出して撮影するという手法を取っており、アニメーションをどうやって作っていたかを実際に触りながら体験することができます。
白雪姫のヒット後はピノキオ、ファンタジア、ダンボ、バンビと立て続けにヒット作を世に送り続けます。
個人的に面白いなと感じたのは、ウォルトにまつわるネガティブな歴史も隠すことなく展示しているということ。
例えばウォルトのアニメーションスタジオは現代で言う「ブラックな」職場環境だったようで、従業員による待遇改善のためのストライキなどもあったようです。その当時の写真がパネルで展示されていました。
また戦時中はウォルトの描きたかったものではない、戦争(軍隊)のためのキャンペーンのイラストを書かされていた辛い時期も。
他では決して見ることのできない、華やかなサクセスストーリーの裏側まで紹介されているところがファミリー博物館の魅力だと感じました。
ディズニーランドの巨大模型とウォルトの部屋
photo by maho
当時は家族で遊べる遊園地がなかったのでそういった場を作りたいという思いから、カリフォルニア州アナハイムにディズニーランドをオープンさせることになりました。その後の成功は皆さんもよく知る通り。
博物館にはそのディズニーランドの巨大な模型が展示されています。模型の中には何箇所か、隠れミッキーや隠れウォルトがいるそうです。じっくり探してみてはいかがでしょうか?
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ディズニーランド入ってすぐのエリア、メインストリートU.S.Aにはウォルト専用の部屋があり、本人が部屋にいる間はランプが灯っていました。現在でも、ウォルトが見守っているという意味を込めてそのランプはずっと点いています。
博物館では、普通見ることができないそのパーク内のウォルトの部屋が再現されています。
他にも、大の機関車好きだったウォルトは自宅の庭に「乗れる機関車」を作っていたようで、その模型も展示されています。
スーベニアショップで限定グッズのお買い物
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展示室が終わったらスーベニアショップでお土産を買うこともできます。ポストカードやマグネットをはじめ、ここでしか買えない博物館の限定グッズがずらり。
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また館内には、コーヒーやサンドイッチといった軽食が食べられるカフェテリアもあります。椅子やポスターがどことなくパークにいるような気分にさせてくれますね。
まとめ
常設の展示以外にも、期間限定で昔の映画を上映したり、特別なゲストを招いてのイベントなども頻繁に行われています(別途チケットが必要、web予約可)。
サンフランシスコはコンパクトな街で、電車、バス、ケーブルカーなど公共の交通機関が充実しています。ファミリー博物館にもバスで中心地から簡単にアクセスすることができるので、サンフランシスコ観光の一つとしてぜひ予定に加えてみてください。
・名称:Walt Disney Family Museum
・住所:104 Montgomery Street in the Presidio, San Francisco, CA 94129
・アクセス:地下鉄BART Embarcadero駅よりバス「PresidiGo」で終点Presidio Transit Centerより徒歩2,3分
・営業時間:10:00 – 18:00 (最終入場 16:45)
・定休日:毎週火曜日、1月1日、 サンクスギビングデー、12月25日
・電話番号:415.345.6800
・料金:25ドル(映画上映時や特別イベントには別途チケットが必要)
・所要時間:2時間前後
・オススメの時期:いつでも
・公式サイトURL:https://waltdisney.org/