東京・高田馬場にある国際NGOピースボートの事務所には、世界一周を経験済みの数十人のスタッフが、日々集っています。
地球を何周もした猛者が、それでもなお「もう一度行きたい国」ってどこなんだろう?そんな素朴な疑問の答えを見つけるべく、ピースボートセンター(通称ピーセン)へ潜入。インタビューに答えてくれた5人、それぞれの「もう一度行きたい国」を紹介します。
❐TRAVELERS BOAT l TABIPPOが提案する100日間世界一周の船旅
マダガスカル共和国「6回行っても飽きないほど自然と民族が豊か」
by 大村祐子キャロラインさん【世界一周5.5回】
マダガスカルといえば…?正直「アフリカの離島」ぐらいしか、イメージがありませんでした。「インターネットでも情報が少なくて、行かないとわからないことがたくさんあるから、行ったほうがいい!まず、とにかくデカいんです。」という大村さん。
情報をもとに調べてみると、その国土面積は587,000 km²で日本の377,900 km²の約1.5倍。えー!沖縄くらいかと思っていました。
「星の王子様」に出てくる巨木バオバブで知られるマダガスカル。大村さんは「自然の表情の豊かさは、バオバブだけでは語れません」と話します。
「車で走っていると森や植物の雰囲気が変わるし、遊牧民もいれば 漁民の村もあり、たくさんの異なる民族があり、人々のアイデンティティもさまざま。アフリカと東南アジアが交わる島で、いろいろな顔立ちの人がいて伝統宗教の習慣がおもしろいです」
人間と自然の多様性に出会える、壮大なフロンティアが広がっていそうです。
クロアチア共和国「住民の愛に守られた旧市街がただただ美しい」
by 畑浩三さん【世界一周5回】
畑さんが「3回行ったけど、また行きたい!何回でも行きたい!」と推すのが、クロアチア共和国のドブロブニクです。
ピースボートクルーズでも、地中海の中でも特に海がキレイなアドリア海を航海してたどり着く海辺の町。「アドリア海の真珠」とも呼ばれています。
「旧市街を囲む城壁の門から入っていくと、地面が大理石に変わるんです。映画のセットに迷い込んだようだけど、散歩していると洗濯物が干してあるのを見かけたり、暮らしの匂いが漂う素朴さもあります。さらに、メシもうまい。イカスミのパスタとか」
ためいきが出るほど美しく統一されたオレンジの屋根をよく見ると、ところどころオレンジの濃さが違う部分があるそうです。
「旧ユーゴスラビアの民族紛争の傷跡です。攻撃されて壊れた屋根を、住民の手で直して元どおりにした痕跡でもあります」
そんなエピソードから住民の街への愛を感じられるのも、畑さんがドブロブニクを好きな理由のひとつ。今では街を見下ろせるビューポイントにロープウェーで行けるようになりましたが、初めて行ったときはまだロープウェーがなかったそう。
「ヒッチハイクに応じてましたが、全く逆方向に連れて行ってくれたことをなつかしく思い出します」
人の手から手へと守り継がれながら、時を経てきた街にしかない雰囲気。そのあたたかな雰囲気の中で、思いっきり深呼吸できる場所なのだろうと思います。
ガラパゴス諸島「ペンギンのほうから近づいてきて一緒に泳いだ!」
by 寺島徳子さん【世界一周7回】
ガラパゴス諸島は、南米エクアドル領の諸島です。19の主な島と小さな島や岩礁すべてが世界自然遺産になっている、圧倒的な野生の世界。寺島さんも、現地で野性味あふれる経験をしたそうです。
「もともとペンギンが大好きで、見られたらいいな、と思ってたんです。そうしたら、ビーチで泳いでいる時に目の前にやってきて!人間のほうからは近づいちゃいけないルールなのでそっと見ていたら、向こうから近づいてきてくれました」
ほかにもアオアシカツオドリやゾウガメなど、ガラパゴス諸島でしか見られない生き物がわんさかいるそう。
「現地の高校生と一緒にスカレシアの木を植林するプログラムがあります。前に行った時に植えた木が、次に行った時に大きくなっていたりすると、つながりを感じられて嬉しい」と、ピースボートクルーズならではのエピソードも。
島好きの私としては、行きたい場所がまた増えてしまいました。
アルゼンチン「世界最南端の都市から氷河に出かけてソリ遊び」
by 光枝萌美さん【世界一周6回】
世界最南端の都市は、アルゼンチンにあります。ウシュアイアというおまじないみたいな名前の街。
ここからは「氷河のトレッキングツアーがめちゃくちゃ気持ちいい!アウトドアメーカーのパタゴニアのロゴになっているフィッツ・ロイ峰もこの目で見ました。
世界じゅうでいろいろな景色を見た中で、一番キレイ!」と、光枝さんが絶賛する氷河に出かけることができます。