皆さま、カザフスタンという国名は聞いたことがあるはずです。もちろん私も聞いたことがありました。しかし、パッとイメージが浮かぶ方は少ないのではないでしょうか。
そんな、日本ではまだまだ未知の国カザフスタンに、世界一周中に夫婦で立ち寄ることができました。と言っても、カザフスタンは世界で9番目に大きな国。
今回、我々夫婦が旅をしたのは「西カザフスタン」だけですが、西カザフスタンの様子を通して、少しでもカザフスタンの魅力をご紹介できればと思っています!
運命のノリさん一家との出会い
photo by さかち
我々夫婦は、世界一周中にトルクメニスタンから陸路でカザフスタンに向かいました。国境を越える公共の交通機関がないため、カザフスタンに向かう車に乗せてくれるよう、自分で交渉するしかありません。
そこで出会ったのが、ちょうどトルクメニスタンからカザフスタンに向かうという「ノリさん」一家。これが運命の出会いでした。
ノリさん一家は英語が話せなかったため、コミュニケーションはとっても難しい。でも、とってもフレンドリーなノリさん一家の車に乗せてもらって、道なき道を進むこと数時間。
辿り着いたのは、これまで行こうと思ったこともなかった西カザフスタンの「ジャナオゼン」という小さな街でした。
宿泊施設があるのかどうかもわからず、英語もほとんど通じないこの街で途方に暮れていたところ、そのままノリさん一家のお宅に泊めてもらえることになりました。
早速、そんな暖かい思いをしたカザフスタン。人口の約70%がイスラム教徒と言われています。そして、西カザフスタンには、「イスラム教神秘主義」という宗派の聖地が点在しているのです。
その中でも、12世紀~18世紀頃にイスラム神秘主義の聖人スーフィーが修行を行ったとされる「地下モスク」が有名で、世界的にも珍しいそうです。
今でもカザフスタンのイスラム教徒の皆様にとっての聖地で、最も巡礼者が多い場所。
しかし、ツアーにでも参加しない限り辿り着けないような場所にあるのですが、ノリさん一家が車で連れていってくれることになりました。
カザフスタンのイスラム教徒の聖地「ベケット・アタ」
photo by さかち
そんな有名な地下モスクがあるのは、「ベケット・アタ」というイスラム教寺院です。18世紀頃に造られたという比較的新しい地下モスクですが、多いときには1日およそ1000人が訪れるという、まさに聖地。
そして、どうやらベケット・アタは、行けば子宝に恵まれることでも有名なようです。
英語ではないので不確かですが、「行けば子供ができるよ」とノリさん一家のおじいちゃん、おばあちゃんに見送られ、ベケット・アタに向けていざ出発。
カザフスタンは天然資源でお金持ちの国のはずですが、広すぎるからか、道の舗装が行き届いていません。
よって、道中のほとんどが未舗装のガタガタ道で、途中2回ほど車のタイヤがパンクするほどでした。
photo by さかち
そんな厳しい道のりですが、ベケット・アタに向かう道中は海抜マイナス100m以下という、世界で最も標高が低い場所の一つでもあります。
昔は海だった地面が隆起し、浸食を受けたというこの一帯。
photo by さかち
地層がはっきりと見えて、それはすごい迫力でした!全く観光地化もされておらず、世界的に有名にはなっていないかもしれませんが、アメリカのグランドサークル一帯の景色のような…。
いや、むしろそれ以上の感動があったかもしれません。
photo by さかち