ライター
やういち メキシコ在住プロダイバー

メキシコ在住ブロガー/タオ島産プロダイバー/元キーエンス営業/上智卒/元カリフォルニア在住 「好きな場所で好きな事をしながら生きる」人を増やす為のブログを書いています。旅行と海と筋トレが好き。現在は自由を手に入れたものの、お金がなくて人生は相変わらず大変です。 instagram: https://www.instagram.com/iwayui0466/ blog: http://yauichi.com/

プロダイバーとして世界を回っていますYauichiです。現在はメキシコのプラヤデルカルメン在住でダイビングインストラクターとして活動しています。

ダイビングはもちろん、海や自然が好きという方も多いはず。そんな旅人のみなさん注目!野生のジンベイザメ200匹近くが集まる、世界で唯一の場所をご存知ですか?

 

実はここメキシコのカンクン沖には、数百匹のジンベイザメが集まる場所があるんです。そこでは沢山のスノーケルツアーが開催されており、一度に複数のジンベイザメやマンタと共に一緒に泳げる夢のような体験ができちゃうんです。

今回は、そんなカンクン沖のジンベイザメスノーケリングについてご紹介致します。

 

普段は単独行動なジンベイザメが200頭も集まる!


photo by Yauichi

世界最大の魚、ジンベイザメ。その生態の多くは謎に包まれていますが、基本的に単体で行動する生物であることがわかっています。僕は以前タイでもジンベイザメを何度か見かけましたが、やはり単独で行動している事がほとんどでした。

それが一箇所に数百匹も集まるなんて事ありえるんでしょうか…?僕も半信半疑でしたが、現地に着いてみると上の写真のように水面から顔を出したジンベイザメが、うじゃうじゃいました。本当に信じられない光景です。

 

カンクン沖のポイントに、多い時には100隻近くの船が集まりますが、それ以上にジンベイザメの数が上回る事もあります。


photo by Yauichi

そして海にジャンプすれば、目の前には世界最大の魚が!餌付けされていない野生のジンベイザメとこんなに簡単に泳げてしまうのは世界でもここメキシコくらいでしょう。ラッキーであれば、目の前に3匹のジンベイザメが同時に泳いでいる光景なんてのも目にする事ができます。

世界的にもとても珍しい光景という事で自然科学などを扱う世界最大の雑誌「ナショナルジオグラフィック」にも取り上げられたほど。

 

野鳥の糞?カツオの卵?ジンベイザメが集まる理由は諸説あり

photo by shutterstock

誰しも疑問に思うのが「なぜこんなに多くのジンベイザメが集まっているのか?」という事だと思います。

一番有力な説と見られているのが「カツオの卵を狙ってジンベイザメが集合した」です。カンクン沖でカツオが一斉に産卵し、その卵が海流の関係で一部に固まって流れ着いており、その卵を狙ってジンベイザメが集まってきているというのです。

また別の説としてよく言われるのが「野鳥の糞を狙ってジンベイザメが集合した」です。カンクン沖にはたくさんの小さな無人島があり、多くが野鳥の住処となっています。その野鳥の糞が大量に海に流れて、海流で一部に流れ着き栄養分となり、ジンベイザメがそれを狙って集まっている…なんて言われています

 

どちらが正しいのか未だ証明されていませんが、個人的にはカツオの卵説が有力かなと思います。なぜなら、実際に海に入ると体に沢山付いてくる卵が確認できますからね。他の海ではこんな経験ありません。

 

スノーケリングで見れるから、ダイビングライセンス不要!

photo by Yauichi

「ジンベイザメを近くで見たい!でもダイビングのライセンスがないから参加できないんじゃないか…」なんて心配をお持ちではありませんか?

その心配は無用です。スノーケリングですから、なんの資格も必要ありません。また泳ぎがあまり得意でなくともガイド同行でスノーケルを行うので、終始安全をチェックしてくれています。

 

逆に、ダイビングは禁止されていますのでライセンスを持っていても使用できません。

photo by Yauichi

ジンベイザメが食事に夢中の時は、上の写真の様に立ち泳ぎをしています。これがジンベイザメに近づく絶好のチャンス!ジンベイザメはゆったりと泳いでいる様に見えますが、実は結構早いんです。そのため、泳いでいるジンベイザメに接近するにはこちらも必死で泳がなければなりません。

 

この食事中のシーンだけは止まってくれていますので、写真を撮ったり近くで観察できる絶好のチャンスです!メキシコ現地では、この立ち泳ぎの事をスペイン語で”ボトル”という意味の「botella」と呼んでいます。

photo by Yauichi

また、シーズン最盛期にはマンタが出現する事も。マンタもジンベイザメと同じ様に、カツオの卵等を狙って来ているのです。非常に稀ですが、右も左もジンベイザメ、その下にはマンタが泳いでいる光景を目にする事もできます。

見れたらラッキー!なこの光景は年によりますが、7月後半から8月前半が狙い目です。

 

ツアー出発はカンクンの港から!

photo by Yauichi

ツアーはカンクンにある港から始まります。 宿泊先のホテルや日本の旅行代理店を使っての申し込みが一番手軽でおすすめです。

ツアーのスケジュールは、朝7時前後初の小さなボートに乗り込み、約1時間半ほどかけて沖にでます。そして沖でジンベイザメが見つかり次第、スノーケルスタートです。

しかし全員で一斉に飛び込んだりはしません。2人1組+現地ガイドを合わせた3人づつで、順番にスノーケルを行います。一回の所要時間は10-20分。これを2回または3回各組み行っていく形になります。

 

「そんな面倒な事せずに、みんなで一斉に行けばいいじゃん!」と思うかもしれませんが、ジンベイザメがいるポイントは大海原のど真ん中。もちろん深場ですので、足なんてつくわけがありません。

そんな中で100隻ほどのボートから10人づつ飛び込んで自由に飛び込んでスノーケルを始めれば…。泳ぎが苦手な方が気づいたら溺れて海の底、なんて可能性も十分にあります。安全を考えてこの運営方法になっています。

 

無事みんながジンベイザメと泳げたら、1時間ほどかけてイスラムヘーレスというカンクン近辺の島にうつり、そこのビーチでお昼ご飯タイム。

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ビーチの名前はプンタノルテ。島の最も北にあるビーチで、世界でもトップ10に入ると言われるほどの美しいビーチ。またお昼ご飯もセビーチェという中南米でメジャーな絶品海鮮料理。ツアーの魅力はジンベイザメだけではありません!

そしてご飯を食べ次第、カンクンに戻ります。お昼過ぎ〜夕方前には元来た港に到着するでしょう。

 

船酔いにだけは気をつけて!

photo by shutterstock

沖合の海には周囲に風を遮るものがないため、波が高くなる事が多いです。そこに船を停泊させてスノーケルを行いますから、自分の順番待ちの際には揺れる船の上にいなければなりません。

このタイミングで船酔いになる人が非常に多いです。船酔いになってしまってはスノーケルも楽しめません。

 

自分が船酔いする可能性がある人は、必ず事前に酔い止めを飲んでおきましょう!また前日は油っぽいものやアルコールの摂取を控え、睡眠をよく取るようにしてください。

 

時期は7~8月がメイン。今年の夏に是非!

大量のジンベイザメと泳げるスノーケリングツアーは、夏限定のアクティビティです。毎年若干のずれはありますが、6月半ばあたりから9月半ばあたりまで続きます。最盛期は7月後半から8月中。シーズン中でも当たり日からハズレ日がありますが、運が良ければ一生に一度の体験ができます。

 

ジンベイザメとスノーケルできる場所はフィリピンを始め世界中にいくつかありますが、餌付けなし、数百頭規模、マンタも同時に現れる、なんて場所は世界中でもここメキシコしかありません。

是非メキシコ旅行の際はジンベイザメツアーに参加してみてください!

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やういち メキシコ在住プロダイバー

メキシコ在住ブロガー/タオ島産プロダイバー/元キーエンス営業/上智卒/元カリフォルニア在住 「好きな場所で好きな事をしながら生きる」人を増やす為のブログを書いています。旅行と海と筋トレが好き。現在は自由を手に入れたものの、お金がなくて人生は相変わらず大変です。 instagram: https://www.instagram.com/iwayui0466/ blog: http://yauichi.com/

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