「海外で働いてみたい」
漠然とそう思っている人は多いのではないでしょうか?僕もその一人です。フリーランスになる前、僕はネットワークエンジニアとして日本企業で働いていました。その会社では海外研修制度というものがあり、海外で企業の一員として働けるプログラムがあったのです。
一度は海外で働いてみたいという思いがあった僕は、その制度に飛び付きました。ありがたいことに希望が通り、4ヶ月ほどシンガポールのIT関連企業で働くことができたのです。ただ、海外で働くということは思っていたよりもはるかに大変でした。
今回の記事では、実際に海外企業の中で働いて分かった5つのこと、そしてその中でも僕が一番伝えたいことを一番最後にシェアしたいと思います。
1.スピードがとにかく速い
photo by pixabay
多くの日本企業では、何かを決定する度にやたらと点検や上司への報告で時間がかかり、なかなか物事が進まないと思いませんか?おそらく日本では「ミスをしないこと」が優先されているのでしょう。
反対に、僕が働いていたシンガポールの会社では「失敗しても良いからとにかくスピードを意識して仕事をしろ」と言われていました。
次から次へと仕事が降ってくる中、すべてのことに関していちいち上司の確認をとっていては仕事は終わりません。周りはどうしているのだろうと見てみると、とにかく自分で進めてミスがあればその都度修正しながら仕事をしている人が多かったです。
日本企業で働いていた時と比べて、仕事のスピードがものすごく早く感じました。この経験から僕自身もスピードを意識して仕事をするようになりました。
ミスの程度にもよりますが、気付いて修正すれば問題ないようなミスであれば個人の責任で許容されるのは良いなと感じました。
2.日本のように細かく指導してくれない
photo by pixabay
日本の会社の場合、新しく入った時は手取り足取り、もしくはそこまで丁寧でなくとも最低限のことは大抵教えてくれますが、海外ではそんなことはありません。
初日は会社の理念を聞いた後、配属された部署で与えられた仕事の説明をざっくり受けたら、あとは自分でやってみて分からないことがあれば聞いてねというスタンス。
あまりに説明が少ないので、僕の配属先だけこんな状態なんじゃ……と不安に思いましたが、他の同僚も同じ状況でした。指示を待っているだけでは何も始まらないので、とにかく自分で考えて動くことが大切になってきます。
3.オンとオフの切り替えがはっきりしている
photo by pixabay
仕事とプライベートをはっきり分けていることも、日本とかなり違うと感じました。日本では仕事が終わらない場合は夜遅くまで残業したり、忙しい時はお昼休憩も取らずにデスクでコンビニおにぎりを食べながら働くなんてこともありますよね。
僕が働いていた企業では他に日本人が2人いましたが、残業しているのは日本人だけ。どれだけ忙しくてもお昼の12時になれば仕事を一旦置いて、しっかり1時間休憩をとる人が多かったです。
仕事後の過ごし方についても、日本では退勤後に職場の飲み会に参加することがありましたが、海外の現地企業ではほとんどの人が定時に帰宅していました。たまに仕事終わりに飲み会がある時でも本当に仲の良い人たちだけで行くなど、付き合いで行く飲み会よりずっと居心地の良いものでした。
帰りたくなったら帰ればいいし、飲み会に誘われても断りやすい雰囲気があるのが良かったです。時間の使い方についても、仕事の時間は仕事の時間、仕事以外はプライベートとオン・オフを明確にしている分、業務時間内に仕事を終わらせられるよう工夫する必要があります。
社員みんなが、だらだら長時間仕事をするより短期間で集中して仕事を終わらせられるよう働いていました。個人的には、海外の現地企業の方が生産性は高いと思います。