皆さんは、お城に興味がありますか?一言でお城といっても、いろいろな外観、建築様式を見て取ることができます。世界中には数え切れないほどのお城が存在し、いまだに立派な外観をとどめているものや、残念ながら廃れてしまったものもあります。
中でも、今回は世界遺産に登録までされた歴史に名を残すお城たちをご紹介します。
*編集部追記
2016年1月に公開された記事に新たに12ヶ所を追加しました。
1.カステル・デル・モンテ ~キリスト教とイスラム教の融合~
所在地:イタリア。1246年にイスラム教に理解を示していたフェデリーコ一世によって建造された。特徴ある八角形の城で、1ユーロセント硬貨の裏面にも描かれています。1996年に世界遺産に登録されました。
2.クロムニェジーシュ宮殿 ~煌びやかな芸術への追求~
所在地:チェコ。1497年にオロモウツ司教のスタニスラス・トゥルツォによって建造された。建造当初はゴシック様式+ルネサンス様式でしたが、度重なる改装や大火により変貌を遂げています。
現在は絵画などの芸術品の収蔵や3万冊を越える書物を抱える図書館に使用されている。1998年に世界遺産に登録されました。
3.ブダ城 ~支配者に翻弄されて~
photo by shutterstuck
所在地:ハンガリー。1241年に木造から石造で再建造された。支配者が度々変わるごとに改造が加えられ、戦いの度に破壊され、修復を重ね続けています。
現在は、国立美術館や歴史博物館などとして利用されている。1987年に世界遺産に登録されています。
4.スピシュスキー城 ~改装の末、誰もいなくなった~
所在地:スロバキア。12世紀ごろにロマネスク建築の石城のつくりで建造された。のちに所有者により度重なる改装が行われてきましたが、住居としては住みづらいため無人の城となりました。
現在は復元作業が行われ、映画のロケ地などに使用されている。1993年に世界遺産に登録されています。
5.サン・ペドロ・デ・ラ・ロカ城 ~鉄壁の城壁で海賊に立ち向かえ~
所在地:キューバ。1637年以降100年以上を要して建造された。海賊の襲撃に立ち向かうために建造されたが、実際には海賊の襲撃にあい、多大な被害を受けています。
そのため改良や修復を幾度となく繰り返している。1997年に世界遺産に登録されています。
6.アルカサル~牢獄として使われていた~
所在地:スペイン。16世紀から18世紀にかけて建てられた後期ゴシック様式の大聖堂。ディズニーの白雪姫のモデルともいわれるアルカサル城。実は2世紀もの間牢獄として使われていました。
新たにマドリッド宮殿が築かれると、王族も生活の拠点をマドリッドに移してしまったためと言われています。
7.マルボルク城~ヨーロッパ最大のお城~
所在地:ポーランド。1274年に建設された城。1997年に「マルボルクのドイツ騎士団の城」として世界文化遺産に登録されています。
第2次世界大戦の末期に行われたロシア軍とドイツ軍の戦闘により激しく破壊されましたが、ポーランド市民の手で修復された現在の姿に復元されました。
8.ポラタ宮~標高3700mの宮殿~
チベット・ラサのマルポリの丘の上に建築された13階建ての宮殿。単体としては世界でも最大級の建築とも言われています。
1994年に「ラサのポタラ宮の歴史的遺跡群」として世界遺産に登録されています。他に彫刻や壁画、金製品などもあり、「世界の屋根の美しい真珠」とも言われています。
9.万里の長城 ~秦の始皇帝の大きな権力~
所在地:中国。万里の長城は、紀元前7世紀半ばに秦の始皇帝が、群雄割拠の時代に諸国が個別に築いた城壁を連結して造ったものです。
万里の長城は、なんと主要部分だけでも約3000kmに達し、明代以前の戦国時代から築かれた部分も含めると総延長1万2000kmにもなるとのこと。さすが世界最大の建造物です。1987年に世界遺産に登録されています。
10.エルサレムの旧市街とその城壁群 ~今もまだ確執が続く世界遺産~
エルサレムとは、紀元前1000年頃に建国された古代イスラエル王国の都のことを指します。
この旧市街地はイスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒、アルメニア人の地区の4つに分割されており、各宗教の聖地がこの場所にあるため、民族的にも宗教的にも非常にデリケート。
世界遺産への申請はヨルダンによって行われましたが、世界で唯一当事国を持たない世界遺産となりました。