ライター
土庄 雄平 日本深掘りサイクリスト、樹氷を愛する登山家、B級グルメ探訪家

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。 年間3000km以上自転車旅をし、40~50座登山を行うアウトドアライター。飛行機や新幹線など、あらゆる交通手段を駆使して自転車を運び、冒険心の赴くまま全国各地を走り回っています。一方、登山では、雪山やロングトレイルなど、より美しくアドベンチャーな山岳世界を満喫するスタイル。 春は桜を愛でながらサイクリング、夏は冷涼な北日本へ自転車で大冒険、秋は秘境の紅葉を求めて登り、冬は輝く樹氷と白銀の世界に魅了される。そんな自然の中へ身を投じる旅がルーティーン。 2020年9月「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞。入賞作品がプリントされたTシャツがグラニフから発売決定。

旅行がなかなかできない今日この頃。海外への渡航がまだまだ難しく、国内でも飛行機の運休が相次ぎ、いったいどこなら行けるんだ!?とフラストレーションが溜まっている旅人も多いのではないでしょうか。

そんな人にアウトドアライターの私がおすすめしたいのは「山旅」!登山と旅をミックスさせた旅のスタイルです。


実は日本の国土の3分の2は山。日本は、とても豊かな自然がある国なのです。せっかくそんな日本に住んでいるなら、登山を趣味にすることで、歩けるフィールドは飛躍的に広がります。三密回避もできますし、一期一会の絶景に出会えることも!

こんなご時世だからこそ、「山旅」を趣味にして、日本の良さを再発見してみてはいかがでしょうか?

「低山」なら、初心者でもすぐにチャレンジ可能!


まず「登山」について簡単に解説していきます。

登山と聞くとハードルが高いように思うかもしれませんが、山のレベルはさまざま。登る山と装備を吟味すれば、誰でもチャレンジできます。

ざっくり区分すると山は以下のように分けられます。

レベル1:低山(標高1000m以下の里山クラス)

<例>高尾山(東京都)、六甲山(兵庫県)、猿投山(愛知県)

レベル2:低山(標高1000m以上〜地方の独立峰クラス)と日本アルプス入門

<例>伊吹山(滋賀県)、大山(鳥取県)、乗鞍岳(岐阜県)

レベル3:日本アルプス本格登山

<例>槍ヶ岳(岐阜県)、立山(富山県)、甲斐駒ヶ岳(山梨県)

レベル4:ロングトレイル・アルプス縦走(宿泊必須)、雪山、バリエーションルート

<例>表銀座縦走コース、雲ノ平、下の廊下(いずれも北アルプス)など

※上記はレベル1〜4まで分けていますが、登る山によって少し差異があるため、あくまで目安です。

このうちレベル1と2の山であれば、日頃から山に登っていない人でも挑戦可能!高級なウェアや靴、ザックなどを揃えなくても、運動ができる格好で、しっかり食料や水分を持参できれば準備OKです。

登山×旅の「山旅」をおすすめする理由


登山から私が「旅」を連想する理由。それは、登山と旅は共通点が多いからです。細かく見ればさまざまありますが、端的に述べれば、“ストーリーと出会い”。

登山では、山に登る前、無数にある登山道からルートを選択し、一連の計画を練り上げていきます。これは旅において旅程をプランニングするのと同じく、冒険の手引きを作成していく作業!

そして出発後、美しい景色やすれ違う登山者、動物や高山植物たちとの一期一会が待っています。これは、旅先で多様な景色や人、グルメや文化と出会うのと、非常に近い経験です。


そして肝心なのが、その一期一会の存在こそ、感性を刺激し、明日への活力をくれ、忘れられない思い出を作ってくれるということ。フィールドが少し違うだけで、旅と登山は根底で通じていると言えるのではないでしょうか?

また出発前の「いったいこの先にはどんな出会いが待っているのだろう?」という高揚感も、旅と登山が似ている点の一つ。数え上げればキリがないですね!

まずはメジャーな山から!おすすめの低山5選

それでは登山経験のない方が「山旅」を始めるのに最適な山を、日本各地からピックアップして紹介しましょう!

三河が誇る秘境渓谷!愛知県「乳岩」


まず一つ目に紹介するのは、愛知県の奥座敷・新城に位置する「乳岩」。鳳来湖の東側に位置する岩峰です。岩の上には登れないのですが、至るところに架けられたスリル抜群のハシゴ渡りを楽しみながら、岩の内部へ潜り込むことができます。

また麓には、屋久島の白谷雲水峡を思わせる豊かな自然が広がっており、「愛知にこんな場所があったんだ!?」と愛知の魅力を再発見できるのもポイント!

低山とは思えない圧倒的スケール!熊本県「次郎丸嶽」


続いて九州百名山の一つ「次郎丸嶽」をご紹介!九州在住でない限り、ほとんど知られていない知る人ぞ知る山なのですが、標高からは想像できない圧倒的スケールが魅力です。

標高は400m弱とかなり低い山ではあるのですが、山頂一帯からは360度の大展望が広がり、天草の海や島原半島まで見渡せます!周囲に乱立する奇岩や山麓を覆う緑が、山としての風格を高めていますね。

日本一の山夜景!?京都府「大文字山」


五山送り火の会場の一つとして知られる「大文字山」。慈照寺銀閣の裏手にあり、登山口から山頂まで1時間ほどと手軽なため、地元民から観光客まで多くの人に親しまれている低山です。

そんな大文字山、何と言ってもその醍醐味は、火床からのパノラマ!鬱蒼とした樹林を越え、階段の先に180度以上も広がる京都の街の景色はたまりません。中でも、マニアの中で人気なのは夜の時間帯。日本三大夜景にも劣らないと言われる、圧巻の夜景が見られます。

えも言われぬ異界の雰囲気!北海道「恵山」


北海道の定番観光エリアの一つ“函館”ですが、実は街エリア以外にも、マイナーな絶景スポットがたくさん!中でも代表的な存在が「恵山」です。

標高は619mと高くはないのですが、周りに肩を並べるような山がなく、噴煙が立ち上がる、荒涼とした山容が特徴的!入山すれば、まるで異世界へとワープしたかのようなミステリアスな大冒険を楽しめます。

鍋焼きうどんが名物!神奈川県「鍋割山」


最後に、関東近郊のハイカーから絶大な支持を得る丹沢山系から「鍋割山」をご紹介しましょう。丹沢山系は、バスで登山道までアクセスしやすく、手軽に日帰り登山が楽しめるため、登山を始めたら一度は登りたいメジャーな山域です。

中でも今回、鍋割山をおすすめするのは、鍋割山荘が出す絶品の山小屋ごはん「鍋焼きうどん」が食べられるから!実は近年、その山小屋でしか食べられないグルメを求めて登山するという楽しみ方が生まれてきています。ごはんのためなら辛くても頑張れるはず!?

「山旅」なら、登山の前後も楽しめる


以上、山旅入門者へおすすめしたい日本全国の山を簡単に紹介しましたが、最後に山旅の+αの楽しみ方をお伝えしましょう!それは山に登る前や、降りた後も楽しめるということ。

たとえば「山旅」においては、現地で十分な時間を確保するために、夜に移動することもしばしば。それゆえ金曜の夜、仕事終わりに非日常の冒険へ逃避行している感覚が味わえるのです。


また下山した後には、おいしい食事を食べて、温泉へ入りたくなるというもの。繰り返し山旅をしていると、いつの間にか現地で穴場寄り道スポットを探し出すスキルが磨かれます。

いつもは素通りしていた近場でも、意外と旅情を感じられるすばらしい場所が見つかるかもしれませんね!

今こそ「山旅」の世界へ足を踏み入れてみよう!


一見ハードルが高そうに思われる「登山」。しかしながら、実は誰でも手軽に挑戦することができ、“旅”と非常に似た側面を有しています。

一歩踏み出せば、自分ならではのストーリーと、一期一会の連続!そこには未知のフィールドと、五感を刺激する大冒険が待っています。

感染防止を加味した新たな旅スタイルが求められ、ステイホーム続きで健康が気になり出した昨今。ぜひ一度、新たな日本の魅力探しの旅へ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?

All photos by Yuhei Tonosyou

【特集】NEXT JAPAN TRAVEL – あたらしい旅、だいすきな場所。-


TABIPPO.NETでは、新しいスタイルでの国内旅行について特集しています。他の記事もぜひチェックしてみてください!
特集を見る

ライター
土庄 雄平 日本深掘りサイクリスト、樹氷を愛する登山家、B級グルメ探訪家

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。 年間3000km以上自転車旅をし、40~50座登山を行うアウトドアライター。飛行機や新幹線など、あらゆる交通手段を駆使して自転車を運び、冒険心の赴くまま全国各地を走り回っています。一方、登山では、雪山やロングトレイルなど、より美しくアドベンチャーな山岳世界を満喫するスタイル。 春は桜を愛でながらサイクリング、夏は冷涼な北日本へ自転車で大冒険、秋は秘境の紅葉を求めて登り、冬は輝く樹氷と白銀の世界に魅了される。そんな自然の中へ身を投じる旅がルーティーン。 2020年9月「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞。入賞作品がプリントされたTシャツがグラニフから発売決定。

RELATED

関連記事

RANKING

人気記事ランキング