こんにちは、TABIPPO編集部の伊藤美咲です。
新型コロナウイルスの影響で、なかなか旅に出たり観光地を巡ることができない状況が続いていますね。将来は観光に携わることがしたいけれど、これからの観光業界はどうなってしまうの…!?と不安に思っている学生さんも多いのではないでしょうか?
ということでツーリズムプロデューサーの江藤 誠晃さんに、将来に悩む関西圏の学生3人がこれから求められる観光業界の人材やwithコロナの時代だからこそやるべきことを、オンライン座談会形式でうかがってきました!
これから求められる観光業界の人材って?
江藤さん
竜旺
知昌
江藤さん
楽しむべきである旅行に後ろめたい気持ちがあるって、本来おかしいことだよね。
今の日本は感染拡大を防止することと経済の回復を両立させようとしているけど、それって車のアクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなもの。
一輝
江藤さん
そう。でも僕たちの人生も社会も前に進まなきゃいけない。今観光業界は厳しい状況だけど、変わっていかないと今までのように若者が自由に旅をする状況は戻ってこないと思っている。
今後、日本人の平均年収は大きく減ると言われているし、そうなると海外旅行なんて行けなくなっちゃうよね。
竜旺
江藤さん
たとえばこれまで旅行会社に勤める人には、お客さんにプランをセールスして申し込んでもらうことが求められていたけど、これからはAIが最適なプランを提案してくれるから、存在価値がなくなるよね。
今後、旅に行く人は、旅に出ることで価値観や人生が変わることをわかっている人。だから観光業界には、旅に出ることでそれぞれの人生の価値を高めることが本当にわかっている人が求められると思う。
知昌
江藤さん
就職活動をするときにはこれまでの業界や人材像から検討する人が多いけど、既存の枠組みで考えても通用しなくなってくるからね。
今、観光業界が大切にすべきことは「今後、観光がどう変わっていくべきか」のビジョンや、自分たちが将来どんな旅をするんだろうという想像力を持つこと。
これからは観光×ITなど、業界同士がクロスオーバーしていく時代。働きたい業界や企業を定めるのではなく、自分の理想とする生き方や社会イメージに業界を当てはめていくのがベストだね。
一輝
江藤さん
今も10年前までは考えられなかった仕事がたくさんあるように、次の5年、10年先の仕事を自分たちで作っていく意識が大切。
業界を飛び越えてこれからの時代を描いていく「未来人材」を目指すのが良いと思うよ。
自治体と民間企業が行う観光業の違いは?
知昌
Photo by 知昌
江藤さん
知昌
江藤さん
その通り。わかりやすく言うと、自治体は税金を使って市民の安全や雇用、文化などを守ることをしてくれているからスポーツでいうディフェンスチーム。
対して、民間企業は人々がワクワクするような商品やサービスを生み出すからオフェンスチームになるんだよね。
でもディフェンスがベースの自治体の中で観光課だけは、外から訪れた人にお金を使ってもらうための外貨獲得チームだからオフェンス機能になるんだ。
知昌
江藤さん
知昌
江藤さん
今後、就職後に世界一周の旅をすることは可能なの?
一輝
旅中の写真 photo by 一輝
江藤さん
一輝
江藤さん
一輝
江藤さん
就職活動をするときにはこれまでの業界や人材像から検討する人が多いけど、既存の枠組みで考えても通用しなくなってくるからね。
今、観光業界が大切にすべきことは「今後、観光がどう変わっていくべきか」のビジョンや、自分たちが将来どんな旅をするんだろうという想像力を持つこと。
これからは観光×ITなど、業界同士がクロスオーバーしていく時代。働きたい業界や企業を定めるのではなく、自分の理想とする生き方や社会イメージに業界を当てはめていくのがベストだね。
海外に行かずとも繋がりを得るためにできることはなんだろう?
江藤さん
竜旺
一輝
江藤さん
知昌
江藤さん
竜旺
江藤さん
知昌
江藤さん
せっかく日本に来てくれているのに、何も得るものがなかったって言われたら残念だよね。日本に来ている外国人にどれだけインパクトを与えられるかはとても大事なこと。
今はオンラインで完結できることも多くて便利な世の中だけど、逆にそれが問題でもあるんだ。
一輝
江藤さん
今はオンラインであればソーシャルディスタンスが保たれていいかもしれないけど、今後世界各国のひとたちと握手やハグをする未来を考えてる?本当はみんな直接会いたいはずだし、オンラインやバーチャルに慣れたら、肌感のある体験ができなくなってしまうからね。
今海外に行かずとも繋がりを求めるなら、日本にいる外国人と友達になるのが1番いいと思う。始まりはオンラインでも、そこからどうリアルに繋げていくかが大事。
Withコロナの時代、学生のうちにやるべきことって?
一輝
知昌
ワーホリ中の写真 Photo by 知昌
江藤さん
知昌
江藤さん
竜旺
江藤さん
未来の世界を知った上で戻るなら間違いなく勉強するね。観光のことに限らず、世の中の構造を学ぶためにさまざまな勉強をするかな。毎日本を読みまくって検索しまくると思うよ。
だから、今回大学生が実践的に観光を学べる組織を立ち上げることにしたんだ。
未来の観光を考える、ひょうご大学生観光局って?
ひょうご観光本部のツーリズムプロデューサーを務める江藤さんが立ち上げた「ひょうご大学生観光局」。兵庫県の「ポストコロナ社会の具体化に向けた調査検討費補助事業」として採択された企画で、ゼミ形式型のコミュニティとなっています。
江藤さん
ひょうご大学生観光局は、別名「YOUNG DMO HYOGO」なんだけど、僕から学生に観光について教えるコミュニティではないんだ。未来の観光局を作るという発想で次の時代を担うみんなと未来を変えていくための組織と思ってもらいたい。
このコミュニティに入った時点で、僕のアシスタントプロデューサーとして、実際に観光プロジェクトに関わってもらうことになってるから、インターンシップ的な活動でもある。
一輝
江藤さん
知昌
江藤さん
竜旺
これからの観光業界や今やるべきことについて江藤さんからたくさんお話を伺い、オンライン座談会は終了。
最後のお話にあった「ひょうご大学生観光局」は10月7日(水)21:00〜22:30にウェビナーを開催し、その後メンバーを募集します。応募者の中から観光局のメンバー10名と聴講生40名の選抜を予定。
兵庫県在住もしくは兵庫県の大学に学ぶ大学生なら誰でも応募できます。
新型コロナウイルスの影響で学業や人とのコミュニケーションが減少してしまっている今だからこそ、できることを考えて能動的に動くことが求められる時代だと思います。
ウェビナーだけなら大学生は誰でも参加可能とのことです。観光業界を目指す人や興味のある人に現役プロデューサーの貴重なお話を聞くことができるので要チェックです。